札幌記念というレースは、秋のG1戦線へのステップとして実績馬が参戦するレースとして知られています。
2022年の札幌記念では、前年の覇者ソダシの参戦に注目が集まっています。
人気の白毛馬が北の大地でどんな走りを見せるのか、早くからワクワクが止まらない、という方も多いでしょう。
そこで今回は、ソダシが札幌記念を連覇する可能性がどの程度あるのか、様々な角度から検証を試みます。
馬券検討をする上で参考となれば幸いです。
1:札幌記念に出走予定のソダシを徹底解析
まずは、ソダシがどんな馬なのか、おさらいしたいと思います。
多くのファンがいる馬ですので、今さら振り返る必要はないのかもしれませんが、馬券検討をする上で必要となる可能性もありますので、改めてまとめてみました。
ソダシの血統
ソダシは、父がクロフネ、母がブチコ(母父キングカメハメハ)という4歳牝馬です。
母ブチコも白毛馬でしたが、斑点のような模様がある馬として知られ、ソダシと同様に多くのファンを持つ馬でした。
4勝を挙げ、オープンクラスまで進出した馬でした。
ブチコの母、つまりソダシの祖母にあたるシラユキヒメも白毛馬でした。
母系は白毛馬の一族だったのです。
ソダシは、こうした背景を持つ母系と、芦毛のクロフネという配合で産まれたのでした。
ソダシの脚質
ソダシはデビューから11戦を消化していますが、4コーナーから最後の直線に入る時点で先頭に立っていたケースは4回あります。
しかし、スタート直後からハナに立って逃げる競馬となったのは、2021年のチャンピオンズカップ(12着)の一度しかありません。
基本的には、逃げ馬を直後のポジションでマークしながらレースを進める「先行」がソダシの脚質と言えます。
ソダシの馬体重傾向
ソダシはデビューから馬体重の増減が非常に少ない馬です。
デビュー以来、最も軽かったのは前述したチャンピオンズカップ時の470kgでした。
最も重かったのは2021年のアルテミスステークス(1着)、2022年フェブラリーステークス(3着)と前走のヴィクトリアマイル(1着)でマークした476kgです。
馬体重が変動する幅が6kgしかないというのは、非常に珍しいケースと言っていいでしょう。
2022年札幌記念は休養明けとなりますが、470kg台で出走してくるのであれば、軽視はできない存在と言えます。
過去のソダシの戦績
ソダシの通算成績は11戦7勝3着1回(7・0・1・3)です。
白毛馬ということで、デビュー前から注目を集めていましたが、デビュー後はいきなり5連勝と実力を発揮しました。
この5連勝の中には、2020年札幌2歳ステークス(G3)、2020年アルテミスステークス(G3)、2020年阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)、2021年桜花賞(G1)と、2つのG1を含む重賞4勝が含まれています。
桜花賞で5連勝となった後、2021年オークスで8着に敗れ、初黒星を喫しましたが、その後も2021年札幌記念と2022年ヴィクトリアマイルに勝利し、G1・3勝を含む重賞6勝を挙げています。
日本競馬史上、最強の白毛馬と言っても過言ではありません。
2:札幌記念(2022)でソダシはどう立ち回るか、レース展開予想
前述した通り、ソダシは逃げ馬を直後でマークしながら、レースを進めるタイプの馬です。
2022年の札幌記念には、パンサラッサという逃げ馬の参戦が予想されています。
常識的に考えれば、ソダシは逃げるパンサラッサを目標にレースを進めることになります。
しかしパンサラッサは、1,000メートル通過57秒台の超ハイペースで逃げながら、2021年福島記念や2022年中山記念を勝ってしまったという、規格外の逃げ馬です。
今回も小回りの札幌競馬場が舞台となりますから、同様の競馬を試みることが予想されます。
超ハイペースは確実ですので、ソダシはパンサラッサを深追いすると、自らの脚色が悪くなってしまう恐れがあります。
しかし、パンサラッサのマークを甘くすると、逃げ切り勝ちを許す事態となりかねません。
ソダシの鞍上吉田隼人騎手としては、他の人馬がパンサラッサに鈴をつけることを期待したいところでしょう。
今回はパンサラッサの他に、ジャックドール、ユニコーンライオンといった逃げ馬も登録しています。
いずれもハナに行かないと勝ち負けは難しい馬です。
この2頭がスタート直後からパンサラッサに絡む形でレースを進め、3頭共に共倒れとなようだど、ソダシにチャンスが巡ってくるでしょう。
余談ですが、パンサラッサの主戦騎手は吉田隼人騎手の兄である吉田豊騎手です。
展開予想の観点から2022年の札幌記念を考えると、吉田兄弟の存在感が大きいレースとなりそうで、興味深いポイントとなりそうです。
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3:札幌記念(2022)へ向けたソダシの追い切り内容
(更新用)—>
4:札幌記念(2022)予想に自身がない人!当たる競馬予想サイト3選
札幌記念ソダシまとめ
ソダシ陣営の参戦表明により、夏競馬最大のビッグイベントとなりつつある2022年札幌記念。
そのソダシがどのような競馬をするのか、展開予想をしてみると、勝敗を大きく左右するパンサラッサと吉田豊騎手の存在意が浮き彫りとなります。
1975年生まれの吉田豊騎手と、1983年生まれの吉田隼人騎手。
吉田隼人騎手は騎手としてデビューした直後、「兄は決して目標とする騎手ではない」と語っていました。
吉田豊騎手も、メジロドーベルなど数多くのG1馬とのコンビで実績を残してきた騎手ですが、吉田隼人騎手はその兄を目標と見てはいないのです。
しかし、2022年札幌記念で吉田隼人騎手は、その兄・吉田豊騎手の存在を無視することができなくなりそうです。
兄が作り出す超ハイペースに、弟はどう対応するのでしょうか?
吉田豊騎手とパンサラッサのコンビは、2022年3月にドバイターフを優勝。
海外で実績を残したコンビでもあります。
単に白毛馬というだけではなく、ライバル馬や鞍上など、たくさんの興味がある札幌記念と言えそうです。