札幌競馬場で行われる重賞競走ですので、夏競馬中の一戦となることは間違いないのですが、秋のG1シリーズ開幕戦であるスプリンターズステークスも直近に迫っています。
キーンランドカップは、スプリンターズステークスの前哨戦として非常に重要な意味を持つレースなのです。
そのスプリンターズステークスに出走を予定している馬たちの単勝オッズを予想してみたいと思います。
1:キーンランドカップの出走予定馬の予想オッズ、想定騎手一覧
8月15日(月)時点で、2022年キーンランドカップに出走すると見られている馬たちの予想オッズを紹介します。
鞍上に関しては現時点では未定という馬が多く、乗り替わりが多く発生する可能性が高いと考えた方がいいでしょう。
出走予定馬 | 騎乗予定騎手 | 予想単勝オッズ |
ウインマーベル | 松山弘平 | 1.0~5.0 |
レイハリア | 未定 | 1.0~5.0 |
ヴァトレニ | 未定 | 5.0~10.0 |
オパールシャルム | 未定 | 10.0~20.0 |
キルロード | 福永祐一 | 10.0~20.0 |
エイティーンガール | 未定 | 20.0~30.0 |
マイネルジェロディ | 未定 | 20.0~30.0 |
タイセイアベニール | 未定 | 30.0~50.0 |
トウシンマカオ | 未定 | 30.0~50.0 |
シヴァージ | 未定 | 50.0~100.0 |
シゲルピンクルビー | 未定 | 50.0~100.0 |
ジェネラーレウーノ | 未定 | 100.0~ |
メイショウミモザ | 未定 | 100.0~ |
ライトオンキュー | 未定 | 100.0~ |
2:【キーンランドカップ】2022年の有力出走予定馬BEST3
上記の予想オッズから上位人気が予想される有力馬3頭を紹介します。
その人気を簡単に逆らうことができない馬ばかりです。
1位「ウインマーベル」2022年も3歳馬にチャンスか?
2021年のキーンランドカップを勝ったレイハリアは、5月の葵ステークスを勝利して以来の一戦でした。
斤量面で恵まれる3歳馬は、古馬との対決でも有利になることがよくあります。
2022年もレイハリアと同じパターンで、葵ステークスを勝ったウインマーベルが出走します。
葵ステークス優勝時の鞍上である松山弘平騎手の騎乗が早い段階で決まっている点も魅力的です。
2年続けて3歳馬が優勝となる可能性は十分にあります。
2位「レイハリア」北の大地で復活なるか?
その前年の覇者レイハリアもキーンランドカップに出走すると見られています。
2021年のこのレースを勝った後は順調さを欠き、京阪杯16着、高松宮記念17着と二桁着順が続きました。
しかし、前走の函館スプリントステークスで4着に入り、復調の兆しが見られました。
今回は実績があるコースです。
連覇、そして復活に期待がかかります。
3位「ヴァトレニ」夏の上がり馬に要注意!!
暑い季節に急成長する、いわゆる「夏の上がり馬」と呼ぶべき1頭です。
5月に中京で3勝クラスを勝ち上がった後、函館に渡り、6月にオープン特別の青函ステークスを勝利しました。
既にオープンでも実績を挙げています。
注目したいのは、前走の青函ステークスがデビュー以来初めてとなる1200メートル戦だった点です。
初めての1200メートル戦で2番手のポジションで流れに乗り、最後の直線で抜け出した点から、距離短縮には何の不安もなく、むしろ高い適性を有していることを証明してくれました。
まだ重賞勝ちはありませんが、連勝中の勢いと、陣営が見出したこの馬の新たな適性には注意が必要です。
3:【4連勝でタイトル獲得】2021年のキーンランドカップを振り返る
3歳牝馬対決だった2021年キーンランドカップ
3歳牝馬レイハリアが優勝した2021年のキーンランドカップですが、人気となっていたのは別の3歳牝馬でした。
2020年の小倉2歳ステークス、ファンタジーステークス、2021年のチューリップ賞優勝馬で、武豊騎手騎乗のメイケイエールが単勝オッズ2.8倍で1番人気に支持されていました。
激しい気性の持ち主で、距離が伸びると折り合いの難しさを見せる馬であることから、陣営は路線を変更し、キーンランドカップへの出走を決めたのでした。
レースではレイハリアが好スタートを決めてハナに立ったのですが、そのレイハリアの外を我慢し切れないかのようにメイケイエールが交わして先頭に立ち、そのままレースを引っ張る形となったのです。
1200メートル戦でも暴走気味に逃げるメイケイエールを鞍上の武豊騎手は抑えることができません。
一方のレイハリアはメイケイエールに前を譲ると、その直後2〜3番手で流れに乗ります。
そして、最後の直線で力付きたメイケイエールを横目に、鞍上の亀田温心騎手のゴーサインに応えたレイハリアが先頭に立ち、後方から追い込んできた2020年の覇者エイティーンガールを頭差で凌ぎ、先頭でゴールし、4連勝を飾りました。
最後の直線で馬群に沈んだメイケイエールは7着という結果に終わりました。
2021年のレースを動画でプレイバック
4:2022年のキーンランドカップを予想する上での2つのポイント
続いて、2022年のキーンランドカップにおける馬券検討をする上で、ポイントとなりそうな視点を2つご紹介します。
ポイント①例年よりも差し・追い込み馬に有利に
2022年の夏は、7月の後半から8月の前半にかけて天候不順が続きました。
北海道も例外ではなく、札幌競馬場の芝コースは例年よりも内側が荒れており、いわゆる外差しが決まる傾向があります。
展開にもよりますが、馬場の中央から鋭く伸びてくる差し・追い込み馬の出番があるかもしれません。
特に、3連複・3連単で3着に食い込む人気薄の馬が思わぬ波乱を呼び込むかもしれません。
ポイント②乗り替わりに要注意
2週間前の8月15日(月)の時点で、騎乗する騎手が決まっている出走予定馬が非常に少ない印象があります。
前走から騎手が乗り替わりとなる馬が非常に多くなる印象です。
しかし、近10年のキーンランドカップは、前走から乗り替わりがなかった馬が「7・5・2・55」なのに対し、乗り替わりとなった馬は「3・5・8・68」で、乗り替わり組が苦戦する傾向にあります。
夏競馬は普段よりもリーディング上位騎手の確保が難しい時期ですが、だからこそ馬券検討の際には「乗り替わり」というファクターには敏感になるべきだと言えます。
同じ日に新潟競馬場では新潟2歳ステークスが行われていますので、その兼ね合いにも要注意です。
まとめ
キーンランドカップはサマースプリントシリーズの一戦です。
つまり、夏競馬の中で行われる重賞競走となります。
一方で、秋シーズンの最大目標をスプリンターズステークスに設定している馬の陣営は、キーンランドカップ出走後はスプリンターズステークスへ直行を目論むケースが大半でしょう。
もう秋のG1戦線へ向けての戦いは本格化しているのです。
そして、当日はワールドオールスタージョッキーズ(WASJ)という、国際騎手招待競走も行われ、国内外の名手たちが参戦しています。
G1レース目前という視点、名手の参戦ありという視点、こうしたポイントをどのように総合的に判断すべきでしょうか?
この点が2022年のキーンランドカップにおける馬券検討をする上での楽しさであり、同時に難解なポイントでもあります。
皆さんは、このポイントをどう考えますか?
キーンランドカップ当日まで、大いに悩み、大いにレースを楽しみましょう!!