
5月23日に東京競馬場で開催されたオークスでは、ゴールドシップ産駒のユーバーレーベンが豪快な末脚で他馬をまとめて差し切りG1初制覇を達成しました。
1番人気のソダシが着外へと沈み、予想が難しかったレースとも言えます。
ただし、オークスでの結果は今後の牝馬路線を占う意味でも重要です。
馬券の的中不的中に関わらずレース内容を振り返ることが、回収率を上げるために大事になってきます。
そこで、今回はオークス2021年のレース回顧をして、勝負になった決め手やレースで見えた出走馬の今後の注目ポイントを紹介します。
大阪杯 | ダービー卿CT | 桜花賞 | ニュージーランドT | 阪神牝馬S |
大阪杯2023 過去10年のデータ・傾向 |
ダービー卿CT2023 過去10年のデータ・傾向 |
桜花賞2023 過去10年のデータ・傾向 |
ニュージーランドT2023 過去10年のデータ・傾向 |
阪神牝馬S2023 過去10年のデータ・傾向 |
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Contents
1:オークス2021年のレース結果
まずは、オークス2021年のレース結果とラップタイムを見ていきましょう。
1着は3番人気に支持されていたユーバーレーベンで、2着にはアパパネの仔として注目されていたアカイトリノムスメが入りました。
1000m通過タイムが59.9秒で、良馬場だったことと前半6Fよりも後半6Fのタイムの方が若干早いことを加味すると、ミドルペースからややスローペースという流れだったと言えます。
ただ全体的にペースが緩む場面がなく、特に後半は長く良い脚を使うことが求められるレース展開です。
最後の直線での瞬発力だけでなく、スタミナも求められるレース内容でした。
そのため、2021年オークスで上位に入った馬は、スピードとスタミナの両方を兼ね備えているということになります。
1-1:払戻し
続いて、2021年オークスの払い戻しについて見ていきます。
2021年オークスでは16番人気と低評価だったハギノピリナが3着に入り、3連複や3連単の配当は大きく跳ね上がりました。
3連複で10万円、3連単で50万円を超えています。
1着と2着については上位人気での決着になっているので、16番人気ハギノピリナを馬券に絡めることができたかがポイントとなる結果でした。
1番人気のソダシが着外へと沈んでいるので、ソダシを危険な人気馬として認識できていたかも重要な要素です。
1-2:レース動画
次に、2021年オークスのレース映像について見てみます。
スタートは各馬揃っていて、目立った出遅れはありません。
1番人気ソダシも良いスタートを切って、好ポジションに付けました。
勝ったユーバーレーベンは3コーナーから4コーナーにかけて、スッとポジションを上げていきます。
最後の直線では馬場の外目から抜け出し、内から猛追するアカイトリノムスメを見事に抑えて勝ち切りました。
コーナーで捲るようにポジションを上げていったのは、鞍上のデムーロ騎手らしい乗り方です。
早め先頭に立っても後ろから抜かれることはなく、長く良い脚が使えているのがオークス制覇に繋がったようです。
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2:【勝負の決め手】オークス2021年を回顧
オークス2021年は1番人気ソダシが敗れ、意外な結果に終わったと思っている人も多いのではないでしょうか。
来年のオークスや今後の牝馬路線の予想をする意味でも、オークスの結果はしっかりと振り返っておかなければいけません。
それでは、オークス2021年のレース回顧をしながら、勝負の決め手なったポイントについて振り返ってみましょう。
2-1:息の入らない展開で長距離適性が重要となった
2021年にオークスでは、1000m通過が59.9秒でそこそこ流れています。
ただ良馬場であったことと後半のラップタイムも早かったので、若干スローペースと判断できる展開です。
しかし、通常のスローペースならスタミナ勝負にはならず、瞬発力勝負になるところですが、今回のオークスはスタミナも求められる内容になりました。
ラップタイム見ると1ハロン13秒以上になることがなく、全く息が入っていません。
常にそれなりのペースを維持しなければいけなかったので、スタミナに不安がある馬にとっては厳しい点買いでした。
1番人気ソダシが負けてしまったのも、2400mという距離とスタミナが求められる展開となってしまったことが挙げられます。
最後の直線で先頭に立ったソダシは、一瞬見せ場を作りますがすぐに馬群へ沈んでしまいました。
スローペースとなれば距離不安のソダシでも距離が持ったかもしれませんが、息の入らない展開でスタミナ切れを起こしてしまったのが勝負の分かれ目となっています。
逆に、ユーバーレーベンはゴールドシップ産駒で、血統的にも長距離適性が高いことが勝因となりました。
前走のフローラSで2000mを経験していたのも、勝利へと繋がっています。
2021年オークスでは、長距離適性の有無が勝負の決め手となりました。
2-2:後方にいる馬に有利なレース展開
今年のオークスは、後方にいた馬に有利な展開となったと言えます。
勝ったユーバーレーベンは中団やや後ろの12番手という位置で、3着に入ったハギノピリナは17番手という位置でした。
2着に入ったアカイトリノムスメはスタート直後に5番手と好ポジションに付けますが、3コーナーから4コーナーにかけて10番手までポジションを下げています。
息の入らない展開だったので、スロー気味と言っても後方にいる馬が上位に来やすいレース展開でした。
4着に入ったタガノパッションも、16番手と後方にいた馬です。
前に付けていた馬の成績が著しく悪いので、逃げ・先行馬には不利なレースでした。
後方でじっくりと脚を溜めることができたかが、勝負の決め手となっています。
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3:長距離路線で活きる!ユーバーレーベンの高い心肺機能
今後の牝馬路線の予想をする上でも、重要になってくるのが勝ち馬のユーバーレーベンの能力です。
オークスでの勝利がフロックだったのかどうかで、馬券の買い方も変わってきます。
今回のオークスでの走りを見て、ユーバーレーベンは長距離適性が高いと考えて良さそうです。
特に今回のように息の入らない展開で、スタミナが要求されると勝機も高まります。
ユーバーレーベンの高い心肺機能が活かせる場面では、積極的に馬券を買いたいところです。
ただし、ユーバーレーベンはオークス後、左前屈腱部に腫れと熱感があることが発表されています。
秋華賞やエリザベス女王杯へ出走できるかどうかは、検査次第となりそうです。
もしも秋華賞へ出走するなら、若干距離が短いと考えても良いかもしれません。
ユーバーレーベンの高い心肺機能を活かすには、2200m以上の距離が欲しいところです。
ただユーバーレーベンはパワーにも優れていて、新馬戦では不良馬場の中勝利しています。
馬場が荒れると、さらに面白い存在と言えます。
タフな馬場でも力が発揮でき、スタミナが求められる展開なら再びG1を勝ってもおかしくありません。
左前屈腱部の腫れについては非常に気になるところですが、オークス馬としての走りに期待が高まります。
今後のユーバーレーベンの動向に注目です。