2022年秋華賞データ分析〜注目すべきはあの3頭？！〜

3歳牝馬3冠戦線最終戦、秋華賞が近づいてきました。

コンディション管理が難しい牝馬同士で争われるG1レースですので、想定外の結果となるケースも珍しくありません。

その想定外の結果も、後にデータとして紐解くと、意外な傾向が見えてくることもあります。

今回は、近10年の秋華賞におけるデータを分析し、馬券検討に役立つレース傾向を導きたいと思います。

１：2022年秋華賞データ分析の3つのポイント

それでは、近10年の秋華賞におけるデータから注目すべきものをご紹介します。

ポイント①：休養明けでもオークスから直行の場合は軽視できないが…

まずは前走レース別の成績です。

近10年で最も勝ち星を挙げている臨戦過程が、オークスから直行する組である、という点は驚くべきポイントです。

トライアルレース、ステップレースや、夏場のレースを使った馬より、オークスを使った後、休養明けで挑んだ馬が活躍しているのです。

日本で行われるG1レースの中で、休養明けの馬が最も活躍するG1レースということが言えるかもしれません。

2018年のアーモンドアイ、2019年のクロノジェネシス、2020年のデアリングタクト、2021年のアカイトリノムスメと4年連続で、オークス直行組が勝利しています。

但し、オークスからの直行組は確かに勝ち馬が4頭出ていますが、2〜3着馬は1頭も出ていません。

つまり、オークス直行組は勝つか？それとも惨敗か？の二択ということになります。

この傾向は非常に気になるものと考えていいでしょう。

ポイント②：勝ち馬は前走4着以内が必須条件

続いて、前走の着順別成績です。

近10年の秋華賞優勝馬は、前走でも4着以内に入っているのです。

連対馬は前走5着以内が条件です。

前走で6着以下だった馬は、3着までしかありません。

これは非常にわかりやすいレース傾向と言えるでしょう。

ポイント③：大型馬は不利

次に馬体重別の成績です。

2016年の優勝馬ヴィブロスは414kgという、非常に小柄な馬でした。

秋華賞はこうした小柄な馬が比較的活躍する傾向があります。

一方で500kgを超える大型馬は近10年で勝ち星が出ていないどころか、馬券圏内に入った馬が1頭しかいません。

大型馬には不利なレースとなっているようです。

２：秋華賞2022のデータ分析から浮上する有力馬

上記のデータ分析を元に、2022年の秋華賞で有利となる馬がどの馬か、探ってみたいと思います。

まずは、この記事を書いている9/20（火）の時点で、トライアルレースの結果や各メディアの報道等から2022年秋華賞に出走すると見られている馬をご紹介します。

現時点で名前が挙がっているのは上記の15頭です。

フルゲートは18頭ですので、他に登録される馬が新たに出てくる可能性もありますが、ひとまずこの15頭を近10年のデータに当てはめてみたいと思います。

２－１：秋華賞2022で軸馬にすべき馬

上記の出走予定馬で、最も注目を集める馬は、桜花賞とオークスの2冠を制したスターズオンアースではないでしょうか。

オークスからの直行組が結果を残しているレースですので、休養明けでも軽視はできません。

しかし、不安材料もあります。

オークスを勝った後、右前肢第一指骨を剥離骨折していることが明らかになり、休養を余儀なくされました。

桜花賞勝ちがデビューから6戦目であったように、使い込まれて良くなるタイプである可能性もあり、本当は紫苑ステークスやローズステークスを使ってから秋華賞に挑むべき馬かもしれません。

こうした点でスターズオンアースを不安視する方には、紫苑ステークスを勝利したスタニングローズをおススメします。

オークスでは、スターズオンアースから1馬身1/4差の2着だったスタニングローズは、常に先行馬の直後で流れに乗るというレースぶりを続けています。

大崩れが少ないタイプと言っていいでしょう。

オークス以来の実戦となった紫苑ステークスでは、馬体重が14kgも増えていました。

この14kgの中には、成長分も含まれている筈です。

秋華賞の軸馬としてふさわしい馬は、3冠を目指すスターズオンアースよりも、充実一途のスタニングローズの方ではないでしょうか。

２－２：秋華賞2022で注目の穴馬

穴党ファンの方には同じオークス直行組でも、スターズオンアースよりも、オークス3着馬ナミュールをオススメしたいと思います。

スターズオンアースは人気になりそうですが、オークスで0秒4差で3着だったナミュールは恐らく人気にならないでしょう。

ナミュールはオークス出走時、馬体重は426kgでした。

スターズオンアースは464kgでしたから、小柄な馬が活躍する秋華賞では、スターズオンアースよりもナミュールの方が適していると言えそうです。

前走後に故障などもなく、オークス直行は予定通りである筈です。

チューリップ賞を勝って、桜花賞では1番人気に支持された馬でもあります。

その桜花賞で10着と大敗し、評価を落としていますが、秋華賞で激走することで、チューリップ賞直後の評判を思い出すことになるかもしれません。

３：秋華賞2022は人気馬で決まる？それとも波乱？

秋華賞が本命サイドで堅く収まるのか？それとも波乱となるのか？については、牝馬3冠がかかるスターズオンアース次第ということになりそうです。

オークス後の過程は順調とは言えません。

最終追い切りまで、調教での動きには要注目と言えそうです。

牝馬3冠馬となって、歴史を作る馬となれば、堅い決着となる可能性は高いですが、人気を裏切る結果となる可能性も高いと言えるでしょう。

スターズオンアースをどう評価すべきか？が2022年秋華賞における最大のポイントと言っても過言ではありません。

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秋華賞2022のデータ分析まとめ

これまでの内容をまとめると、スターズオンアースの牝馬3冠に注目が集まりますが、大崩れが少ないスタニングローズの方が軸馬としては無難であり、穴を狙うならナミュールに注目すべきということになります。

この3頭は、オークスの1〜3着馬です。

2022年の秋華賞における馬券検討をする上で、同年のオークス1〜3着馬の動向が大きな鍵を握ることになりそうです。

前哨戦を使えなかったと思われるスターズオンアース。

前哨戦を使ったスタニングローズ。

前哨戦を使わないのは予定通りと思われるナミュール。

この3頭の比較が面白い秋華賞となりそうです。