【東京大賞典2021予想】古豪・ウェスタールンドをどう評価する！？

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東京大賞典に出走するJRA所属馬の中で、ウェスタールンドに注目している人は少なくないと思います。

実績という点で、全く無視できる馬でないことは言うまでもありません。

それは、昨年のレースを見た人なら誰もが思うことではないでしょうか。

では、

今年のウェスタールンドは買いなのか？

それとも

馬券の対象にすべきではないのか？

早速、その昨年のレースを振り返りながら、分析を進めることにしましょう！！

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1：昨年の東京大賞典は3着だったウェスタールンド

着順	枠	馬番	馬名	騎手	タイム	人気	単勝 オッズ
1	4	7	オメガパフューム	Ｍ．デム	2:06.9	1	1.3
2	7	14	カジノフォンテン	張田昂	2:06.9	9	38.3
3	5	9	ウェスタールンド	藤岡佑介	2:07.0	3	8.1
4	2	4	ヒストリーメイカー	北村友一	2:07.0	11	84.3
5	8	16	ミューチャリー	御神本訓	2:07.1	7	32.7
6	1	1	テーオーケインズ	松山弘平	2:07.1	4	18.2
7	5	10	ハナズレジェンド	坂井瑠星	2:07.2	6	30.9
8	1	2	デルマルーヴル	戸崎圭太	2:07.3	10	68.9

昨年の東京大賞典は、勝ったオメガパフュームから０秒４というわずかなタイム差の中に、１~８着までの馬が入る大接戦でした。

その昨年の東京大賞典で、オメガパフュームとはわずか０秒１差、1/2馬身差で3着だったのがウェスタールンドです。

多くの人は、東京大賞典4連覇を目指すオメガパフュームを中心に、レース分析を行うのではないでしょうか。

ならば、昨年0秒1差で敗れたウェスタールンドを無視して馬券検討することなど、あり得ないと考えていいでしょう。

では、そのウェスタールンドのセールスポイントは何なのか？

まずは、その点について語ってみたいと思います。

1-1：東京大賞典の舞台、大井競馬場の適性が高い

昨年の東京大賞典出走時、ウェスタールンドには大きな不安材料がありました。

それは、大井競馬場での出走が全くの初めてだったのです。

地方競馬の馬場は、昨年3月のダイオライト記念（2着）、浦和記念（3着）で経験済みでした。

しかし、地方競馬はコースが変わると、得手不得手が大きく変わることがあり、特定の競馬場のみで活躍したり、逆に特定の競馬場では凡走ばかりを繰り返す、ということは、珍しいことではありません。

初めての大井競馬場がG1で、しかもそのG1で3着に入ったのですから、ウェスタールンドにとって「大井競馬場の馬場が合わない」などということは全く考える必要がないと言っていいでしょう。

初めてで3着だったのですから、2度目の今回は大駆けがあっても不思議はないかもしれません。

1-2：大一番を意識した臨戦過程

昨年の東京大賞典後、ウェスタールンドは約半年間、休養していました。

そして、今年7月の小倉・プロキオンS（7着）で復帰し、8月のエルムS（4着）、10月のシリウスS（中京・2着）と、徐々に着順を挙げ、この東京大賞典に駒を進めています。

日付	競馬場	距離	レース名	着順
2020/12/29	大井	ダ2000	東京大賞典競走(G1)	3
2021/07/11	小倉	ダ1700	プロキオンS(G3)	7
2021/08/08	函館	ダ1700	エルムS(G3)	4
2021/10/02	中京	ダ1900	シリウスS(G3)	2
2021/11/23	浦和	ダ2000	浦和記念(G2)	4

東京大賞典は、ダート戦線においてG1級レースが立て続けに行われる最中に組まれています。

盛岡のマイルチャンピオンシップ南部杯や、今年は金沢での開催だったJBCクラシック、そして中京のチャンピオンズカップなどを使われた後に、東京大賞典へ駒を進める馬も少なくない中、ウェスタールンドはこうしたG1級のレースを全く使わずに、東京大賞典へ参戦します。

レースの格付けがG1やJpn1といった、トップのカテゴリーで行われるレースである以上、出走馬は勝ちに行く為に、目一杯の仕上げをします。

従って、前走でこうしたレースに出走した馬たちはピークだった前走の出来をどうすれば維持できるのか？ということが、調整をする上でのテーマとなります。

しかし、G2戦やG3戦をステップとする馬たちは、その次のG1競走が大きな目標となっています。

前走のG2戦やG3戦で目一杯に仕上げられている、という可能性は低いと言っていいでしょう。

つまり、前走から東京大賞典までの間に上積みがある、ということになります。

ウェスタールンドも、今年はG1級競走への出走がありませんので、前走からの上積みが十分に有り得るのはこの馬だけということになります。

前走からの上積みという点で、ウェスタールンドはプラス材料を持っていると考えていいでしょう。

2：ウェスタールンドは東京大賞典で勝つことができるのか？

今回の東京大賞典において、買い材料が多いウェスタールンドですが、不安材料も少なくありません。

その不安材料とは、恐らく多くの方が気になっているポイントも含まれていると考えていいでしょう。

しかし、ウェスタールンドの場合、その不安材料を分析することで馬券検討にどう活かすべきかも見えてきます。

そんな視点で、ウェスタールンドの不安材料をチェックしてみましょう。

不安材料その1：9歳馬の東京大賞典挑戦をどう考える？

ウェスタールンドはセン馬です。

従って、どんなに活躍しても、引退後に種牡馬となる道は用意されていません。

その為、去勢されていない牡馬よりも、現役生活が長く、高齢になっても競走馬生活を続けることが期待されています。

実際に、ウェスタールンドは現在9歳です。

異論はあるかもしれませんが、競走馬としては高齢馬の部類に入るでしょう。

2走前のシリウスSでも馬券圏内に入っていますので（2着）、まだ年齢面での衰えはないという評価もできるのかもしれません。

それでもシリウスSがG3なのに対し、東京大賞典はG1です。

相手のレベルも上がります。

自身に衰えがなくても、成長力のある若い馬たちとの対戦になる点は頭に入れておくべきでしょう。

ちなみに近5年の東京大賞典で高齢馬が馬券に絡んだ例ですが、2017年はコパノリッキーとサウンドトゥルーの7歳馬2頭によるワン・ツー決着に、2019年は7歳馬ノンコノユメが2着に、そして昨年はウェスタールンド自身が8歳で3着に、といった辺りが挙げられます。

9歳馬は近5年では馬券に絡んでいません。

正確に言えば、近5年で東京大賞典に出走した馬自体、2017年に出走した浦和のハーキュリーズ（16着）1頭しかいないのです。

「単にサンプル数が少ないだけであり、ウェスタールンドはハーキュリーズとは違う」という見解も間違いとは言えないかもしれません。

それでも常識的には、9歳という年齢は強気になるのは難しい材料ではないでしょうか。

不安材料その2：堅実派と見るか？勝ち味に遅いと見るか？

ウェスタールンドは、2018年7月に小倉で当時の1600万下（現3勝クラス）で勝利し、オープン入りしています。

オープン馬となってから、ウェスタールンドは中央・地方あわせて15戦していますが、掲示板（5着以内）から外れたのは、2018年の武蔵野S（7着）、2019年のチャンピオンズカップ（9着）、そして今年のプロキオンS（7着）の3回しかありません。

15戦中12戦で掲示板を確保しているのですから、かなりの堅実派と考えていいでしょう。

しかし、勝ち星を挙げたのは2020年のアンタレスSのみです。

わずか1勝しかしていないのです。

堅実派ではありますが、同時に勝ち味に遅いタイプである可能性は高そうです。

ウェスタールンドは、馬券戦術上は相手として押さえておくべき馬かもしれませんし、3連複などで軸馬にするのは面白いかもしれませんが、単勝馬券や、馬単・3連単の頭候補で買うべき馬ではなさそうです。

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まとめ

ウェスタールンドは、9歳馬でありながら今年も堅実に走り、G1の東京大賞典に駒を進めたという点は高く評価しなければなりませんし、応援したくなる存在のようにも思えます。

しかし、やはり応援と勝負は別物です。

多くを期待していいものか、非常に悩ましい存在であると言わざるを得ません。

それでも、馬券検討で悩むのも、競馬をする上での楽しみと言えるのではないでしょうか。

そんな楽しみを与えてくれる存在として、ウェスタールンドは東京大賞典に参戦するのだ、と考えることにしようではありませんか。

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