中山競馬場と言えば、年末のグランプリの有馬記念やクラシック1冠目の皐月賞などのビッグレースが行われる競馬場として、とても有名です。
「有馬記念や皐月賞で、有利になる馬が知りたい」
「中山競馬場には、どんな特徴があるの?」
今回は、そんな疑問を持つ方のために、中山競馬場のコースの特徴を距離別に紹介します。
是非、馬券予想の参考にしてください。
1:中山競馬場の特徴は心臓破りの坂!
中山の最大の特徴は、最後の直線の坂です。
ゴール前の残り180mから70mの地点に高さ2.2mの上り勾配があり、「心臓破りの坂」として有名です。
急坂の影響により、ゴール直前で順位が激しく入れ替わることも珍しくありません。
そのため、中山競馬場のレースで好走するためには、坂を克服するパワーが重要になってきます。
レース予想のときには、スピードやスタミナ面だけでなく、坂でも減速せずに走れるパワーがあるかも確認するようにしましょう。
2:【中山芝コース】距離別の特徴や予想のヒントを解説
競馬場の特徴は、距離によっても大きく変わってきます。
ここからは、中山競馬場のコース特徴を距離別にご紹介します。
まず、中山競馬場の芝コースから順に見ていきましょう。
2-1:中山競馬場・芝1200m
中山競馬場には外回りと内回りコースがあり、芝1200mでは外回りが使用されます。
中山競馬場の芝1200mと言えば、G1のスプリンターズSです。
スタート地点から3コーナーまでの距離は約300mと短いものの、コーナーは比較的回りやすく、下り坂にもなっているので前半はタイムが早くなる傾向があります。
そのため、スプリント戦でも逃げ・先行馬が有利というわけではありません。
前半がハイペースになって、差し・追い込み馬が台頭するケースも多く見られます。
また、時期によっても傾向が変わります。
●春開催
タフな馬場になりやすく、パワーと末脚が求められる
●秋開催
スピード勝負になりやすく、インで立ち回る器用さが求められる
2-2:中山競馬場・芝1600m
中山競馬場の芝1600mは外回りコースを使用し、スタートは1コーナーのポケット地点です。
スタート地点から最初のコーナーまでの距離が短いため、内枠が有利なコースと言えます。
外枠はコーナーで外を回らされ、距離のロスを強いられることになるので、人気馬が外枠に入ったときには注意が必要です。
脚質は基本的に逃げが有利なコースですが、ハイペースになりやすい特徴もあるので、先行馬の頭数も考慮しながらオーバーペースになりそうなときは差し・追い込み馬を狙うようにしてください。
2-3:中山競馬場・芝1800m
中山競馬場の芝1800mは、内回りコースを使用します。
スタート地点はスタンド前となり、コーナーを4度回ることになります。
スタートから最初のコーナーまでの距離は約200mしかないため、先行争いが激しくなる前にペースが落ち着くのが特徴です。
そのため、前半でスタミナを温存した逃げ・先行馬が活躍しやすいコースです。
コーナーを4度回ることを考えても、外を回らされる差し・追い込み馬にとって厳しい展開となるので、本命馬は逃げ・先行馬の中から選ぶよう意識してください。
2-4:中山競馬場・芝2000m
中山競馬場の芝2000mはクラシック1冠目の皐月賞が行われる条件で、内回りコースが使用されます。
スタート地点はホームストレッチの入り口付近で、1コーナーまでは約400mもあることから、先頭争いが激しくなってハイペースとなりやすいコースです。
さらに、2度の坂越えがあるので、スピードよりもスタミナやパワーが求められます。
内枠の有利を活かして人気薄の逃げ・先行馬が上位に残る傾向も見られ、軽視されている内枠の逃げ・先行馬に注目です。
2-5:中山競馬場・芝2200m
中山競馬場の芝2200mは外回りコースが使用され、スタートから最初のコーナーまでは約430mあります。
緩やかなコーナーが続くため、内ラチ沿いをロスなく立ち回れる逃げ・先行馬が有利なコースです。
最初のコーナーまでの距離が長いため外枠の馬でも好ポジションを取りやすく、枠順による有利不利はほとんどありません。
2度の坂越えに耐えられるパワーとレース終盤の加速ラップを苦にしないスタミナを持ち合わせている馬が狙い目です。
2-6:中山競馬場・芝2500m
中山競馬場の芝2500mはグランプリの有馬記念が行われる条件で、内回りコースが使用されます。
2500mという長丁場に加え、2度の坂越えがあるタフなコースです。
そのため、前半でスタミナを温存できるかどうかが、勝負の分かれ目となります。
急なコーナーを4度回ることになるので、コーナーを上手く立ち回れる操縦性も重要です。
また、最終コーナーからゴールまでスピードを持続する持久力も問われるコースです。
2-7:中山競馬場・芝3600m
中山競馬場の芝3600mではG2のステイヤーズSだけが開催され、ステイヤーズSは日本国内の平地競走の中での最長距離のレースとなっています。
4コーナー寄りのホームストレッチからスタートし、内回りコースを2周します。
スタミナが要求されるコースであることは言うまでもありません。
上位に来るためには、8回のコーナーをこなす器用さと折り合いも重要です。
中山競馬場への適性が最も求められる特殊なコースとも言えます。
2-8:中山競馬場の芝コースにおける馬券予想のポイント
中山競馬場の芝コースには内回りと外回りコースがありますが、内ラチ沿いをロスなく立ち回れる内枠が有利な傾向が見られます。
外枠の馬を狙うときは、スタート地点から最初のコーナーまでに良いポジションを取れるかを考えるようにしてください。
また、中山競馬場は主要4場の中で、最も直線が短く小回りなコースです。
他の競馬場で大敗していても、中山競馬場に変わったとたんに好走する傾向も見られるので、馬券の予想をするときには中山競馬場への適性を重視しましょう。
3:【中山ダートコース】距離別の特徴や予想のヒントを解説
中山競馬場にはもちろんダートコースもあり、G3のマーチSやカペラSが行われます。
ここからは、中山競馬場のダートコースについて、距離別の特徴を紹介します。
3-1:中山競馬場・ダート1200m
中山競馬場のダート1200mは芝コースからスタートし、約100mほど芝の上を走ることになります。
また、スタート地点から3コーナーまでの距離は約500mと長いので、かなりのハイペースとなることが多いコースです。
ただし、最後の直線は308mと短く小回りコースのため、そのまま逃げ・先行馬が押し切ってしまうケースも珍しくありません。
枠順については外枠の馬が良いポジションを取ることも可能で、大きな有利不利がないのも特徴です。
3-2:中山競馬場・ダート1800m
中山競馬場のダート1800mは、ホームストレッチの入り口からスタートし2度の坂越えがあります。
ダートコースであることも加え、2度の坂越えも要求されるタフなコースです。
特に良馬場の場合はレース終盤でバテてしまう馬も多く、かなりのスタミナとパワーが要求されます。
枠順については1200mと同様に大きな有利不利は見られないので、内で馬群に揉まれない外枠の馬を狙ってみるのも一つの方法です。
3-3:中山競馬場のダートコースにおける馬券予想のポイント
中山競馬場のダートコースでは、ダートを苦にしないパワーとゴール前の急坂で失速しないスタミナが求められます。
特に馬場がパサついた良馬場ではレース終盤で失速してしまう馬も多いので、馬場状態によっては1200mでもスピードではなくスタミナが必要となることもあります。
また、枠順は1200mも1800mも内枠と外枠での有利不利はないので、枠順を大きく気にする必要はありません。
枠順よりも、その馬にとってベストなポジションが取れるかが大事になってきます。
他の競馬場で大敗していても中山競馬場で好走するケースも多いので、過去の出走歴を調べて中山競馬場のダートコースで良い成績を残しているのかをチェックしてください。