騎手にとって体重は非常に重要で、日々体重管理が求められます。
競馬では、出馬表に「体重」ではなく、「斤量」が明示されていますよね。
実際のレースでは、騎手の体重にプラスして勝負服や各種馬具を含めた「斤量」を、競走馬が背負って走ります。
体重と斤量の違いも当記事内で解説していきます。
また、現役騎手も行っている具体的な減量法も紹介していますので、是非最後までお読みください。
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1:騎手にとって体重・斤量は非常に重要
競馬における騎手の体重、斤量は非常に重要な要素です。
馬が人を乗せて走る以上、重ければ重いほど競走馬にとって負担が大きいことは言うまでもありません。
また、騎手の体重・斤量が重要な理由はそれだけではありません。
騎手になるためには競馬学校に通う必要があり、体重は入学条件の1つでもあります。
その条件は年齢にもよりますが44~46.5kgとされており、体重の条件を満たさないと騎手になるスタートラインに立つことすらできません。
また、騎手になった後も、後述する斤量(きんりょう)をクリアしないと、罰金や出場停止といったペナルティが与えられる可能性があります。
1-1:体重と斤量の違いについて
競馬では斤量という言葉が用いられます。
これは騎手の体重と騎手が身に付けているものの重さの合計を表しているのです。
斤量は負担重量と呼ばれることもありますが、意味は同じです。
体重については競馬以外で一般的に用いられる意味と変わりありません。
競馬ではレースの公平性を保つため、各競走馬が負担する重さがレースの種類や、競走馬の性齢、騎手の勝利数などによって明確に定められています。
各レースにおいて斤量が定められており、騎手はこれをクリアする必要があります。
たとえば、斤量が55kgのレースであれば、一般的に騎手は体重との差を埋めるために板状の鉛を服や鞍の中に入れます。
そのため、少なくとも斤量より低い体重を維持することが絶対条件となります。
1-2:騎手の適性体重
先述のように、騎手は少なくとも斤量より低い体重を維持する必要があります。
斤量はレース毎に異なりますが、日本の競馬では52kg~58kgの範囲に収まることが一般的です。
このことから、騎手の適性体重は重くても50kg台前半といったところです。
軽い場合は重りで調整できるため、軽すぎて不利になることはありません。
体重が斤量よりどれだけ軽くても、競走馬が背負うのは指定された斤量であるため、騎手の体重がレース結果を左右することはなく、あくまで出場できるかどうかに影響を与えるという認識で問題ないといえます。
主な騎手の身長と体重は以下の通りです。
騎手名 | 身長 | 体重 |
---|---|---|
C.ルメール 騎手 | 163.0cm | 53.0kg |
川田 将雅 騎手 | 159.0cm | 51.0kg |
福永 祐一 騎手 | 160.0cm | 52.0kg |
松山 弘平 騎手 | 167.0cm | 51.0kg |
横山 武史 騎手 | 165.0cm | 45.3kg |
武 豊 騎手 | 170.0cm | 51.0kg |
このように騎手の平均的な体重はおよそ51kg前後と言えます。
ただ、横山 武史 騎手の45.3kgは身長を考えてもかなり軽いですよね。
ハンデ戦など、特別な条件を満たした場合、斤量が50kgを下回ることもあります。
日本人男性の平均体重は65kg~70kg程度(年齢によって異なる)であるため、騎手の適性体重は平均より15kg程低く、体重管理のハードルはかなり高いといえます。
1-3:騎手に体重管理を求められる理由
騎手が体重管理を高い水準で求められる理由は、定められた斤量を超えてしまうとレースに騎乗できないからです。
斤量はレース毎に異なりますが、軽い場合は重りを身に付けることで調整できます。
ですが、体重よりも軽くする方法はありませんよね。
斤量の設定が低いレースに出場するためにも、騎手は体重を低く保つ必要があります。
2:規定斤量を超えた場合はペナルティも
仮にレース直前で規定斤量を超えていた場合、騎手にペナルティが課せられることもあります。
ペナルティの内容としては以下のようなものが挙げられます。
- 一定期間の騎乗停止
- 罰金
- 戒告
- 点数が加算
一定期間の騎乗停止が最も重く、期間は最長で6日間(レース開催日のみ換算)です。
次に重いペナルティは罰金で、金額は最大50万円となります。
騎乗停止や罰金まではいかない場合、戒告という処分となり点数が加算され、合計30点以上になるとJRAの施設で再教育を受ける義務が生じます。
この点数がリセットされるのは年度が変わったときか、再教育を受けたときのどちらかです。
また、斤量のチェックはレースの開始前だけでなく、レース後も行われます。
両方に通過する必要があり、仮にレース開始前に通過してもレース後に引っかかってしまった場合もペナルティの対象となります。
3:現役騎手も実践している減量法3選
現役騎手は、50kg台前半という成人男性の平均体重を大きく下回る体重を保つために、現役騎手はどのような減量法を実践しているのでしょうか。
騎手でなくても、ダイエット中の方にはヒントになるものがあるかもしれません!
- ひたすらサウナに行く
- 1日1食
- レース当日は水すら控える
それぞれ詳しく見ていきましょう。
減量法①:ひたすらサウナに行く
減量法①は、ひたすらサウナに行くことです。
騎手でなくても、ダイエット目的で温泉などのサウナに行く方はいらっしゃるのではないでしょうか。
トレーニングセンター(通称トレセン)と呼ばれる競走馬の管理・調教を行う施設には、ジョッキールームと呼ばれる騎手のための空間があり、そこにサウナがあります。
このサウナは、一般的な温泉施設などで利用できるサウナと比べて強力なものです。
暇さえあればサウナに行く騎手もいて、減量のためのサウナが生活の中心になることも珍しくありません。
特に年齢を重ねると体重も落ちにくくなるため、毎日のように何時間もサウナに入る騎手もいます。
減量法②:1日1食
減量法②は食事制限で、1日1食という厳しい制限を定めている騎手もいます。
食事制限は一般的なダイエットでも行われていることですが、騎手が行う食事制限は非常にハードです。
高カロリー・高脂肪の食材は一切食べず、かつ1日1食というのはかなり厳しいですよね…。
騎手の食時制限は、一般的なダイエットにおける食事制限とは異なるレベルで行わる過酷なものといえるはずです。
減量法③:レース当日は水すら控える
減量法③は食事制限をさらにハードにしたもので、レース当日は水すら控えるというものです。
水を控えるなんて一般的なダイエットでは聞きませんよね…。
いかに騎手の体重制限が大変か伝わってきますね。
先述のとおりレース当日に斤量を超えるとペナルティが課せられる可能性があるため、体重にそこまで余裕がない場合は水でさえも気にかける必要があります。
まとめ
騎手にとって体重は非常に重要で、体重制限を怠るとレースに出られなくなったり、騎乗停止や罰金といったペナルティが課せられる可能性があります。
また、騎手になるために通う学校においても、入学条件の1つに体重があります。
騎手になる過程でも、騎手になってからも体重は重要な項目です。
各レースに設定されている斤量を超えてしまうとレースに出場することができません。
加えて、ペナルティが課せられることもあります。
そのため、騎手は斤量を超えないよう、常にハードな体重制限が求められます。
騎手が行っている減量法の一例として、以下の3つが挙げられます。
- ひたすらサウナに行く
- 1日1食
- レース当日は水すら控える
いずれも一般的なダイエットと比べてハードであり、安易に取り入れることはおすすめできません。
なお、斤量をクリアできる範囲内での体重の差はレースにあまり影響を与えません。
体重が軽ければ軽いほどレースにおいて有利というわけではないので、「予想の際にできるだけ軽い騎手を選ぼう」といった考えはしなくてよいです。