有馬記念で馬券を当てるためには、有馬記念の舞台となる「中山芝2500m」の特徴を理解しなければいけません。
競馬では距離やコースが違うだけで、能力を発揮できるかも変わってきます。
高配当的中を目指すなら、有馬記念が行われる「中山芝2500m」の特徴やレース傾向を掴み、有利となる枠順や脚質を覚えておくことが大切です。
そこで、今回の記事では有馬記念の舞台となる「中山芝2500m」に注目し、予想の参考にできる情報を紐解いていきます。
「中山芝2500m」での好走パターンを掴んで、高配当的中に役立ててください。
1:中山芝2500mの特徴
まずは、有馬記念の舞台となる「中山芝2500m」のコース特徴を紹介します。
1-1:2度の坂越えがあるタフなコース
「中山芝2500m」の最大の特徴は、2度の坂越えです。
中山競馬場のゴール前にある急坂を2度も上ることになるため、かなりのスタミナが要求されるタフなコースとなります。
さらに、2500mという長丁場であることも加わり、長距離レースを走れるスタミナが必要となります。
また、急坂で失速しないパワーも重要で、スピードが活かしにくいコースです。
最後の直線での瞬発力勝負に長けている馬よりも、最終コーナーからゴールまでスピードを持続できる持久力を持ってる馬を狙うのがおすすめです。
1-2:急なコーナーを6つ回る
「中山芝2500m」では、コーナーを6つ回ることになるのも特徴の一つです。
6つのコーナーを回ることになることから、内ラチ沿いをロスなく立ち回ることも重要になってきます。
さらに、中山競馬場は小回りなコースとしても知られています。
急なコーナーを6回も回ることになるので、コーナーを上手く立ち回れる操縦性も大事です。
「中山巧者」と言われる馬が活躍するケースも多く、「中山巧者」の馬は最終コーナーで上手く立ち回り、最後の直線を向いた瞬間にリードを広げて勝ちに繋げています。
小回りコースが苦手な馬は最終コーナーで外にフラれてしまい、最後の直線で追い込んでも届かないという場面が多く見られます。
有馬記念の予想をするときには、東京競馬場のような広いコースで活躍している馬よりも、ローカル場で好走実績を持つ馬に注目してください。
2:中山芝2500mの走破タイムとペース
次に、「中山芝2500m」での標準的な走破タイムやペース傾向について見ていきます。
出走馬の過去の走破タイムなどと比較し、有馬記念で好走する可能性がある馬を抽出するのに活用してください。
2-1:中山芝2500mの標準タイム
クラス | 平均タイム | 平均1Fタイム |
---|---|---|
1勝 | 2分35秒67 | 12秒45 |
2勝 | 2分35秒83 | 12秒47 |
3勝 | 2分35秒87 | 12秒47 |
GⅡ | 2分34秒88 | 12秒39 |
GⅠ | 2分34秒37 | 12秒35 |
有馬記念の舞台となる「中山芝2500m」での走破タイムについて、2011年1月1日から2021年11月30日までの約10年間の平均タイムは上の表のとおりとなっていました。
クラス別で走破タイムは変わり、条件戦では平均タイムが2分35秒台だったの対し、G2やG1では平均タイムが2分34秒台になっています。
特にG1においては平均タイムが2分34秒37と早いので、これぐらいのタイムを出せる馬でないと有馬記念での勝ち負けは厳しい状況です。
有馬記念の予想をするときには、各出走馬の走破タイムも調べ、2分34秒台で走破できる実力があるかも加味してください。
2-2:中山芝2500mのペース傾向
「中山芝2500m」は外回りの3コーナーからスタートし、最初コーナーまでの距離は192mしかありません。
スタートしてすぐにコーナーに入ることもあり、ペースは上がりにくいという傾向が見られます。
また、それぞれのジョッキーも、2500mという長丁場であることを意識しています。
ハイペースで前に行ってしまうとスタミナが持たないので、ペースが落ち着きやすいのが特徴です。
さらに、中長距離レースでは距離の長さを意識し、差し・追い込み馬の割合が多くなります。
そのため、先頭争いが激しくならずに、レース終盤まで落ち着いた流れになることも珍しくありません。
「中山芝2500m」では「ハイペースになりにくい」ことを意識し、スローの流れで実力が発揮できる馬を狙うようにしましょう。
3:中山芝2500mで有利な枠順
枠番 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1枠 | 12- 12- 7- 93/124 | 9.70% | 19.40% | 25.00% |
2枠 | 11- 9- 10- 97/127 | 8.70% | 15.70% | 23.60% |
3枠 | 11- 10- 11-109/141 | 7.80% | 14.90% | 22.70% |
4枠 | 8- 15- 15-115/153 | 5.20% | 15.00% | 24.80% |
5枠 | 13- 17- 18-125/173 | 7.50% | 17.30% | 27.70% |
6枠 | 17- 19- 11-135/182 | 9.30% | 19.80% | 25.80% |
7枠 | 13- 9- 22-147/191 | 6.80% | 11.50% | 23.00% |
8枠 | 18- 10- 8-157/193 | 9.30% | 14.50% | 18.70% |
コースによっては枠順による有利不利もあり、競馬予想では枠順も重要なファクターとなります。
そこで、2011年1月1日から2021年11月30日までの約10年間における「中山芝2500m」の枠順別成績を調べてみました。
上の表のように、「中山芝2500m」で最も好成績を残していたのは1枠で、連対率は19.40%、3着内率は25.00%でした。
勝率についても9.70%と高い数字を残しているので、1枠に入った馬には警戒が必要です。
1枠の馬が好成績を残しているのは、「中山芝2500m」ではスタートから最初のコーナーまでの距離が短いことが影響していると考えられます。
1枠に入れば最初のコーナーでも距離ロスをすることなく立ち回ることができ、外枠の馬に比べて有利にレースが運べます。
反対に8枠の馬の成績を見てみると、連対率14.50%、3着内率18.70%と1枠の馬に比べ苦戦傾向です。
7枠についても、連対率11.50%、3着内率23.00%と成績は悪く、外枠の馬については割り引きが必要なことがわかります。
また、枠番別成績では、意外にも4枠の馬が勝率5.20%、連対率15.00%と成績は良くありませんでした。
これは、スタート直後にコーナーを迎えるため、外枠の馬が内側の良いポジションを取ろうとして、真ん中寄りの枠の馬が窮屈になってしまうことが原因として挙げられます。
そのため、真ん中寄りの枠の馬についても、過信は禁物です。
「中山芝2500m」では内枠有利で、外枠や真ん中よりの枠は苦戦傾向にあることを頭に入れておいてください。
4:中山芝2500mで有利な脚質
脚質 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
逃げ | 13- 6- 4- 87/ 110 | 11.80% | 17.30% | 20.90% |
先行 | 51- 44- 38- 214/ 347 | 14.70% | 27.40% | 38.30% |
中団 | 27- 38- 43- 341/ 449 | 6.00% | 14.50% | 24.10% |
後方 | 6- 10- 14- 322/ 352 | 1.70% | 4.50% | 8.50% |
まくり | 6- 3- 3- 14/ 26 | 23.10% | 34.60% | 46.20% |
有馬記念の予想では、各出走馬の脚質も重要な要素となります。
2011年1月1日から2021年11月30日までの約10年間における「中山芝2500m」の脚質別成績を調べると、上記の表のとおりとなっていました。
注目すべきは、先行馬が好成績を残している点です。
先行馬は連対率27.40%、3着内率38.30%と高確率で馬券に絡んでいます。
有馬記念が行われる中山競馬場は、最後の直線が310mと短いのも特徴です。
最後の直線での後方一気は決まりにくい傾向があり、後方にいた馬は連対率4.50%、3着内率8.50%と苦戦しています。
直線を向いたときにある程度の位置にいる必要があるため、良いスタートを切って前目のポジションと付けられる馬が狙い目です。
また、バックストレッチでペースが緩やかになるため、後方にいても最後の直線に向けて、ポジションを上げやすいのも特徴です。
そのため、差し馬がバックストレッチでポジションを上げて、最後の直線でしっかりと前を差し切るという展開も多く見られます。
2010年の有馬記念を勝った「ヴィクトワールピサ」は、ペースが緩んだ向正面で一気にハナを奪い、そのまま「ブエナビスタ」の猛追を抑えて勝利しました。
中山競馬場を1周半するレイアウトの芝2500mでは、有利なポジションへとスムーズに移行できる操縦性も大事になってきます。
有馬記念では騎手の特徴や出走馬の操縦性も加味しながら、積極的なレースができる馬を狙いたいところです。