有馬記念2023の展開予想!出走予定馬や注目馬解説

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有馬記念は、日本競馬の1年を締めくくるG1レースです。

普段、競馬をしない方も有馬記念は馬券を購入する方も多いのではないでしょうか。

しかし、コースの特徴や過去のデータなど、どのように参考にして馬券を購入すればいいのかわからない方もいるでしょう。

この記事では、有馬記念の概要から今年の出走馬と注目馬、有利な血統や枠順、展開予想、的中させる買い方について紹介します。

この記事を読むだけで、今年の有馬記念の情報がチェックできるようにしました。

それでは有馬記念の基本からおさらいしましょう。

鶴谷義雄(デイリー馬三郎予想家)

【この記事の監修者】
鶴谷義雄(デイリー馬三郎予想家)

山口県出身、1969年デイリースポーツ入社。入社後、岡部幸雄から始まり、蛯名正義、横山典弘などの騎手たちとの信頼関係を築く。その後、専門誌・馬三郎にて本紙予想担当。50年越えの競馬記者人生を通して、競馬予想界の大御所と言われている。
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有馬記念とは

有馬記念は、日本中央競馬会(JRA)が中山競馬場で施行する中央競馬の重賞競走(G1)です。

毎年12月に中山競馬場で行われる名物レースとして、競馬ファン以外の人からの注目度も高く、日本の競馬シーズンを締めくくる一大イベントとなっています。

1956年に初めて開催されるなど歴史の古いレースであり、レース名の「有馬」は、当時の日本中央競馬会の理事長であった有馬頼寧に由来しています。

有馬記念の優勝馬は、日本の競馬史において名だたる名馬とされ、「オグリキャップ」「トウカイテイオー」などの様々なドラマが生み出されてきました。

年末の風物詩として親しまれていて、出走馬情報はマスコミも大々的に取り上げます。

今年も多くのG1ウィナーが出走を表明していて、日本競馬界の新たなスターホースの誕生にも注目です。

有馬記念予想に使えるコースの特徴

中山 2500m 芝

有馬記念(G1)
競馬場 中山競馬場 コース 芝 2500m
性齢 3歳以上 負担重量 定量

有馬記念は、中山競馬場の芝2500mで施行され、内回りコースが使用されます。

2500mという長丁場に加え、2度の坂越えがあるタフなコースです。

そのため、前半でスタミナを温存できるかどうかが、勝負の分かれ目となります。

急なコーナーを4度回ることになるので、基本的には内ラチ沿いをロスなく立ち回れる内枠が有利であり、コーナーを上手く立ち回れる操縦性も重要です。

また、最終コーナーからゴールまでスピードを持続する持久力も問われるコースで、最後の直線が短いので早めのスパートで抜け出して、長く良い脚を使うことが大事になってきます。

「有馬記念」過去3年のレース結果

2022年
着順 馬番 馬名 性齢 騎手 人気 オッズ
1 5 9 イクイノックス 牡3 ルメール 1 2.3
2 2 3 ボルドグフーシュ 牡3 福永 6 14.1
3 3 5 ジェラルディーナ 牝4 Cデム 3 7.4
2021年
着順 馬番 馬名 性齢 騎手 人気 オッズ
1 5 10 エフフォーリア 牡3 横山武 1 2.1
2 3 5 ディープボンド 牡4 和田竜 5 20.9
3 4 7 ルメール 牝5 岩田康 2 2.9
2020年
着順 馬番 馬名 性齢 騎手 人気 オッズ
1 5 9 クロノジェネシス 牝4 北村友 1 2.5
2 7 14 サラキア 牝5 松山 11 74.9
3 7 13 フィエールマン 牡5 ルメール 2 3.5

近年の有馬記念では、上位人気馬がしっかりと結果を出しています。

2022年の有馬記念では、3歳馬のイクイノックスが1番人気に応えて勝利しました。

3連単の配当は9,740円と順当な結果に終わっています。

また、2021年の有馬記念でも3歳馬ながら1番人気に支持されていたエフフォーリアが、ディープボンドやクロノジェネシスといった古馬を抑えて勝利しました。

3連単の配当は7,180円で万馬券にはなっていません。

有馬記念で上位人気になる馬はその年のG1レースでそれだけの実績を残していて、簡単には負けることのない実力馬です。

ハイレベルな一戦となるため実力の足りない馬が穴をあけることも難しく、上位人気馬同士の決着になることも珍しくありません。

そのため、人気薄の穴馬ばかりを馬券に絡めて、高配当を狙いすぎることは避けたいところです。

要チェック✓
●3年連続で1番人気が勝利
●2021年の3連単は7,180円と低配当

ファン投票で得票数の多い上位10頭には優先出走権が与えられる

有馬記念は、野球のオールスターゲームのように、ファン投票で出走馬を選出する方式が採用されています。

特別登録を行った馬のうちファン投票上位10頭に優先出走権が与えられます。

気になる2023年有馬記念のファン投票の中間結果については、下記のとおりです。

また、最終結果が発表されたら随時更新していきますので、是非チェックしてみてください。

順位 馬名 得票数 性年齢 調教師名
1 イクイノックス 142,303 牡4 木村 哲也
2 リバティアイランド 127,718 牝3 中内田 充正
3 ジャスティンパレス 109,693 牡4 杉山 晴紀
4 タイトルホルダー 91,581 牡5 栗田 徹
5 ソールオリエンス 89,594 牡3 手塚 貴久
6 タスティエーラ 87,205 牡3 堀 宣行
7 ドウデュース 84,278 牡4 友道 康夫
8 ジャックドール 79,569 牡5 藤岡 健一
9 ディープボンド 72,652 牡6 大久保 龍志
10 ドゥレッツァ 65,293 牡3 尾関 知人

有馬記念2023の出走予定馬

2023年有馬記念の出走予定馬については、下記のとおりです。

今年も2023年のG1路線で実績を残している馬が多く集まりました。

現役最強馬決定戦に相応しいレースとなりそうです。

・タスティエーラ
・ジャスティンパレス
・ソールオリエンス
・スターズオンアース
・スルーセブンシーズ
・タイトルホルダー
・ドウデュース
・シャフリヤール
・ディープボンド
・ハーパー
・ウインマリリン
・プラダリア
・ヒートオンビート
・アイアンバローズ
・ホウオウエミーズ
・ライラック

タスティエーラ

タスティエーラ
性齢 牡3歳
生年月日 2020年3月22日
調教師 堀宣行 (美浦)
馬主 キャロットファーム
獲得賞金 5億7,005万円
通算成績 6戦3勝
サトノクラウン
パルティトゥーラ
母の父 マンハッタンカフェ
前走 菊花賞(G1) 2着
2走前 東京優駿(G1) 1着
3走前 皐月賞(G1) 2着

「タスティエーラ」は、今年の日本ダービーの勝ち馬です。

日本ダービーは1000m通過が1分00秒4のややスローの展開となり、4番手でしっかりと折り合ったことが功を奏して、最後の直線で他馬の猛追を凌いで1着になりました。

皐月賞では惜しくも2着に敗れてしまいましたが、その雪辱を見事に果たす結果となっています。

さらに、前走の菊花賞でも2着に入り、ダービー馬としての維持を見せました。

勝ち馬には大きく離されたものの、他馬をしっかりと突き放しています。

3000mはさすがに距離が長すぎたとも言えるので、大幅な距離短縮となる有馬記念ではさらなるパフォーマンスの向上が期待できます。

ジャスティンパレス

ジャスティンパレス
性齢 牡4歳
生年月日 2019年4月12日
調教師 杉山晴紀 (栗東)
馬主 三木正浩
獲得賞金 5億7,887万円
通算成績 12戦5勝
ディープインパクト
パレスルーマー
母の父 Royal Anthem
前走 天皇賞(秋)(G1) 2着
2走前 宝塚記念(G1) 3着
3走前 天皇賞(春)(G1) 1着

「ジャスティンパレス」は、今年の天皇賞(春)の勝ち馬です。

3歳として出走した昨年の有馬記念では7着に敗れましたが、今年の天皇賞(春)を制してG1初制覇を達成しました。

また、天皇賞(春)を制したステイヤーと見られがちですが、前走の天皇賞(秋)でも2着に入る活躍を見せています。

勝ちタイムは1分55秒6というスーパーレコードが飛び出す中で、「ジャスティンパレス」も勝ち馬のイクイノックスに0.4秒差と迫りました。

イクイノックスの存在がなければもっとG1を勝っていてもおかしくない実力馬であり、有馬記念では3歳世代との対決に注目です。

ソールオリエンス

ソールオリエンス
性齢 牡3歳
生年月日 2020年4月4日
調教師 手塚貴久 (美浦)
馬主 社台レースホース
獲得賞金 4億7,668万円
通算成績 6戦3勝
キタサンブラック
スキア
母の父 Motivator
前走 菊花賞(G1) 3着
2走前 朝日セントライト記念(G2) 2着
3走前 東京優駿(G1) 2着

「ソールオリエンス」は、今年の皐月賞の勝ち馬です。

デビューから一気に3連勝で皐月賞を制し、一躍世代を代表する一頭として注目を集めるようになりました。

さらに、日本ダービーでも勝ち馬までクビ差の2着と迫り、負けてなお強しと言えるレース内容で、皐月賞馬の意地を見せています。

ただし、休養を経て出走したセントライト記念では2着と取りこぼすと、菊花賞でも勝ち馬に0.9秒差を離されての3着に敗れました。

それでも、これまで全レースで馬券圏内に入る抜群の安定感を誇っているので、引き続き注目しておきたい一頭です。

スターズオンアース

スターズオンアース
性齢 牝4歳
生年月日 2019年2月27日
調教師 高柳瑞樹 (美浦)
馬主 社台レースホース
獲得賞金 6億4,000万円
通算成績 11戦3勝
ドゥラメンテ
サザンスターズ
母の父 Smart Strike
前走 ジャパンC(G1) 3着
2走前 ヴィクトリアマイル(G1) 3着
3走前 大阪杯(G1) 2着

「スターズオンアース」は、昨年の桜花賞・オークスの勝ち馬です。

他馬を寄せ付けない走りでオークスを制し、牝馬二冠を達成しました。

その後は骨折などのアクシデントこそあったものの、G1で堅実な走りを続けています。

特に2023年は、大阪杯2着・ジャパンカップ3着と一線級の牡馬相手に食い下がりました。

ジャパンカップではイクイノックスに鞍上のルメール騎手を譲る形になりましたが、有馬記念では再コンビ結成となります。

過去11戦全てで馬券圏内に入っているのは実力のある証拠であり、今後の日本競馬界を背負う実力馬として有馬記念での走りにも期待です。

スルーセブンシーズ

スルーセブンシーズ
性齢 牝5歳
生年月日 2018年4月8日
調教師 尾関知人 (美浦)
馬主 キャロットファーム
獲得賞金 1億9,170万円
通算成績 13戦4勝
ドリームジャーニー
マイティースルー
母の父 クロフネ
前走 凱旋門賞(G1) 4着
2走前 宝塚記念(G1) 2着
3走前 中山牝馬S(G3) 1着

「スルーセブンシーズ」は、今年の宝塚記念2着馬です。

今年の中山牝馬Sを勝利して重賞初制覇を達成すると、続く宝塚記念では10番人気と低評価ながら2着に入って競馬ファンを驚かせました。

そして、宝塚記念2着後に選択した人生の次走は、なんとフランスG1・凱旋門賞。

G1未勝利馬の出走ということもあり、無謀な挑戦と見られていましたが、最後の直線でもしっかりと伸びて4着に入りました。

日本馬初の制覇はなりませんでしたが、世界の強豪相手に大健闘と言える結果でした。

凱旋門賞後は有馬記念を目標に調整が進められ、実力が十分発揮できる状況にあるので、G1初制覇に期待が高まります。

タイトルホルダー

タイトルホルダー
性齢 牡5歳
生年月日 2018年2月10日
調教師 栗田徹 (美浦)
馬主 山田弘
獲得賞金 8億8,826万円
通算成績 17戦7勝
ドゥラメンテ
メーヴェ
母の父 Motivator
前走 産経賞オールカマー(G2) 2着
2走前 天皇賞(春)(G1) 中
3走前 日経賞(G2) 1着

「タイトルホルダー」は、2021年菊花賞・2022年天皇賞(春)・2022年宝塚記念の勝ち馬です。

スタート直後から先頭に立つ逃げを得意としている競走馬で、昨年の有馬記念でも積極的に逃げる競馬を見せました。

昨年の有馬記念では9着に敗れ、今年初戦の日経賞を制したものの、次走の天皇賞(春)では2周目4角で競走中止するアクシデントがありました。

昨年のような成績を残せずにいましたが、前走のジャパンカップでは5着に入り、今後が期待できるレース内容になっています。

中山競馬場は本来得意としている舞台であり、成績を落としていることからノーマークで逃げる展開にも持ち込めるので、脚質も含めて楽しみな存在です。

ドウデュース

ドウデュース
性齢 牡4歳
生年月日 2019年5月7日
調教師 友道康夫 (栗東)
馬主 キーファーズ
獲得賞金 5億2,386万円
通算成績 11戦5勝
ハーツクライ
ダストアンドダイヤモンズ
母の父 Vindication
前走 ジャパンC(G1) 4着
2走前 天皇賞(秋)(G1) 7着
3走前 ドバイターフ(G1) 取消

「ドウデュース」は、2022年日本ダービーの勝ち馬です。

日本ダービーでは2分21秒9のダービーレコードを叩き出し、鞍上の武豊騎手にダービー6勝目をプレゼントしました。

2023年初戦は京都記念を完勝し、日本ダービー馬の意地を見せますが、その後は以前のような成績が残せていません。

それでも、前走のジャパンカップでは4着に食い込み、確実に良化していることを見せました。

勝ち馬のイクイノックスが圧倒的な強さを見せつけましたが、本馬は日本ダービーでイクイノックスを押さえて勝利しているので、本来の力を発揮できれば日本ダービー以来のG1勝利が期待できそうです。

シャフリヤール

シャフリヤール
性齢 牡5歳
生年月日 2018年4月13日
調教師 藤原英昭 (栗東)
馬主 サンデーレーシング
獲得賞金 5億4,684万円
通算成績 13戦4勝
ディープインパクト
ドバイマジェスティ
母の父 Essence of Dubai
前走 BCターフ(G1) 3着
2走前 札幌記念(G2) 11着
3走前 ドバイシーマC(G1) 5着

「シャフリヤール」は、2021年日本ダービーの勝ち馬です。

2021年の日本ダービーで福永祐一騎手をダービージョッキーへと導くと、翌年には海外G1・ドバイシーマクラシックを制し、世界にもその名を轟かせました。

2023年は喉頭蓋の手術などもあり、出走レースが少なくなっていますが、前走のBCターフでは3着に入り、日本ダービー馬の維持を見せています。

本来の実力を考えると有馬記念を制しても何ら不思議が無い馬であり、調子の良さを見極めて馬券の取捨選択をしたいところです。

ディープボンド

ディープボンド
性齢 牡6歳
生年月日 2017年2月18日
調教師 大久保龍 (栗東)
馬主 前田晋二
獲得賞金 6億7,568万円
通算成績 25戦5勝
キズナ
ゼフィランサス
母の父 キングヘイロー
前走 ジャパンC(G1) 10着
2走前 京都大賞典(G2) 3着
3走前 宝塚記念(G1) 5着

「ディープボンド」は、2020年京都新聞杯、2021年・2022年阪神大賞典、2022年フォワ賞の勝ち馬です。

海外重賞も含めて、重賞4勝を挙げていて、申し分ない実績を残しています。

今年で6歳を迎え、以前のような成績を残せていませんが、それでも今年の天皇賞(春)で2着と好走しました。

一昨年の有馬記念では2着に入っていて、長距離を得意とするステイヤーとして、有馬記念のような長い距離のレースでは特に好走が期待できそうです。

ハーパー

ハーパー
性齢 牝3歳
生年月日 2020年1月18日
調教師 友道康夫 (栗東)
馬主 エムズレーシング
獲得賞金 1億9,641万円
通算成績 7戦2勝
ハーツクライ
セレスタ
母の父 Jump Start
前走 エリザベス女王杯(G1) 3着
2走前 秋華賞(G1) 3着
3走前 優駿牝馬(G1) 2着

「ハーパー」は、今年にクイーンCの勝ち馬です。

デビューから3戦目で重賞初制覇を挙げると、オークス2着・秋華賞3着と牝馬三冠路線で活躍しました。

また、前走のエリザベス女王杯では古馬との対戦ながら、勝ち馬と0.2秒差の3着と好走しています。

春と比べると馬体重も大きく増え、確かな成長力を見せているので、一線級の牡馬相手に上位に食い込んでもおかしくありません。

デビューから一度も掲示板を外したことがないのは実力のある証拠であり、大舞台で穴をあけられるか楽しみな存在です。

ウインマリリン

ウインマリリン
性齢 牝6歳
生年月日 2017年5月23日
調教師 手塚貴久 (美浦)
馬主 ウイン
獲得賞金 3億5,190万円
通算成績 21戦6勝
スクリーンヒーロー
コスモチェーロ
母の父 Fusaichi Pegasus
前走 BCF&Mターフ(G1) 4着
2走前 産経賞オールカマー(G2) 9着
3走前 札幌記念(G2) 9着

「ウインマリリン」は、昨年の香港ヴァーズの勝ち馬です。

これまでにない大外ぶち抜きの鮮烈な末脚を披露し、G1初制覇が海外G1という偉業を成し遂げました。

今年の有馬記念が引退レースとなり、有終の美を飾ることができるか注目を集めています。

6歳を迎えた2023年も決して成績は悪くなく、前走はアメリカG1のブリーダーズカップ・フィリー&メアターフに出走しました。

海外遠征で疲れもありながら、12頭立ての4着と上位に迫っていて、海外の強豪相手にその実力は通用しています。

精神的にタフな面が魅力であり、タフなレース展開となれば引退レースを勝利で飾ることもできそうです。

プラダリア

プラダリア
性齢 牡4歳
生年月日 2019年4月3日
調教師 池添学 (栗東)
馬主 名古屋友豊
獲得賞金 1億9,518万円
通算成績 13戦3勝
ディープインパクト
シャッセロール
母の父 クロフネ
前走 京都大賞典(G2) 1着
2走前 新潟記念(G3) 4着
3走前 宝塚記念(G1) 6着

「プラダリア」は、2022年青葉賞・2023年京都大賞典の勝ち馬です。

3歳時には日本ダービーにも出走し、5着に入る活躍を見せました。

その後はいまいち勝ち切れないレースが続いていましたが、前走の京都大賞典を快勝。青葉賞以来の勝ち星を挙げています。

休み明けのため万全の仕上がりと言える状況ではありませんでしたが、消耗戦を制しての勝利でした。

完全復活を予感させる強いレース内容であり、ある程度距離が延びたほうが良いタイムなので、2500mという距離も味方をしそうです。

ヒートオンビート

ヒートオンビート
性齢 牡6歳
生年月日 2017年3月24日
調教師 友道康夫 (栗東)
馬主 社台レースホース
獲得賞金 2億8,769万円
通算成績 26戦5勝
キングカメハメハ
マルセリーナ
母の父 ディープインパクト
前走 アルゼンチン共和国杯(G2) 3着
2走前 京都大賞典(G2) 9着
3走前 目黒記念(G2) 1着

「ヒートオンビート」は、今年の目黒記念の勝ち馬です。

母は桜花賞馬マルセリーナという良血馬で、前走の目黒記念を制し、6歳にして悲願の重賞初制覇を達成しました。

前走のアルゼンチン共和国杯では3着に敗れたものの、後方12番手から物凄い末脚で上位に迫っています。

また、斤量59kgというトップハンデを背負っていたことを考えても、改めてその強さを感じさせる内容でした。

重賞初制覇を達成した目黒記念は、有馬記念と同じ2500mという距離で行われる重賞レースなので、本格化した「ヒートオンビート」の走りにも注目です。

アイアンバローズ

アイアンバローズ
性齢 牡6歳
生年月日 2017年2月2日
調教師 上村洋行 (栗東)
馬主 猪熊広次
獲得賞金 2億1,512万円
通算成績 27戦5勝
オルフェーヴル
パレスルーマー
母の父 Royal Anthem
前走 ステイヤーズS(G2) 1着
2走前 京都大賞典(G2) 11着
3走前 天皇賞(春)(G1) 13着

「アイアンバローズ」は、今年のステイヤーズSの勝ち馬です。

以前から阪神大賞典で2着になるなど、長距離重賞で活躍を続けていましたが、前走のステイヤーズSで重賞初制覇を達成しました。

終始先頭に立つ走りで3600mという長丁場を逃げ切る圧巻の走りを見せ、スタミナは現役馬の中でもトップクラスのものを持っています。

「タイトルホルダー」を押さえて逃げに打って出る可能性もあり、大逃げで波乱を呼ぶ展開も期待できるかもしれません。

スタミナは確かなものを持っているので、無警戒で逃げることができれば、ファンをあっと驚かせる結果になってもおかしくない穴馬です。

ホウオウエミーズ

ホウオウエミーズ
性齢 牝6歳
生年月日 2017年5月20日
調教師 池上昌和 (美浦)
馬主 小笹芳央
獲得賞金 1億7,869万円
通算成績 29戦6勝
ロードカナロア
エミーズスマイル
母の父 アグネスタキオン
前走 福島記念(G3) 1着
2走前 新潟牝馬S(L) 2着
3走前 七夕賞(G3) 3着

「ホウオウエミーズ」は、今年の福島記念の勝ち馬です。

前走の福島記念では最終コーナーで一気に捲って先頭との差をつめて、29戦目にして重賞初制覇を挙げました。

G1での実績はありませんが、近走4走はいずれも3着以内と、勢いに乗っている点は見逃せません。

中山競馬場でのレースは久々となりますが、2022年3月に中山競馬場で行われる3勝クラスのスピカSを快勝しています。

2500mは未知の距離となるため、距離が持つかどうかがカギとなりますが、未知の魅力に期待したいところです。

ライラック

ライラック
性齢 牝4歳
生年月日 2019年4月28日
調教師 相沢郁 (美浦)
馬主 芹澤精一
獲得賞金 1億4,137万円
通算成績 13戦2勝
オルフェーヴル
ヴィーヴァブーケ
母の父 キングカメハメハ
前走 エリザベス女王杯(G1) 4着
2走前 アイルランド府中牝馬(G2) 3着
3走前 宝塚記念(G1) 17着

「ライラック」は、2022年のフェアリーSの勝ち馬です。

昨年のエリザベス女王杯でも2着に入るなど、G1でも実績を残しています。

レース終盤の追い込みを得意としていて、レース序盤は10番手以降の後方集団に付けることがほとんどです。

しかし、その末脚は目を見張るものがあり、前走のエリザベス女王杯でも上がり3ハロン最速タイムの末脚で、勝ち馬まで0.3秒差と迫りました。

重賞初制覇を上げたフェアリーSでは中山競馬場への適性の高さを見せたので、得意コースで大穴をあける展開に期待したいところです。

有馬記念2023の注目馬

今年もG1で実績を残しているスターホースが集結した有馬記念ですが、その中でも特に注目しておきたい出走馬がいます。

そこで、ここからは2023年有馬記念の注目馬を紹介します。

タスティエーラ

「タスティエーラ」は、今年の日本ダービーの勝ち馬です。

日本ダービーでは皐月賞馬「ソールオリエンス」の猛追をクビ差で凌いで、皐月賞の雪辱を果たしました。

ただし、1~4着までがタイム差なしの大接戦であり、実力は拮抗していると言えるレース結果です。

それでも、クラシック最終戦の菊花賞では、勝ち馬に3馬身半差離されましたが2着に入ってダービー馬の維持を見せました。

勝ち馬の実力の高さが際立ったレースとなりますが、「タスティエーラ」自身も従来の菊花賞なら勝ってもおかしくないレース内容です。

3000mのレースに対応できたのは大きなプラス材料であり、スタミナが要求される有馬記念でも好走が期待できます。

皐月賞・菊花賞で2着に入るなど、クラシック三冠路線で好成績を残した世代トップクラスの実力馬なので、有馬記念をステップにして来年のG1戦線での活躍にも注目です。

スルーセブンシーズ

「スルーセブンシーズ」は、ドリームジャーニー産駒の5歳牝馬です。

母はマイティ-スルーで、姉にG3・紫苑Sを制したパッシングスルーがいます。

3歳時にはオークスで9着、秋華賞で11着と牝馬三冠路線で結果を残すことができませんでした。

しかし、5歳となった2023年には初戦の中山牝馬Sを制して、重賞初制覇を達成します。

すると、2走前の宝塚記念では単勝オッズ55.7倍の10番人気という低評価を覆して、2着に入る活躍を見せました。

さらに、前走はフランスG1・凱旋門賞に日本を代表して出走。世界の強豪相手に4着に食い込んでいます。

最後の直線での見せ場も十分で、着順以上に強さを感じさせる内容でした。

ロンシャンの馬場でも2400mをこなすスタミナとパワーを持ち合せているので、有馬記念への適性も問題はありません。

日本馬屈指の実力を持っていることは間違いないので、初のG1制覇も期待できそうです。

ソールオリエンス

「ソールオリエンス」は、今年の皐月賞の勝ち馬です。

デビューから一気に3連勝で皐月賞を制し、G1初制覇を達成しました。

日本ダービーでは1番人気に支持されたものの、クビ差届かず2着に敗れています。

しかし、あと数十メートルゴール板が先だったら交わしていたと思われる惜しい結果であり、皐月賞馬としての維持を見せる結果でした。

秋には成長した姿が期待されましたが、初戦のセントライト記念で2着と取りこぼすと、前走の菊花賞でも1番人気に応えられず3着に敗れています。

勝ち馬とは0.9秒差と大きく離される結果であり、同世代の新たなライバル相手に力負けをしてしまいました。

それでも、菊花賞から500mの距離短縮は大きなプラス材料であり、中山競馬場では3戦2勝2着1回と好成績を残しています。

現3歳世代を代表する一頭であることは間違いないので、有馬記念でどのような結果を残すのか楽しみな存在です。

「有馬記念」過去10年のデータとレース傾向

有馬記念で馬券を当てるためには、過去データからレース傾向を掴んでおくことが大切です。

そこで、有馬記念の過去10年のデータをまとめてみましたので、レース予想の参考にしてください。

傾向①:【血統】から見る「有馬記念」

種牡馬 成績 勝率 連対率 複勝率
ディープインパクト 2- 1- 2-25/30 6.7% 10.0% 16.70%
ハーツクライ 1- 1- 2-13/17 5.9% 11.8% 23.50%
ブラックタイド 1- 1- 1- 1/ 4 25.0% 50.0% 75.00%
スクリーンヒーロー 1- 1- 1- 0/ 3 33.3% 66.7% 100.00%
ステイゴールド 1- 0- 2-12/15 6.7% 6.7% 20.00%
バゴ 1- 0- 1- 1/ 3 33.3% 33.3% 66.70%
エピファネイア 1- 0- 0- 4/ 5 20.0% 20.0% 20.00%
ハービンジャー 1- 0- 0- 4/ 5 20.0% 20.0% 20.00%
キタサンブラック 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.00%
キングカメハメハ 0- 2- 0-15/17 0.0% 11.8% 11.80%

過去10年の有馬記念での種牡馬別成績を調べると、最も勝ち馬を輩出していたのはディープインパクトでした。

ただし、ディープインパクトは2頭の勝ち馬を輩出していますが、出走頭数が多く連対率や複勝率については良くありません。

中山競馬場の芝2500mという条件ではディープインパクト産駒の末脚が発揮できないことも多く、ディープインパクト産駒の過信は禁物です。

有馬記念で好成績を残しているのはハーツクライ産駒で、複勝率23.5%とディープインパクトを上回る成績を残しています。

2500mという長丁場であることに加え、最後の直線に急坂が待ち構えているタフなコースでは、心肺機能やパワーに優れているハーツクライ産駒が狙い目です。

有馬記念の予想をするときには、長距離レースや坂のある競馬場で結果を残している種牡馬を狙うのが重要だと言えます。

男性
ウマダネ
編集長

スタミナとパワーが求められるコースでは、ハーツクライ産駒に注目です!

傾向②:【枠順】から見る「有馬記念」

枠番 成績 勝率 連対率 複勝率
1枠 1- 1- 1-17/20 5.0% 10.0% 15.00%
2枠 1- 3- 0-16/20 5.0% 20.0% 20.00%
3枠 2- 2- 1-15/20 10.0% 20.0% 25.00%
4枠 2- 0- 2-16/20 10.0% 10.0% 20.00%
5枠 3- 2- 1-14/20 15.0% 25.0% 30.00%
6枠 1- 1- 1-17/20 5.0% 10.0% 15.00%
7枠 0- 1- 3-16/20 0.0% 5.0% 20.00%
8枠 0- 0- 1-19/20 0.0% 0.0% 5.00%

有馬記念の過去10年の枠番別成績を調べると、大外枠が苦戦傾向にあることがわかりました。

過去10年で8枠から複勝圏内に入った馬は1頭のみで、連対した馬は1頭もいません。

勝ち馬が唯一出ていないのが8枠となっているので、人気馬が大外枠に入った場合は馬券圏外に飛ぶことも考慮したいところです。

ただし、最内枠の1枠が好成績を残しているわけではなく、3~5枠の真ん中寄りの枠が良い成績となっています。

そのため、有馬記念では3~5枠といった真ん中寄りの枠に入った馬を積極的に狙うのが良さそうです。

男性
ウマダネ
編集長

大外枠はかなり成績が悪いので、8枠に入った馬は評価を下げたいところです!

傾向③:【人気】から見る「有馬記念」

人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1番人気 6- 1- 1- 2/ 10 60.0% 70.0% 80.00%
2番人気 1- 1- 3- 5/ 10 10.0% 20.0% 50.00%
3番人気 1- 1- 3- 5/ 10 10.0% 20.0% 50.00%
4番人気 1- 1- 2- 6/ 10 10.0% 20.0% 40.00%
5番人気 0- 2- 0- 8/ 10 0.0% 20.0% 20.00%
6番人気 0- 1- 0- 9/ 10 0.0% 10.0% 10.00%
7~9人気 1- 2- 1- 26/ 30 3.3% 10.0% 13.30%
10~12人気 0- 1- 0- 29/ 30 0.0% 3.3% 3.30%
13~15人気 0- 0- 0- 30/ 30 0.0% 0.0% 0.00%
16~18人気 0- 0- 0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.00%

有馬記念の過去10年の単勝人気別成績を調べると、1番人気が連対率70.0%・複勝率80.0%と好成績を残していました。

有馬記念で1番人気に支持される馬は、数々のG1で好成績を残しているので、実力を発揮できれば上位に入る可能性は高いと言えます。

また、過去10年で10番人気以下は1頭しか馬券に絡んでいません。

10番人気以下の大穴の馬にとっては実力が足りず上位に入ることは難しいハイレベルなレースと言えるので、有馬記念では人気薄の大穴の馬ばかりを狙うのは避けたいところです。

男性
ウマダネ
編集長

1番人気の信頼度が非常に高く、強い馬が強い勝ち方をしているレースです!

傾向④:【年齢】から見る「有馬記念」

年齢 成績 勝率 連対率 複勝率
3歳 4- 3- 2- 16/ 25 16.0% 28.0% 36.00%
4歳 2- 4- 2- 37/ 45 4.4% 13.3% 17.80%
5歳 4- 3- 5- 45/ 57 7.0% 12.3% 21.10%
6歳 0- 0- 1- 18/ 19 0.0% 0.0% 5.30%
7歳 0- 0- 0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.00%
8歳 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.00%

過去10年の有馬記念の年齢別成績を調べると、3歳馬が連対率28.0%・複勝率36.0%と好成績を残していました。

有馬記念では実績を残している古馬が有利だと考えてしまいますが、過去10年ではクラシック路線で活躍した3歳馬の方が良い成績となっています。

初めての古馬との対戦でも不安はなく、実力のある3歳馬は積極的に狙いたいところです。

また、6歳以上になると一気に成績が落ちていて、6歳以上の馬は過去10年で1頭しか馬券圏内に入っていません。

ハイレベルなレースの有馬記念は、体力的に衰えが見え始めている6歳以上のベテラン馬にとって厳しいレースと言えそうです。

男性
ウマダネ
編集長

3歳馬の信頼度が高い結果となっています!

傾向⑤:【脚質】から見る「有馬記念」

脚質 成績 勝率 連対率 複勝率
逃げ 1- 0- 1- 9/ 11 9.1% 9.1% 18.20%
先行 5- 2- 2- 26/ 35 14.3% 20.0% 25.70%
差し 2- 6- 4- 48/ 60 3.3% 13.3% 20.00%
追い込み 0- 1- 2- 46/ 49 0.0% 2.0% 6.10%
まくり 2- 1- 1- 1/ 5 40.0% 60.0% 80.00%

過去10年の有馬記念の脚質別成績を調べると、逃げ・先行・差しの中では大きな成績は見られませんでした。

有馬記念で行われる中山競馬場は最後の直線が310mと短く、最終コーナーである程度前の位置を確保することが重要です。

ただし、2500mで2回の急坂を上るタフなコースなので、前にいる馬が最後に失速して、差し馬に交わされてしまうケースも珍しくありません。

最後の直線での追い込み一気は決まりにくいコースですが、ある程度差し馬の活躍も見られる点は頭に入れておきたいところです。

男性
ウマダネ
編集長

最後の直線が短いコースにも関わらず、差し馬も活躍を見せています!

有馬記念の予想参考レース

有馬記念には、クラシック路線で活躍した3歳馬や中長距離G1で活躍した古馬たちが一堂に会します。

今年も菊花賞からの参戦や休養明けの出走など、それぞれ人気馬の臨戦過程も異なっています。

有馬記念で馬券を当てるためには、前走の内容から出走馬の能力比較や調子を見極めなければいけません。

そこで、ここからは有馬記念の予想の参考になるレースをピックアップして紹介します。

天皇賞・秋

天皇賞・秋は、東京競馬場の芝2000mで行われるG1です。

今年は2023年10月29日に良馬場のコンディションで開催され、現役最強馬イクイノックスが単勝オッズ1.3倍という圧倒的人気に応えて勝利しました。

勝ちタイムは1分55秒2というスーパーレコードであり、かなりのハイレベルなレースになったと言えます。

このレースで2着に入った「ジャスティンパレス」はかなりの実力馬であり、有馬記念でも上位に入れる実力を持っています。

また、「ジャスティンパレス」は、今年の天皇賞(春)の勝ち馬です。

長距離を得意としているステイヤーであり、天皇賞(秋)よりも有馬記念の方が明らかに舞台は向いています。

距離延長でさらなる上積みも期待でき、ジャパンカップを回避して有馬記念へ調整されたことも好印象なので、天皇賞(秋)出走メンバーの中では特に「ジャスティンパレス」に注目です。

天皇賞(秋)特集

宝塚記念

宝塚記念は、阪神競馬場の芝2200mで行われるG1レースです。

ここでも現役最強馬のイクイノックスが危なげない走りで勝利し、日本国内に敵がいないことを証明しました。

驚きだったのは、2着に10番人気「スルーセブンシーズ」が入ったことです。

重賞勝ちは中山牝馬Sのみと実績は他の出走メンバーに劣っていましたが、後方から上がり3ハロン最速タイムの末脚を使って2着に食い込みました。

天皇賞(春)の勝ち馬「ジャスティンパレス」を交わしての2着は高く評価でき、5歳になって本格化したことを示しています。

さらに、「スルーセブンシーズ」は続く凱旋門賞でも4着と好走しています。

見せ場十分の強いレース内容であり、海外の強豪相手にその実力は通用しているので、有馬記念で勝ってもおかしくない実力馬です。

宝塚記念特集

有馬記念(昨年)

今年の有馬記念を予想する上では、昨年の同レースを研究する必要もあります。

昨年の有馬記念は2022年12月25日に開催され、3歳馬のイクイノックスが勝利しました。

2着に入ったボルドグフーシュも3歳馬であり、3歳馬によるワンツーフィニッシュとなっています。

今年もクラシックで活躍した「タスティエーラ」「ソールオリエンス」などの3歳馬が出走する予定です。

どちらも古馬との対戦は初めてとなりますが、クラシックでの成績を考えると、有馬記念で勝利してもおかしくありません。

また、昨年は「タイトルホルダー」がレースを引っ張って、ミドルペースとなりました。

今年もある程度ペースが流れる可能性は高く、中団でしっかりと脚を溜められる馬が有利と言えそうです。

有馬記念特集

菊花賞

菊花賞は、京都競馬場で行われる芝3000mで行われるG1レースです。

今年の菊花賞を制したのは上がり馬のドゥレッツァで、5連勝で菊花賞を制しています。

2着に3馬身半差をつける強い勝ち方であり、日本ダービー馬「タスティエーラ」、皐月賞馬「ソールオリエンス」を寄せ付けない走りで多くの競馬ファンを驚かせました。

ドゥレッツァの今後も動向も中申されていますが、レース後の披露を考慮して、有馬記念は回避することが発表されています。

ただし、このレースの2着馬と3着馬の「タスティエーラ」「ソールオリエンス」は有馬記念へと駒を進めることになりました。

どちらも決して3000mは得意距離とは言えず、距離短縮でパフォーマンスを上げてくることが予想されます。

現3歳世代はハイレベルな世代でもあるので、有馬記念ではこの2頭に注目です。

菊花賞特集

天皇賞(春)

天皇賞(春)は、京都競馬場の芝3200mで行われるG1レースです。

今年は2023年4月30日に稍重の馬場状態で開催され、2番人気「ジャスティンパレス」が勝利しました。

1番人気に支持されていた「タイトルホルダー」まさかの競走中止となりましたが、馬体に異常は見られず立て直すために長期休養に入ることになりました。

天皇賞(春)は3200mというG1の中でも、最長距離で行われるレースです。

そのため、上位に入るためには豊富なスタミナが必要になり、タフなレース展開に強くなければ好走はできません。

特に今年の天皇賞(春)は稍重で行われ、かなり過酷なレースとなりました。

その中で勝ち切った「ジャスティンパレス」は豊富なスタミナの持ち主であり、中山競馬場の芝2500mというタフな条件の有馬記念では好走が期待できます。

前走の天皇賞(秋)でも上がり最速タイムを記録するなど、その実力の高さは折り紙付きなので、有馬記念でも中心にしたい一頭です。

天皇賞(春)特集

ジャパンカップ

ジャパンカップは、東京競馬場の芝2400mで施行されるG1レースです。

今年は2023年11月26日に良馬場の状態で行われ、イクイノックスが2着に4馬身差をつけて圧勝しました。

牝馬三冠馬リバティアイランドを抑えての勝利であり、日本国内に敵がいないことを改めて証明しています。

レースはパンサラッサが1000m57.6秒のハイペースで逃げ、スタミナを試される消耗戦となりました。

そんな中で牝馬二冠馬「スターズオンアース」は、牝馬三冠馬リバティアイランドに迫り3着に入っています。

2022年日本ダービー馬の「ドウデュース」も4着と健闘し、以前のような走りを取り戻してきました。

上位2頭が強かっただけだということを考えると、3着馬「スターズオンアース」、4着馬「ドウデュース」の有馬記念での逆襲に期待です。

ジャパンカップ特集

アルゼンチン共和国杯

アルゼンチン共和国杯は、東京競馬場の芝2500mで施行されるG2レースです。

今年は2023年11月5日に良馬場で行われ、モレイラ騎手騎乗のゼッフィーロが勝利しました。

後方から直線だけで一気に差し切る強い勝ち方であり、G1レースでも通用する実力を証明しています。

このレースで2着になった「マイネルウィルトス」と4着の「ヒートオンビート」は、有馬記念への出走を表明しています。

いずれも勝ち馬とのタイム差は0.2秒差とわずかの差であり、勝利してもおかしくないレース内容でした。

アルゼンチン共和国杯はコースこそ違いますが、同じ2500mという距離で行われるレースです。

過去にはこのレースを制したゴールドアクターが、続く有馬記念を制したデータもあるので、アルゼンチン共和国杯上位馬の好走にも警戒が必要です。

アルゼンチン共和国杯特集

有馬記念展開予想

今年の有馬記念でレースを引っ張る可能性が高いのは、「タイトルホルダー」です。

「タイトルホルダー」は昨年の有馬記念でも逃げる形となり、1分1秒2のペースでレースを引っ張りました。

前走のジャパンカップではパンサラッサが大逃げを打ち、「タイトルホルダー」が2番手に控える競馬になりましたが、今年の有馬記念では昨年同様「タイトルホルダー」が逃げる可能性が高そうです。

また、今年のダービー馬「タスティエーラ」は、好位置で折り合えるレースセンスを持っています。

日本ダービーでも4番手と好ポジションをキープしていたので、有馬記念でもその先行力が大きな武器になりそうです。

同世代の皐月賞馬「ソールオリエンス」は、後方からの位置取りになる可能性が高く、直線の短い中山競馬場では不利となります。

ただし、皐月賞では重馬場の中で物凄い末脚を見せたので、馬場が荒れているようであれば評価を上げるようにしましょう。

牝馬二冠馬「スターズオンアース」は名手ルメール騎手と再コンビを結成。ペースを読んだ名手の手腕にも注目であり、前走からパフォーマンスを上げることが予想されます。

有馬記念で馬券を的中させる買い方

有馬記念で馬券を当てるためには、中山競馬場ならではのレース傾向を頭に入れておくことも大切です。

他の競馬場とは異なった特徴もあるので、ここからは有馬記念で馬券を当てるために押さえておくべき3つのポイントを紹介します。

3歳から5歳の馬が中心

有馬記念は、その年のG1戦線で活躍した3歳馬と古馬が対戦するレースですが、3歳から5歳の馬が好成績を残しています。

過去10年の勝ち馬は全て5歳以下であり、6歳以上の馬は一度も勝利したことがありません。

これは、有馬記念が日本競馬を代表するハイレベルなレースであることが要因として挙げられます。

全盛期を過ぎた馬にとっては上位に入ることは難しいレベルの高いレースであり、年齢も重要な要素の一つになってきます。

また、3歳馬は古馬との初対戦になることが多く、まだ年齢的にも若いので不利に感じる人もいるかもしれません。

しかし、昨年の有馬記念では3歳馬によるワンツーフィニッシュであったりと、有馬記念では3歳馬が活躍しています。

実力がある3歳馬はむしろ評価を上げる必要があり、年齢の若い馬を積極的に狙うようにしましょう。

上位人気の好走率が高い

有馬記念は、上位人気馬が活躍しやすい堅いレースでもあります。

特に1番人気の好走率が高く、過去10年で1番人気が6頭勝利しています。

さらに複勝率も80.0%と高確率で馬券に絡んでいて、1番人気には素直に馬券に絡めた方が良さそうです。

配当に注目しても高配当はあまり出ておらず、昨年も一昨年も3連単の配当は万馬券になっていません。

これは、有馬記念に出走する馬がここを目標に仕上げていることが要因として挙げられます。

上位人気馬たちは有馬記念を勝つためにローテーションを組んで挑んでいて、しっかりと力の出せる状態で出走してきます。

また、有馬記念で上位人気になる馬たちは、いずれもG1で好成績を残している名馬ばかりです。

そう簡単に凡走するような馬たちではないので、確実に上位に飛び込んできます。

そのため、有馬記念では穴馬ばかりを絡めて高配当を狙うよりも、上位人気馬を絡めて確実に馬券を的中させることを目指してください。

有馬記念は外枠が不利

競馬予想でかなり重要となってくるのが、枠順です。

コースによって枠順の有利不利が出ることもあり、レース予想をする前には有利な枠順を押さえておかなければいけません。

有馬記念は中山芝2500mという条件で行われるG1レースですが、大外枠が不利という傾向が見られます。

過去10年で8枠の馬が馬券圏内に入ったのは1頭だけであり、2着以内に入った8枠の馬はいません。

これは、中山芝2500mがコーナーを6つ回るコース形態であることが影響しています。

スタート直後にいきなりコーナーを迎え、そのまま外を回らされることになり、外枠の馬は距離のロスを余儀なくされます。

内ラチ沿いを走る馬よりも長い距離を走ることになり、最後の直線で余力を残せずに馬群に沈んでしまうことがほとんどです。

そのため、有馬記念で8枠に入った馬は、人気馬だとしても割り引きが必要となります。

ただし、極端に内枠が好成績を残しているわけでもなく、良い成績を残しているのは3~5枠です。

有馬記念では、好成績を残しているこの3~5枠を積極的に狙うようにしましょう。

有馬記念の指定席・入場券の申し込み開始日

有馬記念の指定席・入場券は、ネット予約が可能です。

指定席は、JRAカード会員のみの先行抽選が、12月8日(金)18:00から12月10日(日)13:00まで実施されます。

また、指定席の一般抽選については、12月12日(火)18:00から12月14日(木)13:00までが抽選申し込みの募集期間になっています。

12月18日(月)からは指定席の残席発売期間となりますので、指定席を希望される方はJRA公式ホームページからチェックしてみてください。

また、入場券の抽選は12月17日(日)18:00から12月19日(火)までです。

入場券の残席先着は12月20日(水)の18:00からとなりますので、指定席ではなく入場券のみを希望の方はこちらのスケジュールを頭に入れておいてください。

まとめ

この記事では現段階での有馬記念の情報を網羅して作成しました。

レースが近づくに連れて、最新情報を更新します。

ぜひ、レース前に何回かチェックしていただければ幸いです。

今年は、クラシック三冠で活躍した「タスティエーラ」「ソールオリエンス」などが出走を表明し、例年にも増して混戦模様の一戦となりました。

凱旋門賞で4着に入った「スルーセブンシーズ」も、海外でも活躍できる実力を持っているので上位に入ってもおかしくありません。

外枠に入った馬はやや苦戦傾向にあるレースなので、好成績残している3~5枠を中心に馬券を組み立ててみましょう。