エプソムカップ2023で有利な枠順は?過去のデータから有利な枠順を解説!

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2023年6月11日(日)に東京競馬場でエプソムカップが開催されます。

春の東京開催後半に行われる重賞レースであり、秋の中距離路線の大舞台を目指す馬たちが集まる一戦になっています。

過去にはプレクラスニーやエイシンヒカリなど、ここを勝って秋に飛躍を遂げた馬も珍しくありません。

そんなエプソムカップですが、非根幹距離で行われるレースで、枠順による有利不利がレース結果に大きな影響を与えます。

そこで、今回の記事では2023年エプソムカップでの枠順の有利不利を過去の事例をもとに解説していきます。

鶴谷義雄(デイリー馬三郎予想家)

【この記事の監修者】
鶴谷義雄(デイリー馬三郎予想家)

山口県出身、1969年デイリースポーツ入社。入社後、岡部幸雄から始まり、蛯名正義、横山典弘などの騎手たちとの信頼関係を築く。その後、専門誌・馬三郎にて本紙予想担当。50年越えの競馬記者人生を通して、競馬予想界の大御所と言われている。
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エプソムカップ2023の出走予定馬情報

今年のエプソムカップでも、将来を期待されている素質馬が多く集まりました。

その中で優勝候補として多くの注目を集めているのが、昨年のエプソムカップで1番人気に支持されていた「ジャスティンカフェ」です。

昨年の毎日王冠では上がり最速タイムの末脚で2着に入り、一気に注目を集める存在となりました。

2023年初戦の東京新聞杯で1番人気に支持されていたことからも、競馬ファンの注目度が高いことがわかります。

残念ながら安田記念は除外となってしまいましたが、G1へ向けて仕上げていたため、エプソムカップでも好走が期待できそうです。

また、都大路Sからの連勝を狙う「エアファンディタ」も出走を予定しています。

重賞レースこそ未勝利ながら、オープンクラスのレースを2勝していて、いつ重賞を勝ってもおかしくない実力馬です。

昨年の洛陽Sでは1分31秒9という好タイムで勝利していて、ずば抜けたスピードの持ち主なので、速いタイムの決着となりやすい東京競馬場との相性も良さそうです。

その他、昨年のエプソムカップで2着に入った「ガロアクリーク」、初の重賞挑戦となった前走のターコイズSで3着と好走した「フィアスプライド」など、将来が期待される楽しみなメンバーが揃いました。

今年のエプソムカップも、秋の大舞台を見据えた重要な一戦となりそうです。

東京芝1800mのコース特徴

枠順による有利不利は、競馬場の特徴によっても変わってきます。

そこで、まずはエプソムカップが行われる東京芝1800mのコース特徴について解説します。

スタートから最初のコーナーまでの距離が短い

エプソムカップは東京競馬場の芝1800mで行われ、2コーナー付近に設けられたポケット地点からのスタートとなります。

スタートから最初のコーナーまでの距離が短く、先行争いはバックストレッチに入ったところで一旦落ち着くことが多いのが特徴です。

そのため、レース中盤までゆったりとしたペースで流れるため、騎手との折り合いも重要になってきます。

カーブは比較的緩やかですが、位置取りや特殊なラップタイムなどの展開に対応するための器用さも求められます。

また、1800mという非根幹距離で行われるため、得意不得意が大きく出るレースです。

1600mや2000mとは違った展開になることも多く、1800mへの適性次第では、能力が低くても上位に入れる可能性はあります。

出走馬の1800mへの適性は必ずチェックし、1800mで実績を残している馬を積極的に狙いたいところです。

高低差がありスタミナが求められる

エプソムカップが行われる芝1800mという条件は、マイルから1ハロン延びた距離となっています。

マイルに近い距離であることから、短距離戦だと捉えてしまう人もいるかもしれませんが、東京競馬場は高低差もあるため、距離以上にスタミナが求められます。

そのため、中距離以上を走れるスタミナが要求され、マイラーがスピードだけで押し切ることはできません。

一見すると芝1600mに似たコース形態となっていますが、コーナーが1つ増えていて、中距離馬にとって力が発揮できるコースです。

さらに、6月の梅雨の時期に行われるレースでもあることから、馬場が荒れやすいのも特徴です。

2020年のエプソムカップは不良馬場の中で開催され、3連単が400万円を超える高配当で大荒れの結果となりました。

馬場が荒れれば高配当が出る可能性もあり、当日の馬場次第で、人気馬を狙うのか穴馬を狙うのか見極めたいところです。

最後の直線の長さは525.9m

東京競馬場は、最後の直線が525.9mと長いのも特徴のコースです。

長い直線は差し・追い込み勢にとって有利に働くことが多く、外差しが決まりやすい傾向が見られます。

ただし、長い直線で末脚を持続する持久力も重要となり、一瞬の切れ味では上位に食い込むことはできません。

末脚をどれだけ長く持続できるかがレースのカギとなり、スタミナに優れた馬が狙い目となります。

そのため、エプソムカップの予想をするときには、出走馬の過去の東京競馬場での実績を調べ、長い直線で力を発揮できる馬の評価を上げるようにしてください。

過去の事例から見るエプソムカップの枠順の有利不利

エプソムカップでの有利な枠順は、過去のレース結果から導き出すのが一番です。

そこで、ここからはエプソムカップの過去10年の枠順別成績や昨年のレース結果を紹介します。

エプソムカップの過去10年の枠順別成績

枠番 成績 勝率 連対率 複勝率
1枠 1- 1- 1-13/16 6.3% 12.5% 18.8%
2枠 0- 1- 1-14/16 0.0% 6.3% 12.5%
3枠 2- 2- 2-12/18 11.1% 22.2% 33.3%
4枠 0- 1- 2-16/19 0.0% 5.3% 15.8%
5枠 2- 1- 1-16/20 10.0% 15.0% 20.0%
6枠 2- 1- 0-16/19 10.5% 15.8% 15.8%
7枠 1- 1- 1-21/24 4.2% 8.3% 12.5%
8枠 2- 2- 2-19/25 8.0% 16.0% 24.0%

過去10年の枠順別成績を調べると、3枠が連対率22.2%・複勝率33.3%と好成績を残していました。

エプソムカップが行われる東京芝1800mは、スタートから最初のコーナーまでの距離が短いのが特徴です。

そのため、外枠の馬は距離のロスを強いられることになり、基本的には内枠が有利と言えます。

ただし、過去10年のエプソムカップでは、8枠が16.0%・複勝率24.0%と外枠も好成績を残していました。

これは、エプソムカップが馬場の荒れやすい梅雨の時期に行われるレースであることが影響していると考えられます。

内側の馬場が荒れれば、内枠のアドバンテージもなくなり、むしろ馬場状態の良い外枠が有利となります。

そのため、良馬場なら基本的には内枠が有利ですが、馬場が荒れたときには外枠の馬に警戒したいところです。

枠順から見る2022年エプソムカップのレース結果

次に、2022年のエプソムカップのレース結果を見てみます。

2022年のエプソムカップを制したのは、5枠6番に入ったノースブリッジでした。

終始3番手でレースを進めると、最後の直線で外に出して、馬場の良いところを鋭く伸びて勝利しています。

1000m通過は59.7秒のミドルペースでしたが、結果的には後方からの追い込みは厳しいやや前残りの結果となりました。

1番人気に支持されていたジャスティンカフェは、上がり3ハロン33.5秒の末脚で追い込んだものの、4着に入るのが精一杯。

前の馬が脚を残していると、長い直線でも前を捕えることはできません。

また、昨年のエプソムカップは良馬場開催であったものの、馬場の内側は傷みが激しい状態でした。

そのため、最後の直線では全頭が外へと持ち出して、内に進路を取ったジャスティンカフェの猛追も届かなかったという結果に終わっています。

日本ダービーなどの大レースが立て続けに行われた後の状態となるので、内側部分の傷みもあり、単純に内枠有利とはいえないのがエプソムカップの特徴です。

まとめ

エプソムカップは、東京競馬場の芝1800mで行われるG3レースです。

マイルから1ハロン延びたコース形態ですが、マイラーがスピードで押し切るのが難しいほど、スタミナが要求されます。

また、東京競馬場での開催が続くことや梅雨の時期に行われることから、内側の馬場の傷みが進む傾向も見られます。

そのため、本来なら内枠有利のコース形態ですが、馬場状態の良いところを通れる外枠が上位に食い込むことも珍しくありません。

エプソムカップでは当日の馬場状態を確認し、内側が少しでも荒れているようなら、真ん中寄りの枠や外枠の馬を積極的に狙いたいところです。