出走馬は馬番と馬名の入った「ゼッケン」をつけ走ります。
実はレースやグレード、条件によってゼッケンの色や仕様が異なることを知っていますか?
ゼッケンは5色あり中には1レースのために作られる特別なゼッケンもあるのです。
知ると奥が深いゼッケンの違いについて詳しく紹介します。
また「ゼッケンが欲しい!!」という方のためにゼッケンの購入方法や購入後の補完方法も紹介しますのでぜひご参考にしてください。
1:競馬のゼッケンについて
競馬のゼッケンは「馬名」と「馬番」が記載され、馬を見極めるためにとても大事なものです。
よっぽどの競馬通でなければ馬を見ただけで馬名を当てることは難しいですよね?
また現在の日本競馬では出走するにはゼッケンの着用が義務づけら、レースのグレードや条件によって色や印字が異なります。
1-1:ゼッケンのサイズと文字
現在は片面で「縦51センチ・横69.5センチの台形」で記載される文字は転写シートと統一されています。
両開きにすると縦は100センチを越え、シングルサイズの布団並みの大きさです。
ゼッケンには馬番号・馬名・レース番号・レース名などが張り付けられ、馬名は「縦9センチ」・「横35センチ」で9文字の馬名だと幅を最大に使うので1文字あたりの大きさは小さくなり、逆に2文字など短い馬名だと文字が大きくなります。
もともとゼッケンのサイズや文字は統一されておらず、1965年に競馬場ごとに異なっていたゼッケンの規格の統一化が進められ、ゼッケンのサイズや数字の書体はほぼ現在と同じ仕様になりましたが、福島競馬場や新潟競馬場、北海道2場ではまだ古いタイプのゼッケンが使用され完全に統一とはなりませんでした。
本格的に統一されたのは1990年の秋からで全特別競走で馬名入ゼッケンの仕様が開始され、1991年の正月開催レースからは一般競争も含む全レースで馬名入りのゼッケンが採用され、以後多少の変更を経て現在の規格に統一されました。
1-2:ゼッケンはレースや条件によって色が違う
競馬のゼッケンはレースや条件によって色が異なります。
1-2-1:G1レースは深い青
G1レースでは「深い青色」がゼッケンの色として採用されています。
G1レースは最も注目されるレースなので、ゼッケンといえば深い青色を連想する方が多いでしょう。
しかしG1レースでも日本ダービーを除く「クラシックレース(皐月賞・菊花賞・・桜花賞・オークス)」の4レースでは黄色の文字、それ以外のレースでは白色の文字と使いわけられています。
深い青色かつ黄文字のゼッケンを背負った馬は3歳世代の中でもトップレベルの実力を持った馬ということですね。
1-2-2:G2レースは深い赤色
G2(障害Jを含む)レースのゼッケンの色は「深い赤色」です。
文字の色は白が使用されています。
1-2-3:G3レースは深い緑色
G3(障害Jを含む)レースでは「深い緑色」のゼッケンが使用されています。
文字はG2と同様に白色です。
東日本大震災の影響を受けて2011年に開催された第47回福島記念ではゼッケンの左側に「がんばろう福島!」とプリントされたゼッケンが特別に作られました。
競馬と災害。まったく関係なく感じますが、競馬は地域の復興にも貢献し、個人的には歴代ゼッケンの中でも復興の願いが込められた素晴らしいゼッケンだと思います。
1-2-4:特別競走は黒色
特別競走は「黒色」のゼッケンが使用され文字は白色です。
東京競馬場で開催された世界中のトップジョッキーが日本に集まる「WASJ」で使用されたゼッケンの左側には「カタカナ馬名」、右側には「国旗と騎手名」がプリントされました。
現在のWASJではJRAが選抜したジョッキーは「深い青色に白文字」のゼッケン、海外から選抜された騎手には「深い赤色に白文字」のゼッケンと競馬ファンから見て日本人騎手か外国人騎手か一目できる試みがなされました。
ゼッケン1つでも競馬ファンがより楽しめるように試行錯誤されているんですね。
1-2-5:一般競争は白色
一般競争では白色のゼッケンに黒文字が使用されています。
レースで使用されたゼッケンは基本処分やリサイクルされますが、テレビ番組や雑誌のプレゼントとして提供されたりすることから競馬ファンが最も入手しやすいゼッケンです。
1-2-6:日本ダービーのゼッケンは一般競走と同じ!?
競馬の祭典「日本ダービー(東京優駿)」で使用されるゼッケンは一般競走と同配色で、白色に黒文字です。
しかし日本ダービーで使用されるゼッケンは「縁に金色の刺繍」が入ります。
また、一般競争ではゼッケン左側に「カタカナ馬名」が入りますが、日本ダービーのゼッケンには「第○○回日本ダービー」と特別なプリントが施されます。
日本ダービーの優勝馬が着用していたゼッケンは後に競馬博物館に寄贈されることもあり、他ゼッケンに比べて格式が高いものとなっています。
1-3:ゼッケンのフォントはオリジナル
ゼッケンのフォントって独特ですよね?
実はゼッケンに使用されるフォントはオリジナルでJRAと中央競馬PRセンターが使用しています。
フォント名を知りたい競馬ファンが多いと思いますが、残念ながら知ることはできまん。
JRAが許可していない団体による精巧なレプリカの販売防止や偽造ゼッケンでの騎乗防止のために公表していないようです。
1-4:ゼッケンはリサイクルされたペットボトルが材料
以前はゼッケンには帆布が使用されていましたが、現在はポリエステル100%の不織布です。
材料は競馬場で回収したペットボトルを再利用しています。
500mlのペットボトル6本でゼッケンが1枚作れるようです。
また、調教でのゼッケンは年間に渡り使用されるため通常の2倍の12本のペットボトルから作られたものが採用されています。
ゼッケンは長野県にある障がい者福祉支援の社会福祉法人で馬番だけがプリントされたものが製作されており、障がい者支援の側面もあるんですね。
2:ゼッケンはオークションで購入できる
お気に入りの馬のゼッケンが欲しい方はいませんか?
名馬や着用済みなど中々入手できないゼッケンはオークションで取引されています。
ヤフーオークションではトウカイテイオーが日本ダービーで勝利した時に着用していたゼッケンが258万円で出品されていました。
出品者によると関係者から譲り受けたようですが、稀に名馬のゼッケンがオークションやメルカリで高額取引されているのです。
オークションは個人間での取引なので偽物を掴まされる可能性も否定できません。
ご自身で本物と確信できるようでしたら購入しても良いかもしれませんね。
3:オリジナルゼッケンはJRAファシリティーズで作ろう
JRAファシリティーズではオリジナルゼッケンの販売を行っています。
レプリカサイズで1枚3,000円、ミニサイズ(18センチ×25センチ)だと1,500円から購入できます。
馬番は1から18まで選択でき、馬名はカタカナ2から9文字まで指定できます。
詳しくはJRAファシリティーズからご確認ください。
4:レプリカゼッケンはターフィー通販クラブで購入できる
もしゼッケンのレプリカの購入をご検討ならターフィー通販クラブをおすすめします。
レプリカゼッケンは3,800円から4,800円とお手頃な価格で販売されています。
ゼッケンの仕様もレプリカですので本物と同一素材かつ同一サイズです。
もしお気に入りの馬のゼッケンがありましたら競馬ファンの嗜みとして一枚購入してみても良いかもしれませんね。
ターフィー通販クラブの公式サイトはコチラからご確認ください。
5:ゼッケンは額縁やポスターフレームに入れて保管
もし本物のゼッケンが手に入ったら洗濯は厳禁です。
「着用済みのゼッケンに毛がついてて虫が出たら困る」と思っている方もいるかもしれません。
競馬ファンの間では「レースで使ったゼッケンは毛がついているからこそ価値がある」と言われています。
着用済ゼッケンは毛込みで価値があるというわけですね。
ゼッケンの保管方法は様々な意見がありますが、おすすめな保管方法を紹介します。
①「ゼッケンの裏表にファブリーズをかけて陰干し」
②「乾いたゼッケンの表面と裏面の間にシートタイプの防虫剤を挟む」
③「額縁かポスターフレームに入れて飾る」
ゼッケン用の額縁は普通に買うと数万円しますが、ポスターフレームなら数千円で済みます。
額縁かポスターフレームかはゼッケンの思い入れ次第ですが、個人的には安上がりで済むポスターフレームがおすすめです。
ポスターフレームに直にゼッケンを入れるとゼッケンと裏表カバーが付着して取り出す時に馬番や馬名が剥がれる可能性がありますので、ポスタースリーブに入れてからポスターフレームに入れるようにしましょう。
また、ポスターフレームはB2サイズがゼッケンにピッタリの大きさです。
6:競馬のゼッケンバッグ
現在、JRA美浦トレーニング・センターでの調教で使い終わったゼッケンが日常で使えるバッグとしてリメイクされたものが「DeckenBag」で販売されています。
馬の年齢によってバッグの色は異なり、2歳馬は緑、3歳馬は黒、4歳馬は黄色です。
ゼッケンは手作業で縫製作業が行われ、バッグとして仕上がった後は一度洗浄されます。
全ての汚れは落ち切らないものの、残った汚れも競馬ファンとしては味ですね。
世界に1つだけのゼッケンバッグが欲しい方は「DeckenBag」の公式サイトをご確認ください。
まとめ
以上、競馬のゼッケンについて紹介しました。
ゼッケンの色をまとめると
G1レースは深い青色
G2レースは深い赤色
G3レースは深い緑色
特別競走は黒色
一般競争は白色
となります。
G1レースで着用されるゼッケンでも日本ダービーを除くクラシックレースのゼッケンは黄色の文字が使用されます。
日本ダービーは特別仕様になっているものの一般競走と同じく白色黒字のゼッケンというのも特徴的ですね。
着用済みのゼッケンはヤフーオークションやメルカリで売買されていますが、あくまで個人売買ですので自己責任で利用しましょう。
またオリジナルゼッケンはJRAファシリティーズで作れ、レプリカゼッケンはターフィー通販クラブで購入できます。
着用済みのゼッケンにこだわらない方はレプリカの購入をおすすめします。
もし着用済みのゼッケンを入手しましたら絶対に洗濯はお控えください。
ゼッケンはレースで付着した毛込みで価値があります。ファブリーズと防虫処理を行い、額縁やポスターホルダーに入れて飾ることをおすすめします。
最後に調教時に使用されていたゼッケンがバッグにリメイクされて販売されていることも紹介しました。
1つ1つハンドメイドで作られ同じものはなく、付着した汚れも味となっているバッグです。
競馬グッズの中でもかなり本格的かつ実用的な競馬アイテムですので気になるようでしたら購入を検討しても良いかもしれませんね。
また、最も格式の高いゼッケンを付けて走る「日本ダービー」を実際に見たい方はいませんか?
現在、月額500円で競馬の映像コンテンツを見放題な「JRAレーシングビュアー」という動画配信サービスが提供されています。
2002年以降の全レースを見られますので日本ダービーの白ゼッケンはもちろん、各ゼッケンの細かい変更点などを高画質でチェックできます。
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