この記事は、競馬で用いられる用語の1つである、差し馬について初心者でもわかるよう0から解説したものです。
差し馬とはどんな馬なのか、差し馬に求められる能力は何なのか、どういったレースで差し馬が輝くのかなどについて詳しく記載しています。
差し馬について詳しくなりたい方、脚質を予想に役立てたい方、競馬で勝つために様々な視点から競走馬を見れるようになりたい方は是非当記事をご参考ください。
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1:【疑問解決!】差し馬とは
まず、差し馬とはどのような馬か解説していきます。
1-1:差し馬とは最終コーナー辺りから一気に勝負をかける馬
差し馬とは、前半は馬群の真ん中またはやや後ろを走り、最終コーナー辺りから一気に加速をはじめ、最後の直線で先頭集団を抜き去る走り方(差し)をする馬のことを指します。
最後に一気に抜き去る姿は迫力があり、逃げ馬や先行馬と比べて最後に逆転する可能性が高いことから、見ていて楽しい脚質だといえます。
なお、差し馬と聞くとどのレースでも差しで走る馬をイメージされるかもしれませんが、複数の脚質を持つ馬がほとんどです。
中でも比較的差しを多用する馬を差し馬と呼びます。
1.2:差しが得意な名馬といえばディープインパクト
差しが得意な競走馬の中で有名なものは、まず第一にディープインパクトが挙げられます。
名馬として有名なディープインパクトは、追い込みも得意ですが、差しでも非常に優れた成績を残しています。
ディープインパクトは種牡馬として最も優れた馬とも言われており、その子どもも差しを得意としています。
2021年の日本ダービーを制したシャフリヤールはその代表といえます。
1-3:差しとは脚質の1つであり、脚質は全部で4種類
先述の通り、差しとは脚質の1つであり、前半は力を抑えて、最終コーナーから最後の直線で一気に抜き去る走り方です。
脚質は差し馬を含めて全部で4種類あり、それぞれ以下のような特徴を示します。
【逃げ馬】
スタートしてすぐに先頭に立ち、そのまま先頭をキープする
【先行馬】
逃げ馬を先に行かせ、逃げ馬のペースが落ちたら抜いて先頭に立つ
【差し馬】
前半は力を抑えて、最終コーナーから最後の直線で一気に抜き去る
【追い込み馬】
最後の直線まで最後方を保ち、最後に一気に抜き去る
1-4:差し馬と追い込み馬の違いとは
差し馬も追い込み馬も、前半は先頭を狙わず、最後の直線で一気に抜くという点では共通しています。
では、どのように区別されるのでしょうか。
主な違いとしては、前半の位置取りです。
追い込み馬は馬群の最後方に位置取りますが、差し馬はあくまで真ん中からやや後ろ(先頭集団の後ろ)であり、追い込み馬よりは先頭集団を捉えやすい位置をキープします。
差し馬は、先行馬と追い込み馬の中間といったイメージです。
そのため、差し馬の多くは先行馬または追い込み馬の脚質も備えています。
2:差し馬に求められる2つの能力
本章では、差し馬について理解した上で、差し馬に求められる2つの能力を解説します。
- 終盤で一気に抜く瞬発力
- 前半は力を温存する忍耐力
それぞれを詳しく見ていきましょう。
能力①:終盤で一気に抜く瞬発力
1つ目の能力は、最終コーナーから最後の直線で一気に抜く瞬発力です。
これは追い込み馬と同様で、必要不可欠な能力です。
最終コーナーで外を回りながら加速していくことが多く、走る距離も最短距離でなくなってしまうため、そのロスを補えるほどの瞬発力が求められます。
能力②:前半は力を温存する忍耐力
2つ目の能力は、前半は馬群の中で力を温存する忍耐力です。
こちらも追い込み馬にも必要な能力ですが、異なる点もあります。
それは、差し馬は追い込み馬と異なり、馬群の真ん中からやや後ろに位置するため、走っている最中に他の馬に邪魔されることが多く、思い通りの走りができない状況に耐える必要があることです。
馬群の中に入っても、先行馬が巻き上げた砂を浴びても、自分のペースを保つという意味での忍耐力が求められます。
3:【必見】差し馬で勝負するべきレース
本章では、差し馬で勝負するべきレースついて解説します。
差し馬で勝負するべきタイミングは、他に差し馬がいない、または少ない時です。
加えて、逃げ馬・先行馬が多いとなおよいです。
差し馬は最終コーナーから最後の直線で勝負をかけるため、ここで思うように走れないと先頭集団を捉えるのが困難になります。
差し馬が多いレースでは同じように最終コーナーから加速する馬が多く、自分の走りたいルートで走れなくなる確率が上がってしまいます。
一般的に逃げ馬・先行馬が多いレースでは差し馬・追い込み馬が有利になると言われており、差し馬が他におらず、かつ逃げ馬・先行馬が多いレースが理想的な状況です。
4:差し馬かどうかは誰がどうやって決める?
先述のとおり脚質は全部で4種類で、複数の脚質に共通する要素もあります。
差し馬の場合、終盤に追い上げるという点では追い込み馬と共通しており、中盤は馬群の中で走るという点では先行馬と共通しています。
では、これらの分類は誰がどのように行っているのでしょうか。
一般的に脚質を知る手段は競馬新聞であり、馬柱から情報を得ることが多いです。
それらに載っている脚質は、基本的に直近のいくつかのレースにおける位置取りによって判断されています。
実際に馬柱を見てみると、多くの競走馬が複数の脚質を持っています。
これは、脚質の判断材料となったレースにおいて、差しの位置取りをしたレースも、追い込みの位置取りをしたレースも多かったことを示しています。
差し馬と呼ばれる競走馬も、あくまで差しが多い傾向にあるというだけで、他の脚質の性質も持つことがほとんどです。
差し馬と呼ばれていても年齢によっては差しの位置取りをするレースが少なかったり、追い込み馬や先行馬と評価されたりするケースは珍しくありません。
また、判断基準とするレース範囲は競馬新聞によって異なるため、競馬新聞によって脚質が異なることもあります。
つまり、脚質は絶対的なものではないということです。
あくまで参考程度に留め、必ずしも次のレースでその脚質の走り方をするわけではないことを念頭に置いて下さい。
予想の参考にする際は、なるべく最近のデータを使うようにしましょう。
まとめ
差し馬とは、4種類の脚質のうち、差しを得意とする馬を意味します。
差しとは、前半は馬群の真ん中またはやや後ろを走り、最終コーナー辺りから一気に加速をはじめ、最後の直線で先頭集団を抜き去る走り方です。
差し馬かどうかは基本的に直近のいくつかのレースにおける位置取りで判断されるため、馬の年齢や参照する競馬新聞によってしばしば脚質が変わります。
差し馬の名馬としてディープインパクトが挙げられますが、ディープインパクトは追い込み馬と評価されることもあります。
差し馬の特徴を踏まえた上で予想に活かす方法は、他の馬の脚質を見ながら、差し馬が勝ちやすいレースを見つけることです。
最終コーナーから思い通りの走りができるよう、他に差し馬がおらず、かつ追い込み馬も少ない状況が理想的です。