3歳未勝利戦は毎年夏競馬期間の8月で終了。
「夏競馬の3歳未勝利戦は難しい」
とよく言われます。
夏競馬における3歳未勝利戦は、それまで負け続けた馬たちの争いで、予想は難解です。
そんな難しい夏競馬の攻略方法を解説します。
また、3歳未勝利戦で勝てなかった馬は、地方競馬に転入したり、引退して乗馬クラブへ、というセカンドキャリアが待っています。
残念ながらセカンドキャリアにありつけなかった競走馬は、、、処分という結末をたどります。
記事の後半では、私達競馬ファンができる競走馬のセカンドキャリア支援について紹介します。
ぜひ、最後までチェックしてください。
1:3歳未勝利戦は8月の夏競馬で終了
3歳未勝利戦は夏競馬の8月で終了します。
3歳未勝利戦に出走する競走馬は、その名の通り一度も勝てていない競走馬です。
毎年、2歳の新馬戦デビューは6月からになるので、同一年代の未勝利戦はおよそ15ヶ月間開催されます。
6月 | 2歳 | 2歳新馬戦”スタート” |
7月 | ||
8月 | ||
9月 | ||
10月 | ||
11月 | ||
12月 | ||
1月 | 3歳 | 3歳未勝利戦”スタート” |
2月 | ||
3月 | ||
4月 | ||
5月 | ||
6月 | ||
7月 | ||
8月 | 3歳未勝利戦”終了” |
夏競馬時期の3歳未勝利馬は、期限が迫っていることもあり、馬主・調教師・騎手それぞれが必死に勝たせようと尽力します。
2:夏競馬の3歳未勝利戦3つの攻略方法
夏競馬の3歳未勝利戦で、馬券的中させるための攻略方法を紹介します。
- ブリンカーの着脱は”裏目”に出る
- 出走条件を大きく変えている馬は”消し”
- “ハイペース”のレース展開になる
それぞれを見てきましょう。
攻略法①:ブリンカーの着脱は”裏目”に出る
「ブリンカー」は、競走馬の視界を狭めることで、集中力UPを促す馬具です。
▼競走馬の視界を制限する「ブリンカー」
初ブリンカーの馬は、人気薄でも突如激走を見せて馬券内に入ることが多々あり、「初ブリンカー」をあえて狙う穴党もいます。
しかし、夏競馬時期で「初ブリンカー」、もしくは「前走ブリンカー⇒外す」競走馬の成績は、他の時期と比較して結果に繋がっていません。
1~6月の複勝率:約70%
7~8月の複勝率:約50%
夏競馬時期に初ブリンカー、もしくは外す競走馬は、マイナス評価して予想を組み立てましょう。
攻略法②:出走条件を大きく変えている馬は”消し”
夏競馬の3歳未勝利馬の中で、突然「芝⇒ダート」や「1200m⇒1800m」など、出走条件を変えている競走馬は、馬券に絡む可能性が低いと言えます。
夏競馬時期という背景を考えると、苦肉の策での条件変更です。
突然出走条件を変更している3歳未勝利馬は、『消し』で考えましょう。
攻略法③:”ハイペース”のレース展開になる
夏競馬時期の3歳未勝利馬に騎乗する騎手は、「なんとか勝たせたい」と考えます。
そのため、各ジョッキーの仕掛けが早くなる傾向で、必然的にレース展開がハイペースのことが多いのです。
夏競馬の未勝利馬を予想する際は、ハイペースで良い成績を残している馬をプラス評価して馬券を買いましょう。
3:3歳未勝利戦で勝てなかった馬の選択肢は4つ
8月までの3歳未勝利戦で勝てなかった馬は、その後どうなっていくのかを紹介します。
実はうまくいけば、中央競馬で生き残る道も!
- 1勝クラスで格上挑戦する
- 障害馬として戦う
- 地方競馬に移籍
- 引退
3-1:1勝クラスで格上挑戦する
実は、未勝利馬でも1勝クラスのレースに出走することは可能です。
1勝クラスのレースがフルゲートにならなかった場合、未勝利馬が出走可能となります。
レースの対戦相手は、1勝以上している競走馬となるので、勝ち上がる条件としては厳しいですが、それでも格上挑戦で勝ち上がる未勝利馬も実際にいます。
3-2:障害馬として戦う
障害レースに出走馬は、平地レースで頭打ちになってしまった競走馬が多くいます。
▼未勝利で障害馬に転向
障害レースは単純に「早く走る」という能力だけでなく、「障害を超える」という特殊な能力が必要です。
勝ち切るだけのスピードがなくても、「障害を超える」能力に長けていれば障害馬として成功を手に入れる可能性があります。
3-3:地方競馬に移籍
3歳未勝利戦を勝てなかった馬の多くが、地方競馬へ移籍します。
中央競馬と比較すると、地方競馬の方がレベルは低く、実際に地方移籍後に活躍できる競走馬も多くいるのです。
地方競馬のレースでは、元中央所属馬が人気を集める傾向です。
3-3-1:地方から中央に再転入のチャンスがある
地方競馬で活躍すると、中央競馬に再転入のチャンスがあります。
▼地方で2勝して中央再転入
3歳馬:地方で2勝
4歳馬:地方で3勝
実際に地方で結果を出し、中央再転入を果たしている競走馬はたくさんいるのです。
3-4:引退
格上や障害挑戦もせず、地方競馬に移籍もしなかった競走馬は、引退となります。
競走馬としてのキャリアを終了して、セカンドキャリアを進むことになります。
引退後のセカンドキャリアについては、次項で詳しく解説します。
4:未勝利で引退した馬のセカンドキャリア
未勝利で引退した競走馬のその後は主に以下の3種類となります。
- 乗馬クラブ
- ホースセラピー
- 殺処分
未勝利馬のセカンドキャリアを詳しく見ていきましょう。
引退後①:乗馬クラブ
引退した競走馬のセカンドキャリアとして、もっとも多いのは「乗馬」として活躍することです。
年間で9000頭を超える競走馬が引退しますが、そのうちのおよそ200頭が乗馬としてのセカンドキャリアを送ることになるのです。
全国37ヶ所をほこる乗馬クラブ「クレイン」の元競走馬一覧を見ると、実際にG1に出走経験のある元競走馬も多数在籍しています。
引退後②:ホースセラピー
引退後のキャリアとして、年々注目を増しているのがホースセラピーです。
ホースセラピーとは、馬の本来持つ「従順」で「優しい性格」という特徴を生かし、心理的・身体的に癒やしを味わうことを目的としています。
小さな子どもと触れ合うことも多いので、ホースセラピー馬として活躍できるのは、体格が比較的小さく、おとなしい性格の馬となります。
引退後③:殺処分
「乗馬」や「ホースセラピー馬」など、セカンドキャリアにありつけなかった競走馬は、残念ながら殺処分という末路をたどります。
馬は体格が大きい分、飼育代もかさみます。
引退した競走馬のほとんどが、殺処分されるという運命をたどるのです。
5:アナタも競走馬のセカンドキャリアを支援できる!
現在、競走馬のセカンドキャリアについて、JRAも力を入れています。
競走馬のセカンドキャリアを支援しているのが、認定NPO法人サラブリトレーニング・ジャパンです。
引退後のセカンドキャリア応援として、『ふるさと納税』や『T-POINT募金』『個人寄付』『グッズ購入』など、私達競馬ファンも支援できるのです。
1頭でも多くの競走馬が、セカンドキャリアを送れるよう願います。
まとめ
夏競馬の3歳未勝利戦は、8月まで開催されます。
3歳未勝利戦を攻略する方法は以下の3つです。
- ブリンカーの着脱は”裏目”に出る
- 出走条件を大きく変えている馬は”消し”
- “ハイペース”のレース展開になる
また、3歳未勝利戦を勝てなかった競走馬たちは以下のようなキャリアを進みます。
- 1勝クラスで格上挑戦する
- 障害馬として戦う
- 地方競馬に移籍
- 引退
引退を余儀なくされた競走馬は、「乗馬」「ホースセラピー馬」としてセカンドキャリアが用意されていますが、それはごくわずかです。
ほとんどの競走馬は、残念ながら殺処分されてしまいます。
競走馬のセカンドキャリアを私もアナタも支援可能です。
認定NPO法人サラブリトレーニング・ジャパン
競馬はとてもおもしろいギャンブルですが、競走馬の引退後のキャリアについても考えてみると、また違った視点で競馬を楽しめます。