競馬の券種「馬連」の特徴は?確率1%超えも頻発!

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競馬は「馬券」を購入して楽しむスポーツですが、その馬券にも様々な種類・券種があります。

今回はその中でも「馬連」という馬券の的中確率、過去の高額払い戻しなどをご紹介します。

鶴谷義雄(デイリー馬三郎予想家)

【この記事の監修者】
鶴谷義雄(デイリー馬三郎予想家)

山口県出身、1969年デイリースポーツ入社。入社後、岡部幸雄から始まり、蛯名正義、横山典弘などの騎手たちとの信頼関係を築く。その後、専門誌・馬三郎にて本紙予想担当。50年越えの競馬記者人生を通して、競馬予想界の大御所と言われている。
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1:馬券「馬連」の特徴

「馬連(うまれん)」「1着と2着になる馬の組合せを当てる馬券」です。

1着と2着になる馬を当てるだけなので、この馬券の場合は着順は関係ありません。

例えば「3番-12番」という馬連を購入した場合は、「1着が3番・2着が12番」「1着が12番・2着が3番」どちらの場合も的中です。

ここから更に着順まで考慮しなければならない馬券が「馬単(うまたん)」です。当然的中させるのは困難になりますが、その分的中時の配当額も高額になります。

ちなみに「馬連」という名前は中央競馬での呼称で、地方競馬では同様の馬券は「馬複(うまふく)」と呼ばれています。

競馬の馬連とは?特徴や買い方を初心者にもわかりやすく解説!

2:レース頭数別「馬連」の的中確率

「馬連」は比較的的中しやすい馬券と言えます。

18頭立てのレース(18頭が出走するレース)であった場合は、的中率は1/153(0.65%)です。

1着を18頭の中から選ぶのは「18通り」、1着に選んだ馬以外から2着を選ぶのは「17通り」となりますので、

18頭×17頭=306通り

更に「1着と2着の順番はどちらでもよい」ので、ここから更に2分の1にした数字が「馬連」の組合せパターンの総数となります。

競馬 馬連 18頭立て

頭数別の的中確率はこちらです。

小頭数のレースの時は当選確率が高くなるのは当然ですが、2種の馬しか選ばない馬連はかなり高い確率で的中させる事が出来る馬券だと言えます。

レース頭数 組合せ数 当選確率(%)
10 10.00%
15 6.67%
21 4.76%
28 3.57%
36 2.78%
10 45 2.22%
11 55 1.82%
12 66 1.52%
13 78 1.28%
14 91 1.10%
15 105 0.95%
16 120 0.83%
17 136 0.74%
18 153 0.65%

3:超高確率!実際にあった5頭~10頭立ての小頭数レース

組合せ数の少なさを見ると、小頭数レースを選んで参加すればかなりプラス収支が期待できるのでは?と思えてしまいますよね。

そこで、ここ最近実際に開催された少頭数レースをまとめてみました。

3-1:5頭立てのレース「若駒ステークス2017」

5頭が出走するレースの場合は、組合せ数は10通り、当選確率は10.0%です。

2017年1月21日(土)に開催された「若駒(わかごま)ステークス」は5頭立てのレースでした。

最も人気の無かったアダムバローズが1着を取り大荒れの結果となったこのレースでは、馬連の払戻金は「2,100円(21.1倍)」となり、全10パターンを買っていてもプラス収支になる結果でした。

3-2:6頭立てのレース「京都4R・2歳未勝利2017」

6頭が出走するレースの場合は、組合せ数は15通り、当選確率は6.67%です。

2017年11月3日(金)開催の、京都4R・2歳未勝利戦は、6頭での出走となりました。

頭数が少なければ少ないほど予想の難易度も当然下がるので、人気通りの固い着順となる事も多いのが小頭数レースの特徴。

本レースも例外ではなく、1着は1番人気M.デムーロ騎手の乗る「ガールズバンド」。2位~6位も全て人気順通りの着順となり、馬連の払戻金は「140円(1.4倍)」というかなり固い結果に。

そういった意味でも、5頭立ての2017年若駒ステークスは大波乱であったと言えるでしょう。

3-2:7頭立てのレース「シクラメン賞2017」

7頭が出走するレースの場合は、組合せ数は21通り、当選確率は4.76%です。

直近では、2017年12月2日(土)開催の「シクラメン賞」は7頭立てとして開催されました。

こちらも、C.ルメール騎手の乗る2番人気の「オブセッション」1着、1番人気の「ダノンフォーチュン」が2着、3番人気の「リュクスポケット」が3着と、ほぼ人気通りの着順の固いレースとなり、馬連の払戻金は「220円(2.2倍)」でした。

3-3:8頭立てのレース「カトレア賞2017」

8頭が出走するレースの場合は、組合せ数は28通り、当選確率は3.57%です。

2017年11月25日(土)、東京競馬場にて開催の「カトレア賞」は、8頭立ての開催でした。

本レースでは「モリトユウブ」に乗る北村宏司騎手が最終ストレートにて落馬してしまったため、リタイアとなる事件がありました。

レース結果は、3番人気の「ルッジェーロ」が1着、一方で1番人気のC.ルメール騎手の乗る「ヴェルトゥアル」は5着となり、馬連の払戻金も高めの「4,360円(43.6倍)」となりました。

3-4:9頭立てのレース「ジュニアカップ2018」

9頭が出走するレースの場合は、組合せ数は36通り、当選確率は2.78%です。

今年に入って間もない2018年の1月6日(土)、中山競馬場で開催された「ジュニアカップ」は9頭立てのレースでした。

4位以降はばらつきがあるものの1着~3着は人気順通りとなり、こちらも馬連の払戻金は「200円(2.0倍)」という固い結果に。

本来は9頭立てでのレースとなる予定でしたが、トーセンエポナが出走取り消しとなったため、実際の出走は8頭となりました。

ちなみに出走取り消しになった馬に関わる馬券を購入していた場合、その馬券は窓口にて返金してもらうことが出来ます。

3-5:10頭立てのレース「初富士ステークス2018」

10頭が出走するレースの場合は、組合せ数は45通り、当選確率は2.22%です。

2018年1月13日(土)、中山競馬場で開催された「初富士ステークス」は10頭立てのレースでした。

このレースは大きく荒れ、1着は9番人気の「サトノスティング」。2着3着はそれぞれ、5番人気の「ウィングチップ」8番人気の「カレンリスペット」となりオッズが高騰。

馬連の払戻金はなんと「15,940円(159.4倍)」

45通りすべて購入していたとしても、3倍の大幅プラス収支になるという珍しいレースになりました。

ピンポイントで予想するのは非常に難しいレースではありましたが、組合せ数の少ない小頭数ならではのレース結果ですね。

4:馬連の払戻金ランキングトップ3

それでは次に、「馬連」が過去に出した払戻金額のランキングをご紹介します。

4-1:1位「払戻金502,590円」

2006年9月9日 中京3Rの3歳未勝利戦にて、13番人気の「メイショウギリー」が1着、12番人気の「デンコウグリーン」が2着、8番人気の「シャリバン」が3着と、人気馬が上位に全く入らない大荒れのレース結果になりました。

この結果、馬連の払戻金は「502,590円(502.6倍)」というすさまじい結果に。

当時は3連単が販売されていないレースもあったため最大の払戻金は「3連複」ですが、その額なんと「6,952,600円(69,526倍)」

100円だけ買っていても700万円近くに跳ね上がるという、数年に一度の大波乱が巻き起こったレースでした。

4-2:2位【払戻金446,550円」

次は記憶に新しい2017年12月9日、中山7Rで開催された3歳上500万円下にて、払戻金が「446,550円(446.6倍)」となりました。

このレースでは、最低の16番人気であった「ランニングウィンド」が1着を勝ち取るという大きなドラマがありました。

続く2着には12番人気の「アドマイヤガスト」、3着は6番人気「グレイスニコ」という結果に。

これを予想するのは容易ではないですが、3連単の払い戻し金額は「21,802,320円(218.023倍)」という20万倍を超える金額となりました。

4-3:3位「払戻金437,390円」

最後は1位より過去にさかのぼり、2005年10月22日、東京12Rの3歳上1000万下のレース。

こちらも最低人気16番の「ゼンノエキスプレス」が1着となり、続く2着は12番人気「カネスベネフィット」、3着は3番人気「ケイアイカールトン」でした。

払戻金も当然高騰し、馬単は「437,390円(4,374倍)」、最大の払い戻しは3連単の「18,469,120円(184,691倍)」と、大荒れのレース結果でした。

5:馬連と馬単との違い・使い分け

冒頭で触れましたが、馬連と似たものとして「馬単(うまたん)」という馬券があります。

最後に馬単・馬連それぞれの違いや、使い分け方について改めてご紹介します。

5-1:馬連と馬単の違い

「馬連」が「1着と2着を着順関係なく当てる」馬券であるのに対し、「馬単」は「1着と2着を着順通りに当てる」馬券ですので、馬連より難易度が上がります。

一方で当然払戻金額も馬連より高くなりますので、馬連よりもハイリスク&ハイリターンな馬券であると言えます。

5-2:馬単の使い方

馬連の平均配当金額と馬単の平均配当金額を見比べてみると、馬連はおおよそ5,500円程度、馬単はおおよそ11,000円程度となっており、馬単の方が約2倍大きな払い戻しが得られます。(2018年1月現在)

しかしここで気を付けたいポイントは、毎回全く同じく払戻金額が2倍にはならないという点です。

あるレースだけに絞って見た場合は、「馬単を2通り」買う事「馬連を1通りx2枚」買う事とでは、同じ払戻金額が得られるわけではありません。

傾向として「馬単」の払い戻し倍率は、「人気の低い穴馬が上位に来る時」に高くなり、「人気馬が上位を席巻する時」に低くなります。

つまり、「今回は人気の低い穴馬が上位を取るに違いない」という予想の元であれば、「馬単」を馬連と同じ組み合わせになるように2通り購入した方が、「馬連」を2枚購入するよりも有利になる場合が多い、という事です。

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これも考え方の1つでしかありませんが、状況に合わせて使い分けを行うことが出来れば、立派な競馬中級者といえるのではないでしょうか。

まとめ

今回は馬券の一種「馬連」についてご紹介させて頂きました。

1頭だけの「単勝」よりも難しく、3頭選ぶ「3連複」「3連単」よりも簡単な馬券となる「馬連」。手堅さとリターンのバランスが良く、的中確率も高い馬券ですので、是非活用してみてください。

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