
富士ステークスは、日本中央競馬会(JRA)が東京競馬場で施行する中央競馬の重賞競走(G2)です。
マイルチャンピオンシップの前哨戦として、下半期のマイル王を目指すマイラーたちが集結します。

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マイルチャンピオンシップへ向けて、重要な一戦となっています!
今回は2023年富士ステークスへ向けて、過去10年のデータを基にしたレース傾向を紹介します。
ぜひ予想の参考にしてください。
Contents
富士ステークス予想に使えるコースの特徴
富士ステークス(G2) | |||
競馬場 | 東京競馬場 | コース | 芝 1600m |
---|---|---|---|
性齢 | 3歳以上 | 負担重量 | 別定 |
富士ステークスは、東京競馬場の芝1600mで施行されます。
東京競馬場芝1600mは2コーナー付近にあるスタート地点からの発走となり、スタート後はしばらく直線が続くため先行争いが激しくなって、ハイペースになることが多いのが特徴です。
レース終盤には525.9mの長い直線と高低差2mの坂が待ち構えているので、スピードだけでなくスタミナも要求され、マイル戦ながら中距離馬の活躍も目立ちます。
さらに外差しも決まりやすく、外を回った差し・追い込み馬も好成績を残しているので、富士ステークスでは前走で脚を余していた差し・追い込み馬に注目です。
「富士ステークス」過去3年のレース結果
2022年 | |||||||
着順 | 枠 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 騎手 | 人気 | オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 5 | 10 | セリフォス | 牡3 | 藤岡佑 | 1 | 2.3 |
2 | 7 | 13 | ソウルラッシュ | 牡4 | 松山 | 3 | 4.4 |
3 | 7 | 14 | ダノンスコーピオン | 牡3 | 川田 | 2 | 3.6 |
2021年 | |||||||
着順 | 枠 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 騎手 | 人気 | オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 1 | ソングライン | 牝3 | 池添 | 1 | 3.9 |
2 | 8 | 17 | サトノウィザード | 牡5 | 戸崎圭 | 9 | 15.8 |
3 | 4 | 7 | タイムトゥヘヴン | 牡3 | 柴田善 | 10 | 27.9 |
2020年 | |||||||
着順 | 枠 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 騎手 | 人気 | オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 5 | 5 | ヴァンドギャルド | 牡4 | 福永 | 4 | 6.2 |
2 | 8 | 11 | ラウダシオン | 牡3 | Mデム | 3 | 6.2 |
3 | 7 | 9 | ケイアイノーテック | 牡5 | 津村 | 6 | 10.3 |
2022年の富士ステークスは1番人気セリフォスが人気に応えて勝利。2着には3番人気ソウルラッシュ、3着には2番人気ダノンスコーピオンが入って上位人気馬同士の堅い決着となりました。
さらに、2021年の富士ステークスでも、1番人気ソングラインが中団から長く良い脚を使って勝利しました。
ただし、2着には9番人気サトノウィザード、3着には10番人気タイムトゥヘヴンが入り、2・3着には穴馬が絡む結果となっています。
2・3着馬はどちらも最後方でレースを進めていた馬であり、差し・追い込み勢が有利と言える展開でした。
富士ステークスでは、東京競馬場の長い直線を活かして差し・追い込み馬が活躍するケースが多いので、前走で直線の短い競馬場で大敗している差し・追い込み勢を狙いたいところです。
●2年連続で1番人気が勝利
●2021年は9番人気・10番人気が3着以内
「富士ステークス」過去10年のデータとレース傾向
富士ステークスで馬券を当てるためには、過去データからレース傾向を掴んでおくことが大切です。
そこで、富士ステークスの過去10年のデータをまとめてみましたので、レース予想の参考にしてください。
傾向①:【血統】から見る「富士ステークス」
種牡馬 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
ディープインパクト | 4- 3- 4-12/23 | 17.4% | 30.4% | 47.8% |
キングカメハメハ | 1- 1- 1-10/13 | 7.7% | 15.4% | 23.1% |
ハービンジャー | 1- 0- 0- 5/ 6 | 16.7% | 16.7% | 16.7% |
ダイワメジャー | 1- 0- 0- 9/10 | 10.0% | 10.0% | 10.0% |
ハーツクライ | 1- 0- 0- 4/ 5 | 20.0% | 20.0% | 20.0% |
スニッツェル | 1- 0- 0- 2/ 3 | 33.3% | 33.3% | 33.3% |
キズナ | 1- 0- 0- 1/ 2 | 50.0% | 50.0% | 50.0% |
フジキセキ | 0- 2- 0- 1/ 3 | 0.0% | 66.7% | 66.7% |
ロードカナロア | 0- 1- 2- 1/ 4 | 0.0% | 25.0% | 75.0% |
キングヘイロー | 0- 1- 1- 1/ 3 | 0.0% | 33.3% | 66.7% |
過去10年の富士ステークスでの種牡馬別成績を調べると、ディープインパクト産駒が連対率30.4%・複勝率47.8%とかなりの好成績を残していました。
延べ23頭のディープインパクト産駒が出走する中で、およそ半分が複勝圏内に入っていて、4頭の勝ち馬が出るなど無視できない成績です。
末脚が活かせる東京マイルはディープインパクト産駒にとって絶好の舞台なので、ディープインパクト産駒は積極的に馬券に絡める必要がありそうです。
また、過去の勝ち馬の種牡馬には、キングカメハメハ、ハービンジャー、ハーツクライなど、中長距離で活躍馬を輩出している種牡馬が名を連ねています。
東京競馬場は最後の直線が長いタフなコースなので、マイル戦でも中距離をこなせるスタミナが必要になるため、スピードだけでなくスタミナも重視した予想も重要です。

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出走頭数の多いディープインパクト産駒ですが、高確率で上位に食い込んでいます!
傾向②:【枠順】から見る「富士ステークス」
枠番 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
1枠 | 1- 0- 1-14/16 | 6.3% | 6.3% | 12.5% |
2枠 | 1- 0- 1-16/18 | 5.6% | 5.6% | 11.1% |
3枠 | 1- 0- 1-16/18 | 5.6% | 5.6% | 11.1% |
4枠 | 2- 2- 1-13/18 | 11.1% | 22.2% | 27.8% |
5枠 | 3- 1- 0-15/19 | 15.8% | 21.1% | 21.1% |
6枠 | 0- 2- 1-17/20 | 0.0% | 10.0% | 15.0% |
7枠 | 0- 2- 5-15/22 | 0.0% | 9.1% | 31.8% |
8枠 | 2- 3- 0-17/22 | 9.1% | 22.7% | 22.7% |
富士ステークスの過去10年の枠番別成績を調べると、内枠がやや苦戦傾向にありました。
過去10年で1枠は連対率6.3%・複勝率12.5%、2枠は連対率5.6%・複勝率11.1%と、他の枠と比べて成績は良くありません。
反対に大外の8枠からは2頭の勝ち馬が出ていて、連対率22.7%・複勝率22.7%と内枠を大きく上回る成績を残しています。
東京競馬場は最後の直線が長いため外差しも決まりやすく、外枠でも好走できるコースなので、コースロスの少ない内枠よりもスムーズに立ち回れる外枠を狙いたいところです。

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1枠と2枠はやや成績を落としていて、7枠と8枠が好成績を残しています!
傾向③:【人気】から見る「富士ステークス」
人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
1番人気 | 4- 1- 0- 5/ 10 | 40.0% | 50.0% | 50.0% |
2番人気 | 3- 0- 2- 5/ 10 | 30.0% | 30.0% | 50.0% |
3番人気 | 1- 4- 1- 4/ 10 | 10.0% | 50.0% | 60.0% |
4番人気 | 1- 2- 1- 6/ 10 | 10.0% | 30.0% | 40.0% |
5番人気 | 1- 0- 2- 7/ 10 | 10.0% | 10.0% | 30.0% |
6番人気 | 0- 0- 1- 9/ 10 | 0.0% | 0.0% | 10.0% |
7~9人気 | 0- 2- 0- 28/ 30 | 0.0% | 6.7% | 6.7% |
10~12人気 | 0- 1- 2- 26/ 29 | 0.0% | 3.4% | 10.3% |
13~15人気 | 0- 0- 1- 23/ 24 | 0.0% | 0.0% | 4.2% |
16~18人気 | 0- 0- 0- 10/ 10 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
富士ステークスの過去10年の単勝人気別成績を調べると、1~3番人気はいずれも複勝率50.0%以上と好成績を残していました。
さらに、過去10年の勝ち馬は全て5番人気以内であり、富士ステークスでは1~5番人気の馬は、どの人気の馬が勝ってもおかしくないというデータとなっています。
また、上位人気馬が上位に入る一歩で、10番人気以下が延べ4頭も馬券に絡んでいて、高配当が期待できるレースでもあるので、10番人気以下の穴馬の激走にも注目です。

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6番人気以下からの勝ち馬は出ていないので、軸馬は5番人気以内から選びたいところです!
傾向④:【馬齢】から見る「富士ステークス」
年齢 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
3歳 | 4- 1- 3- 30/ 38 | 10.5% | 13.2% | 21.1% |
4歳 | 4- 4- 2- 17/ 27 | 14.8% | 29.6% | 37.0% |
5歳 | 2- 4- 5- 32/ 43 | 4.7% | 14.0% | 25.6% |
6歳 | 0- 1- 0- 30/ 31 | 0.0% | 3.2% | 3.2% |
7歳 | 0- 0- 0- 9/ 9 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
8歳 | 0- 0- 0- 4/ 4 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
過去10年の富士ステークスの馬体重別成績を調べると、6歳以上の馬がかなり苦戦傾向にありました。
過去10年で6歳以上が複勝圏内に入ったのは、1頭だけです。
そのため、富士ステークスでは3~5歳馬を中心に予想を組み立てることが重要となります。
また、その中でも特に好成績を残していたのは4歳馬で、連対率は29.6%、複勝率は37.0%でした。
富士ステークスでは4歳馬が上位に入る確率が高くなっているので、馬券の軸馬はできるだけ4歳馬から選びたいところです。

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6歳以上の馬は割り引きが必要です!
傾向⑤:【脚質】から見る「富士ステークス」
脚質 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
逃げ | 0- 0- 0- 10/ 10 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
先行 | 4- 2- 3- 28/ 37 | 10.8% | 16.2% | 24.3% |
差し | 4- 4- 3- 51/ 62 | 6.5% | 12.9% | 17.7% |
追い込み | 2- 4- 4- 34/ 44 | 4.5% | 13.6% | 22.7% |
過去10年の富士ステークスの脚質別成績を調べると、逃げ馬が苦戦していることがわかります。
逃げた馬は過去10年で複勝率0.0%と、一度も馬券圏内に入っていません。
直線の長い東京競馬場では逃げ馬にとって厳しい展開になることが多いので、富士ステークスでは逃げ馬の過信は禁物です。
また、追い込み馬が複勝率22.7%となっていて、先行馬や差し馬と同等以上の成績を残しています。
このことから、富士ステークスでは後方一気が決まりやすい傾向となっていることがわかるので、後方集団でじっくりと脚を溜める馬の激走に注目です。

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追い込み馬の複勝率が高く、特に2~3着に絡む可能性が高いデータとなっています!