競馬の配当とは購入馬券が的中した際に払い戻されるお金のことで、表示額は100円賭けした場合のものとなっています。
「そもそも配当はどのように算出しているのでしょうか?」
大まかな流れとしましてはレース主催者の利益を差し引いた残りのお金を的中者に分配する仕組みになっており分配方法には計算が使用されます。
また、馬券種によって控除率の変動も紹介しています。競馬初心者の方には控除率に低い馬券種がおすすめです。
当記事では配当の仕組みについて具体例付きで紹介していますのでぜひご参考にしてください。
ぜひ、最後までチェックしてください。
1:競馬の配当とは
競馬の配当とは購入した馬券が的中した場合、払い戻されるお金のことです。
【地方競馬】
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表示される配当額は馬券の最低値段100円で賭けた時の値段で、配当金が500円の場合、100円購入していれば500円が払い戻されます。
1,000円購入していれば5,000円。10,000円購入していれば50,000円の払い戻しとなります。
配当の表示は100円購入のものなので10,000円分購入した場合、表示価格に100を掛けた額が実際に払い戻される金額です。
2:配当の仕組み
日本の競馬の配当の仕組みは返還分を除く総売り上げから主催者(JRA)の売り上げ分を差し引いた後で的中馬券に配当として配分されます。
総売上に対する配当金の割合(払戻率)を支持率である的中馬券の割合で割ったものがオッズ(倍率)です。
オッズは人気がある馬ほど低くなり、不人気な馬ほどオッズは高くなります。
レース主催者側の取り分になるのは2段階になっていて、1段階目では固定で総売り上げの18%です。
2段階目の%は変動し残り82%の内利益分の10%と法律で制定されています。
JRAの単勝と複勝では最後に総売上げの5%が返還されます。
要するに馬券売上の18%(単勝と複勝は13%)+αがレース主催者側の取り分になる仕組みです。
例えば馬単の全体売上の10%を占める馬券の場合、配当金の原資は1段階目で単勝総売上の82%になります。
82%は(元返し分の10%)+(利益分の72%)に分けられますので2段階目で利益分の10%の7.2%が控除されて74.8%になります。
オッズは74.8%÷10%=7.48になり、10円単位で切り捨てられますので7.4倍(740円)です。
2-1:人気馬の場合配当は低くなる
もしこれが50%を占めている超人気馬券だった場合を紹介します。
オッズは78.8%÷50%=1.576になり同じく10円単位で切り捨てるので1.5倍(150円)になります。
2-2:不人気馬の場合配当は高くなる
また0.1%しか買われていない超穴場馬券の場合は下記の数式になります。
オッズは73.81%÷0.1%=738.1倍(73810円)です。
2-3:荒れるレース程主催者側は儲かる
要するに穴馬が勝つ程、2段階目の主催者側取り分(+α)が大きくなります。
逆に人気が集中したガチガチなレースで82%を超える場合、+αを主催者側は受け取れません。
むしろ1段階目の18%に食い込み(競馬法で払戻金は最低でも100円と制限されています。)主催者側としてはまったく美味くないレースです。
レース主催者はガチガチなレースより荒れるレースのほうが嬉しいわけですね。
2-4:複勝とワイドの配当
複勝とワイドの場合は的中馬券が3つありますあので総売上げを3つに分割しそれぞれに対して同じ計算をします。
例えばワイドで支持率25%(A)・10%(B)、5 %(C)の馬券が的中した際、不的中馬券の売り上げは下記になります。
100%-25%-10%-5%=60%
これを3等分にした20%を各的中馬券に分配しますので45%(A)・30%(B)・25%(C)を総売り上げとし上記と同じ計算をしますとAはオッズ1.4倍(140円)、Bはオッズ2.3倍(230円)、Cはオッズ3.7倍(370円)です。
3:馬券によって払戻率は違う
競馬には控除率という「天引き」があり、JRA側が持っていく利益は馬券種によって異なりますので払戻率を下記にまとめます。
単勝・・・80%
複勝・・・80%
枠連・・・77.5%
馬連・・・77.5%
ワイド・・・77.5%
馬単・・・75%
3連複・・・75%
3連単・・・72.5%
WIN5・・・70%
競馬初心者は的中率が良く払戻率が高い「単勝」や「複勝」・「馬連」・「ワイド」を購入すると良いですね。
3-1:払戻率の計算方法
また払戻率の計算方法もJRAで詳しく説明されていましたので紹介します。
{W+(D÷P)}×(1-R)
W:勝馬に対する馬券の総額
D:勝馬以外の出走馬の馬券の総額
P:勝馬の数
R:JRAが投票法ごとに定めた払戻率
A:WIN5でキャリーオーバーが発生した場合の金額
例えば勝馬に対する馬券の総額が1,000,000円で勝馬以外の出走馬の馬券総額が5,000,000円だった場合下記の通りになります。
この4,080,000円を的中者に割り振られます。
こう見てみると意外にレース主催者側の取り分は少ないようですね。
参考元:JRA
4:誰も的中しなかったら賭けた金額の7割だけ返って来る
誰も的中者がいない場合賭けた金額の7割だけ返ってくる「特払い」があります。
特払いとは的中者がいない場合に購入者全員に対して控除率を引いた金額を払い戻すことです。
払戻率70%台の投票法は100円につき70円。払戻率80%の投票法は100円につき80円の特払いとなります。
ただし中央競馬ではほとんど起こらないケースで最後に特払いが起きたのは1971年の福島競馬場です。
今ではインターネットの普及により日本全国どこに居ても馬券を買えます。
しかし当時は福島競馬情報で馬券を購入するなら福島競馬場がその周辺の場外馬券場でしか購入できませんでした。
1975年と2018年ではI-PATの普及など発売規模が違いますので、このような珍事件は今後早々起きないでしょう。
ただし、地方競馬場では2015年4月18日高知4Rに起きています。
このレースでは払戻金の欄に「70円」と表記されていましたので購入金額100円の場合、70円が3連単購入者全員に返金されたということになります。
ただしWIN5だけは例外で的中者0は珍しくありません。この際のルールは特払いではなく「キャリーオーバー」です。
ロト6やTOTOBIGルールですね。払い戻されなかった金額は次週のWIN5の配当に上積みされます。
そのためキャリーオーバー額が大きい時はWIN5の狙い目でしょう。
また、戦前は払戻金に上限(最高200円)があり、超えた場合には特別配当(特配)として特払のような返金制度ありました。
今で例えるのならWIN5の的中者が1人の場合に残金をキャリーオーバーせずに返金するようなものです。
まとめ
以上、競馬の配当について紹介させて頂きました。
競馬の配当はレースの主催側に2段階を経て持っていかれ残ったお金が購入者に分配される仕組みです。
意外にも着順が予想できるようなガチガチなレースに対して穴馬が激走するような荒れるレースのほうが主催側は儲かります。
また、稀ですが「的中者無し」の場合、賭けた金額の7割が返還される「特払い」なんてマメ知識を覚えておくと競馬ファンとして一目置かれますね。
馬券種によって控除率が違いますので競馬初心者は的中率が良く払戻率が高い「単勝」や「複勝」・「馬連」・「ワイド」を購入すると良いでしょう。