競馬をみたことがある人なら一度は聞いたことがあるファンファーレ。出走前に流されたり生演奏されるものですが曲名を知っていますか?意外とくわしい情報が知られていないファンファーレの事情ですがその真相は奥が深くておもしろいです。
1:競馬のファンファーレに曲名はありません!
結論からいうと競馬のファンファーレに曲名はないです。え!?・・・意外ですよね。しかしすべてのファンファーレに曲がないのではなく、中央競馬で流れているファンファーレには曲名がなく、地方競馬で使われているファンファーレには曲名があるものも存在します。
2:競馬のファンファーレの種類と作曲者
競馬における「ファンファーレ」とは、各レースの発走に先立って流れる音楽のことで、競馬場やレースの条件によって流れる音楽が異なる。その種類は、「札幌・函館競馬場」「福島・新潟競馬場」「東京・中山競馬場」「京都・阪神競馬場」「小倉・中京競馬場」用の5種類があり、それらの中でもレース条件(一般レース、特別レース、重賞レース)によって異なるものが使用される。
主に5種類のファンファーレがあります。思ったより種類が多いと感じた人が多いでしょう。
作曲者は以下のとおり。
東京競馬場・中山競馬場(作曲:すぎやまこういち)
京都競馬場・阪神競馬場(作曲:宮川泰)
札幌競馬場・函館競馬場(作曲:鷺巣詩郎)
福島競馬場・新潟競馬場(作曲:服部克久)
中京競馬場・小倉競馬場(作曲:川口真)
wikipedia
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%BC%E3%83%AC_(%E7%AB%B6%E9%A6%AC)
それぞれどんなファンファーレか聞いてみてください。
東京競馬場・中山競馬場(作曲:すぎやまこういち)
京都競馬場・阪神競馬場(作曲:宮川泰)
札幌競馬場・函館競馬場(作曲:鷺巣詩郎)
福島競馬場・新潟競馬場(作曲:服部克久)
中京競馬場・小倉競馬場(作曲:川口真)
また、ファンファーレの作曲者は誰もが一度は耳にしたことのある、曲を手掛けている方ばかりです。代表的な作品をみてみましょう。
すぎやまこういち
人気のゲーム、ドラゴンクエストの曲を作曲したことで有名な人物です。
宮川泰
巨泉×前武ゲバゲバ90分!、宇宙戦艦ヤマト、ズームイン!!朝!、午後は○○おもいッきりテレビなど、テレビ番組に楽曲を提供しています。
鷺巣詩郎
現在は放送が終了してしまった、笑っていいとも!の楽曲を作曲しています。
服部克久
テレビ番組のミュージックフェアのテーマ曲を編曲しています。
川口真
ウルトラマンタロウやウルトラマンレオの作品にかかわった経歴の持ち主です。
これは聞いたことある!とか知らなかった!という人も多いでしょう。明日から使えるうんちくとして覚えておくと話のネタになりますよね。
2-1:一般競争用・特別競走用・G1以外の重賞について
これはファンファーレが収録されたCDの曲目です。これを見るとわかりやすいです。
中央競馬のファンファーレ「KING OF TURF」 | ||||
---|---|---|---|---|
# | 種別 | 競馬場 | 作曲 | 競走・曲名 |
1 | ファンファーレ (全曲楽譜付) |
東京・中山 | すぎやまこういち | G1競走 |
2 | 重賞競走 | |||
3 | 特別競走 | |||
4 | 一般競走 | |||
5 | 西日本[注 50] | 宮川泰 | G1競走 | |
6 | 京都・阪神 | 重賞競走 | ||
7 | 特別競走 | |||
8 | 一般競走 | |||
9 | 中京・小倉 | 川口真 | 重賞競走 | |
10 | 特別競走 | |||
11 | 一般競走 | |||
12 | 福島・新潟 | 服部克久 | 重賞競走 | |
13 | 特別競走 | |||
14 | 一般競走 | |||
15 | 札幌・函館 | 鷺巣詩郎 | 重賞競走 | |
16 | 特別競走 | |||
17 | 一般競走 | |||
18 | マーチ | 東京・中山 | すぎやまこういち | グレード・エクウス・マーチ(Grade Eques March) |
19 | クロマティック・マーチ(Chromatic March) | |||
20 | パドック・マーチ(Paddock March) | |||
21 | 白馬のギャロップ(White Horse Gallop) | |||
22 | キング・オブ・ターフ(King Of Turf) |
一般競争用・特別競走用・G1以外の重賞については各会場によってそれぞれの作者が作曲したファンファーレが流れます。会場と作曲者が紐づいているようなイメージですね。
2-2:G1ファンファーレについて
通常のレースではファンファーレは音楽を流していますが、G1は生演奏される場合もあります。生で聞くファンファーレは迫力がありますね。
演奏するのは地元の交響楽団や自衛隊、NHKの交響楽団が演奏することあります。競馬場に行く人は生演奏の迫力を楽しんでください。
3:G1ファンファーレの楽譜
ファンファーレの楽譜を購入したい人はネットで検索すると売られていますのでチェックしてみてください。売ってるんだ!と思った人も多いでしょう。楽譜なんて読めないと思った人のために参考になるものがありました。
・関東圏は【サブメロディを()に示します】
レーレレレーレレファー(レレミファー)
ミドソファー(レレミファ)
ミドソレー(レレレミ)
ソソレファミドソレー(ソラ ♭シ レソ)
レファミラファソ(ソファ ♭ミ レド ♭シ ラーソ)
ソソソソー
・関西圏(宝塚記念のぞく)は
(シは全部♭です。ッは無視してください)
ファシレファッレファッレシッファシッシシレシファー
ファシレファッレファッレシッファシシシシレファシー
♭ラ ソファミファ ♭ラ ソファミファミファ
シーッシシシッシッシシシ
(シンバル?)ドドシドー
引用元:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1011690400
お子さんと演奏してみると楽しいかもしれませんね。
3-1:関東(東京・中山)専用のG1ファンファーレ
これが関東専用のG1ファンファーレです。競馬中継を見る人はきく機会が多いですよね。
有馬記念やジャパンC、日本ダービーが該当します。
3-2:関西(京都・阪神・中京)専用のG1ファンファーレ
関東と関西で違いがあります。
桜花賞、秋華賞、大阪杯、エリザベス女王杯などで流れるファンファーレです。
3-3:宝塚記念専用のG1ファンファーレ
宝塚記念はこのレース専用のファンファーレがあります。これはファンファーレの充実を目的として一般公募により決まったものです。
今後も、新しいファンファーレが増えるかもしれませんね。
4:競馬ファンファーレの歴史
競馬のファンファーレっていつからやってるの?と疑問に感じた人もいるはず。実は1959年に今のラジオNIKKEIが競馬の実況中継で曲を流したことがはじまりなんです。以下で詳しくみてみましょう。
4-1:中央競馬におけるファンファーレの歴史
中央競馬でのファンファーレの発祥は、日本短波放送(現・ラジオNIKKEI)が中央競馬実況中継の放送にてレース発走のタイミングが場内の音声のみでは分かりづらい事から、1959年にエドゥアルト・シュトラウス1世「テープは切られた」をファンファーレとして流し始めたのが始まり。これを日本中央競馬会が気に入り、数ヶ月後に競馬場内でも流されるようになった。なお、京都競馬場のみジョルジュ・ビゼー「カルメン組曲」より「衛兵の交替」を使用していた[4]。
1987年に日本中央競馬会の略称がNCKからJRAに変更になり、同年12月からまずは東京・中山・京都・阪神の4大場と呼ばれる競馬場でのファンファーレが変更された[5]。残りの6競馬場については翌1988年の春開催時には旧来のファンファーレが引き続き使用されていたが、同年6月の夏競馬開幕時に現行のものに変更した。
GI競走では陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊の音楽隊、地元の交響楽団、大学の吹奏楽部などがファンファーレを生演奏をすることがある。ローカル開催(主に夏季)の重賞でも地元の音楽隊、交響楽団が生演奏することがある。
wikipedia
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%BC%E3%83%AC_(%E7%AB%B6%E9%A6%AC)
要するに、日本中央競馬会がラジオNIKKEIのアイディアを真似したわけです。
4-2:地方競馬におけるファンファーレ
地方競馬にも中央競馬と同じで各競馬場にファンファーレがあります。実は中央競馬とは違って曲名のあるファンファーレがあります。地方競馬で曲名のあるファンファーレを紹介しますね。
船橋競馬場
曲名「Call to Post」
名古屋競馬場
曲名「GLORIA」(作曲:関口孝明)
曲名「PRIDE」(作曲:KyoMiura)
曲名「VICTORY」
大井競馬場
曲名「勝利への序幕」
曲名「駿馬、翔ぶ」
曲名「優駿の名のもとに」
曲名「英雄への蹄史」
曲名「TWILIGHT CHALLENGE たそがれの挑戦」
曲名「神聖なる優者達へ」
中央競馬のファンファーレは曲名はナシ、地方競馬のファンファーレは曲名があるものアリと覚えておくといいでしょう。
5:海外競馬のファンファーレ
実は、海外競馬でファンファーレって浸透していないんです。これもまた驚くべき事実です。
日本では定着しているファンファーレだが、国外の競馬においては馴染みが薄い。ケンタッキーダービーでは「Call to Post」がファンファーレとして使用されているものの、他国ではファンファーレがないところが多い。
wikipedia
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%BC%E3%83%AC_(%E7%AB%B6%E9%A6%AC)#%E5%9C%B0%E6%96%B9%E7%AB%B6%E9%A6%AC
生演奏されているようなイメージがありますが、ファンファーレは日本特有のものということですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ファンファーレって意外と奥が深いですよね。曲名がないことにも驚いたと思いますが、有名な人が作曲に関わっていたり、各競馬情報やレースによって流れるものが違ったりするので、競馬場にいったときや競馬中継をみるときは注意してみると競馬の楽しみが広がりますね!