当記事では、競馬の券種の1つであるワイドのオッズについて詳しく解説していきます。
ワイドのオッズは「3.2-3.6」といった表記がされており、どうして数字が2つあるのか疑問に思った方がいらっしゃるかもしれません。
賭けた金額にオッズをかけることで払戻金を算出することができますが、このような記載のままでは計算できません。
では、どうしてワイドのオッズはこのように数字が2つ記載されているのでしょうか。
また、どのタイミングで、どのようにオッズが確定するのでしょうか。
当記事では、このような疑問に回答するとともに、ワイドで稼ぐポイントについて紹介していきます。
ぜひ、最後までチェックしてください。
1:数字が2つ?ワイドのオッズの見方について
ワイドのオッズを見ると、以下のように数字が2つ記載されています。
これは、左側が下限、右側が上限を表しており、その馬券のオッズに幅があることを示しています。
ワイドのオッズに幅がある理由は、ワイドという券種の特性上レース確定までオッズが確定しないからです。
ワイドは、3着までに入る馬のうち2頭を順不同で当てる券種で、予想した2頭が1~3着のどの着順になるかによってオッズの変動はありません。
しかし、残りの1枠に入る馬によってオッズが変動します。
残りの1枠が人気馬であればオッズはあまり高くなりませんが、穴馬が入った場合はオッズが高くなります。
そのため、ワイドのオッズの見方は、「数字はオッズの上限と下限を示しており、残り1枠が人気馬なら下限に近付き、穴馬なら上限に近づいていく」といったものです。
2:ワイドのオッズはいつ、どうやって確定するのか
ワイドのオッズはレースが終わったタイミングで、的中馬券と不的中馬券の総売上を元に確定します。
ワイドのオッズは残りの1枠に入る馬によって変動するという性質上、残りの1枠が確定するのはレース終了時であるため、確定するタイミングはレースが終わった時となります。
どうやって確定するのかについては、まず競馬の払戻金がどのように決まるかについて理解することが必要です。
ワイドに限らず、競馬の払戻金は、その券種毎に外れ馬券の総売上のうち一定割合(還元率)を的中させた人に分配するという仕組みです。
そのため、外れ馬券が多ければ多いほど払戻金も多くなります。
的中するパターンが1通りであればレース終了前の時点で外れ馬券の数も確定しているため、オッズに幅が生じることはありません。
的中するパターンが複数ある場合、どのパターンになるかによって外れ馬券の数が変動します。
残り1枠に入る馬が人気馬(投票数の多い馬)であれば外れ馬券の数も少なくなるので、分配の元になる外れ馬券の総売上も少なくなります。
結果として、配当も少なくなり、オッズは下限に近づきます。
反対に、残り1枠に入る馬が不人気馬(投票数の少ない馬)であれば外れ馬券の数も多くなるので、分配の元になる外れ馬券の総売上も多くなります。
結果として、配当も多くなり、オッズは上限に近づきます。
まとめると、ワイドのオッズはレースが終わったタイミングで、外れ馬券の総売上を元に確定させます。
3:ワイドはオッズ以上に稼げる!?複数的中について
ワイドのオッズを見ると、人気のものは2~3倍台であることも多く、あまり稼げない印象を持たれるかもしれません。
たしかにワイドは比較的的中率が高く、かつ配当が控えめな券種ではありますが、複数的中によってオッズ以上に大きく稼ぐことが可能です。
先述のとおり、ワイドは的中するパターンが複数生じる券種です。
複数点買いして、そのうち的中したものが複数あった場合、それぞれ配当を受け取ることができます。
例えば、以下の例だと、上位3着を1番人気、3番人気、4番人気の馬が占めているため、配当自体はあまり大きくありません。
しかし、6-9、3-9、3-6の3つの馬券をワイドで買っていた場合、それぞれの配当を受け取ることができるため、合計で1,750円の配当になります。
オッズでは、6-9は3.8、3-9は5.3、3-6は8.4ですが、複数的中によってオッズと比べて配当が大きくなります。
仮に1~4番人気の馬を1点100円でボックス買いしたとしても、馬券代は600円です。
その場合、利益は1,150円となります。
3-6を一点買いで当てたとしても利益は740円であるため、買い目を増やして複数的中を成功させればより大きく稼げることがお分かりいただけたはずです。
補足ですが、ボックス買いとは、選択した馬の組み合わせを全通り同一金額で買う買い方を指します。
ワイドで3つ同時に的中させることをトリプル的中と呼びますが、このトリプル的中のためにはボックス買いがセオリーです。
4:ワイドで稼ぐ3つのポイント
最後に、ワイドで稼ぐ3つのポイントを紹介します。
ポイント①:複数的中を狙う
ポイントその1は、複数的中を狙うことです。
ワイドは元々配当が控えめな券種ですが、先述のとおり複数的中によって1レースにおける配当を大きくできます。
先ほども例に挙げた以下のレースでは、複数的中によって馬単や馬連よりも高い配当を得ることができます。
複数的中を狙う場合、基本的にはボックス買いがおすすめです。
3頭のボックス買いをピンポイントで当てるのは難しく、5頭のボックス買いだと穴馬が絡んでこないとトリガミ(馬券代が配当を上回ること)になりやすくなってしまうため、4頭のボックス買いをベースにすることを推奨します。
4頭のボックス買いであれば買い目も6点で収まり、複数的中が成功すれば配当もそれなりに大きくなるため、稼ぎやすいといえます。
ポイント②:万馬券は狙わない
ポイントその2は、万馬券は狙わないことです。
ワイドで万馬券となる場合、2頭とも穴馬であることがほとんどです。
初心者の方が穴馬を2頭当てるのはかなりハードルが高く、狙うべきではないと考えられます。
以下の例ではワイドで万馬券が生じていますが、10番人気の馬と11番人気の馬を当てる必要があります。
初心者の方は、こういった万馬券を狙うことはおすすめできません。
ポイント③:人気馬を軸にして的中率UPと複数的中を狙う
ポイントその3は、人気馬を軸にして的中率UPと複数的中を狙うことです。
以下の例では、18番馬が非常に人気を集めており、単勝オッズが1点台となっています。
たとえば、1番人気であるこの18番の馬を軸として、2番人気~6番人気の馬を「ながし買い」した場合、ダブル的中となります。
多くのレースで人気馬が1~3着のうちいずれかに入るため、軸になる人気馬が見つけられたら、その馬を軸にながし買いすることで的中率UPと複数的中が期待できます。
なお、ながし買いとは、軸にする馬を決め、その軸馬以外の相手とする馬を網羅する買い方です。
ボックス買いと比較されることが多く、ボックス買いより買い目が少なくなりやすいメリットを持つ反面、軸馬が外れたら全ての買い目が外れになるというデメリットを持ちます。
ながし買いは軸馬に自信がある場合におすすめの買い方です。
競馬のワイドについてよくある質問
ここでは競馬のワイドについてよくある3つの質問に回答します。
気になる疑問がないか一度確認してください。
質問①ワイドと馬連の違いは何ですか?
ワイドは3着までの2頭の組み合わせを順番関係なく的中させる馬券ですが、馬連は2着までと範囲が変わります。
馬連は範囲が2着までと狭い分、ワイドより配当が多くなります。
質問②ワイドとボックスの違いは何ですか?
ワイドは馬券の種類であるのに対し、ボックスは馬券の買い方です。
ボックスは選んだ出走馬すべての組み合わせを買う買い方なので的中パターンがワイドと似ておりややこしいですよね。
ボックスについて詳しくは下記記事をご覧ください。
ワイドは何頭選ぶといいですか?
ワイド買う場合、多くても5頭までにしましょう。
それ以上買う場合は、流しにして点数を抑えて点数を多くても10点までにするとトリガミになる事が少なくなるのでおすすめです。
まとめ
ワイドのオッズは「3.8-4.2」といった表記がされ、これはオッズの下限と上限を表しています。
ワイドのオッズに幅ができる理由は、残り1枠に入る馬によって配当の金額が変わるからです。
残り1枠に入る馬はレースが終わるまで確定しないため、レース終了時にオッズが確定します。
残り1枠に入る馬が人気馬の場合オッズは低くなり、逆に不人気馬の場合オッズは高くなります。
また、ワイドはオッズ以上に稼げるといわれており、その大きな要因は複数的中が起こることです。
複数的中によって高配当狙いが可能になり、ワイドは元々的中率が高い券種であるため、高い的中率と高い配当を実現した、おいしい券種だといえます。
ワイドで稼ぎたい場合、この複数的中を上手く活用できるかどうかが鍵となります。