当記事では歴代差し馬をランキング形式で5頭紹介し、その後差し馬にとって有利な条件を2つ解説します。
名馬と呼ばれる競走馬は現役時代はもちろん、引退後も種牡馬として注目を集めています。
これから紹介する5頭の競走馬も、血統表で名前を見ることが多いはずです。
差し馬について詳しくなりたい方、脚質についての知識を深めて競馬で勝てるようになりたい方は、是非当記事をご参考ください。
1:歴代差し馬ランキングトップ5
本章では、歴代の差しを得意とする名馬をランキング形式で5頭紹介します。
1位:ディープインパクト
2位:オルフェーヴル
3位:ウオッカ
4位:ドゥラメンテ
5位:ブエナビスタ
では、詳しく見ていきましょう。
ランキング1位:ディープインパクト
2005年東京優駿、"笑顔"で圧勝(2冠目制覇)ディープインパクト – Deep Impact at Tokyo Yushun(Japanese Derby) 2005. pic.twitter.com/hI2ujB6B7g
— Horse Memorys (@horse_memorys) May 25, 2015
ランキング1位は、文句なしでディープインパクトです。
差し馬というジャンルに限定せずとも名馬として非常に有名で、競馬にあまり関心がなくてもこの名前は知っているという方もいらっしゃるかもしれません。
ディープインパクトは、日本の競走馬としての歴史を塗り替えたといっても過言ではありません。
2005年に日本競馬史上2頭目となる無敗での中央競馬クラシック三冠を達成し、2006年には日本調教場として初めて世界ランキング1位(芝部門・長距離部門)となりました。
中央競馬での通算成績は13戦12勝と、圧倒的な勝率を記録しています。
ディープインパクトが名馬と呼ばれる理由はこのような競走馬としての実績に加えて、種牡馬(しゅぼば)としても非常に優れているという点が挙げられます。
種牡馬とは、繁殖用の馬のことを差し、優秀な競走馬は引退した後、種牡馬として活躍することが多いです。
一般的に子どもとして産まれてくる競走馬は種牡馬の特徴を多かれ少なかれ引き継いでいるため、優秀な競走馬は種牡馬としても期待されます。
ディープインパクトは種牡馬として特に優れています。
ディープインパクトの特徴は、何より瞬発力とスピードが飛びぬけていることです。
瞬発力とスピードが優れているため、レースの前半は後方に位置しても、最後の直線で一気に抜き去る走りが可能です。
この2つは差し馬とって特に重要な能力であり、ディープインパクトの子供として産まれた競走馬(ディープインパクト産駒と呼ばれる)も瞬発力とスピードが優れている傾向にあります。
差し馬として活躍する競走馬の中にもディープインパクト産駒の競走馬は多く含まれています。
ランキング2位:オルフェーヴル
オルフェーヴル
(2013年 有馬記念 )Orfevre,the 2011 Japanese triple crown winner
(photo:2013 Arima Kinen) pic.twitter.com/dUXTvcCi9N— Kaz Ishida (@HimawariKaz) December 22, 2020
ランキング2位は、クラシック三冠を達成したオルフェーヴルです。
中央競馬での通算成績は17戦10勝と非常に優れており、ディープインパクト同様にJRAのタイトルも複数獲得しています。
オルフェーヴルの特徴は、スタミナとパワーが優れていることです。
レース前半は馬群のやや後方に位置し、最終コーナーから追い上げるという差しのレースが多いことはもちろんですが、長距離のレースでの活躍が特に目立ちます。
スタミナが優れている分、他の競走馬が疲れてスピードが落ちてくる状況でも高いスピードを保ち、結果として逆転勝ちに繋がったと考えられます。
血統は、ステイゴールドが父親であり、ステイゴールドも優れたパワーを持ちます。
ステイゴールドはサンデーサイレンスを父親にもち、先述のディープインパクトの父親もサンデーサイレンスです。
サンデーサイレンスも種牡馬として非常に優秀で、多くの名馬を生み出しています。
また、オルフェーヴルは性格が個性的であることも有名です。
気性が荒く、ゴール板を過ぎてから騎手を振り落とし、その後も暴れまわった結果、勝利の記念撮影が中止になるといった出来事もありました。
騎手にとっては苦労する競走馬で、記録にも記憶にも強く残った名馬だといえるでしょう。
ランキング3位:ウオッカ
ブエナビスタや好きだけど、やっぱりウオッカかなぁ。(※写真は2009ヴィクトリアマイル出走時) #わたしの好きな阪神JF優勝馬 pic.twitter.com/C6yofVovK9
— H.K (@grass_digital) December 11, 2016
ランキング3位は、過去に3頭しかいない日本ダービーを制した牝馬(メスの馬)であるウオッカです。
中央競馬での通算成績は22戦10勝で、活躍した年にはタイトルも獲得しています。
日本ダービー(正式名称は東京優駿で、日本ダービーは1950年より付けられた副称)は、第一回が開催された1932年から2020年まで、牝馬が1着となったのはたったの3回で、1950年以降の60年間に限っては1回だけです。
つまりウオッカは、日本ダービーという副称が付けられてから唯一日本ダービーを制した牝馬ということになります。
差しを得意とするスピードが優れていることはもちろんですが、先述のとおり牝馬であることに当時は多くの方が驚きました。
当時は牝馬より牡馬(オスの馬)が活躍する傾向にあり、牝馬の時点で消すといった予想をする方もいたほどでした。
しかし、ウオッカはそんな傾向を覆す活躍を見せ、牡馬≻牝馬のイメージを払拭した競走馬という声も挙がっています。
ランキング4位:ドゥラメンテ
日本ダービー 2015 ドゥラメンテ 動画・結果 http://t.co/2YrhZzxPex pic.twitter.com/oSth3p6Aiq
— ほりでい (@horsemovie) May 31, 2015
ランキング4位は皐月賞、東京優駿の二冠を制したドゥラメンテです。
中央競馬での通算成績は8戦5勝ですが、4歳の時のレースで怪我をして引退となったため、そのレースで怪我をしていなければさらに活躍していた可能性は十分あります。
優れたスピードを持ち、トップスピードに到達するのも比較的早いため、終盤で一気に追い上げる差しを得意としています。
血統は母の父がサンデーサイレンスであり、1位のディープインパクトや2位のオルフェーヴル同様に、サンデーサイレンスの血を引いている競走馬です。
ランキング5位:ブエナビスタ
2011-11-27 東京10R ジャパンカップ 02-ブエナビスタ&岩田康誠、ゴール前 OriginalSize: https://t.co/47kr0HUXSq pic.twitter.com/r0LJRjJ0N3
— ぴぴん (@pippineat) October 25, 2020
ランキング5位は皐月賞、東京優駿の二冠を制したブエナビスタです。
中央競馬での通算成績は21戦9勝で、ここまで紹介してきた4頭と同様に、活躍した年にはタイトルも獲得しています。
長距離のレースを得意とし、ここまで紹介してきた4頭のように後半の追い上げで力を発揮します。
血統は2位のオルフェーヴル同様に、父の父がサンデーサイレンスです。
2:差し馬にとって有利な条件
歴代ランキングに入るような名馬はどのようなレースでも高い勝率を誇りますが、これから差し馬を予想の軸にする場合、以下で紹介する差し馬にとって有利な条件に当てはまる時を狙うことをおすすめします。
- 全体的にハイペースなレース
- 最後の直線が長い競馬場でのレース
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
差し馬に有利な条件①:全体的にハイペースなレース
1つ目の条件は、全体的にハイペースなレースです。
全体的にハイペースなレースの場合、全体的にスタミナの消耗が激しいと考えられます。
スタミナが消耗すればするほど最終コーナーから最後の直線で失速しやすくなるため、差し馬にとっては有利な状況です。
逆に全体的にスローペースなレースの場合、他の競走馬が最後の直線で失速する可能性が低くなるため、差し馬にとって不利な状況といえます。
レースがハイペースかスローペースかの予想は、競馬新聞などから脚質を調べ、逃げ馬・先行馬が多いかどうかで判断することをおすすめします。
逃げ馬・先行馬が多い場合、レース序盤から飛ばす馬が多くなり、全体的にハイペースなレースになりやすいので、予想の際には頭に入れておきましょう。
差し馬に有利な条件②:最後の直線が長い競馬場でのレース
2つ目の条件は、最後の直線が長い競馬場であることです。
差し馬は基本的に最後の直線で先頭集団を追い抜くため、直線が長いほど有利になります。
直線が最も長い競馬場は新潟競馬場の外回りで658.7m、最も短い競馬場は函館競馬場で262.1mと、2倍以上の差があります。
差し馬で勝負する場合は競馬場の直線距離を必ずチェックしましょう。
まとめ
差し馬ランキング堂々の1位はディープインパクトで、競走馬としても種牡馬としても非常に優れています。
1~5位のうち4頭がサンデーサイレンスの血を引いていることも注目すべきポイントです。
差し馬で勝負する場合、全体的にハイペースで、最後の直線が長い競馬場であることが望ましいです。
また、距離だけでなく、上りか下りかもチェックするようにしましょう。