2022年のスプリンターズステークスは、馬券という視点で見ると非常に面白いレースとなりそうです。
人気が集中する有力馬たちは、いずれも強さと脆さが同居するタイプばかりです。
ウイークポイントもはっきりしています。
またレース展開を考えた際に浮上する、人気薄な馬の存在も気になります。
それでは、2022年のスプリンターズステークスをオッズという視点で読み解いてみましょう。
スプリンターズステークスの出走予定馬一覧(予想オッズ・想定騎手)
この記事を書いている9/17時点で各メディアが出走予定と報じている馬たちの予想オッズをご紹介します。
まだ登録馬の締切・発表がありませんので、入れ替えが発生する可能性がある点はご了承ください。
現時点で名前が挙がっているのは、以下の22頭です。
フルゲートは18頭ですので、以下の馬たちが全て登録してきた場合、4頭が除外になりますので、ご注意ください。
出走予定馬 | 予想オッズ(単勝) |
ウインマーベル | 3.0〜5.0 |
ヴェントヴォーチェ | 5.0〜10.0 |
エイティーンガール | 50.0〜100.0 |
オパールシャルム | 50.0〜100.0 |
サンライズオネスト | 50.0〜100.0 |
ジャスパープリンス | 100.0〜 |
ジャンダルム | 100.0〜 |
シュネルマイスター | 5.0〜10.0 |
ダイアトニック | 100.0〜 |
タイセイビジョン | 30.0〜50.0 |
ダイメイフジ | 100.0〜 |
テイエムスパーダ | 10.0〜50.0 |
トゥラヴェスーラ | 10.0〜50.0 |
ナムラクレア | 10.0〜50.0 |
ナランフレグ | 5.0〜10.0 |
ビリーバー | 50.0〜100.0 |
ファストフォース | 50.0〜100.0 |
マリアズハート | 50.0〜100.0 |
メイケイエール | 1.0〜5.0 |
メイショウミモザ | 100.0〜 |
ラヴィングアンサー | 100.0〜 |
レイハリア | 10.0〜50.0 |
【スプリンターズステークス】2022年の有力出走予定馬BEST3
続いて、2022年のスプリンターズステークスにおいて、上位人気が予想される馬について分析します。
1位「メイケイエール」自身との戦いに
近10年のスプリンターズステークスで6頭の勝ち馬が出ている前走・セントウルステークス組。
2022年のセントウルステークスを勝ったメイケイエールに注目が集まるのは、当然のことではないでしょうか。
2020年の小倉2歳ステークス、ファンタジーステークス、2021年のチューリップ賞、2022年のシルクロードステークス、京王杯スプリングカップ、そしてセントウルステークスと、重賞6勝を挙げています。
実績も断然です。
しかし、G1では2020年の阪神ジュベナイルフィリーズ4着、2021年の桜花賞18着、スプリンターズステークス4着、2022年の高松宮記念5着と、まだタイトルに縁がありません。
デビュー当初から気性難という課題が指摘されていて、この気性の悪さが大一番で露呈し、結果に影響している模様です。
しかし、気性難が年齢と共に解消される馬もいます。
レースを経験するにつれて、多少のことでは動じなくなるものです。
今回のスプリンターズステークスでデビューから13戦目です。
激しい気性がレースにおいていい方向に出る時期ではないでしょうか。
今回が資金石です。
2位「ナランフレグ」春秋のスプリント王なるか?
そのメイケイエールが5着に敗れた2022年高松宮記念を勝利したのがナランフレグです。
手綱を取った丸田恭介騎手がG1ジョッキーの仲間入りを果たし、勝利騎手インタビューで号泣したことでも話題となりました。
あの感動をもう一度、と願うファンも少なくありません。
この路線におけるG1馬ですから、チャンスは十分にあります。
課題は6月の安田記念(6着)以来の実戦となる点です。
休養明けを克服できる状態にあるのか、どうか?
春秋のスプリント王に向けての課題は、この1点に尽きます。
3位「ウインマーベル」2022年も3歳馬に注目!!
前年2021年のスプリンターズステークスを勝利したピクシーナイトは3歳馬でした。
2022年も魅力的な3歳馬が参戦します。
その馬の名はウインマーベル。
5月に同世代の馬たちのみで争われた葵ステークスで初めての重賞タイトルを獲得した後、休養明けで挑んだ前走のキーンランドカップで2着に入りました。
叩き2戦目の上積みはもちろん、若駒であるが故の成長力にも注目したいところです。
【3歳馬が頂点に】2021年のスプリンターズステークスを振り返る
ここで前年2021年のスプリンターズステークスがどんなレースだったのか、振り返りたいと思います。
成長力がある3歳馬が2着続きに終止符を打った2021年スプリンターズステークス
大方の予想通り、モズスーパーフレアがハナに立ち、レースを引っ張る形となりました。
前半3ハロンは33秒3。
極端に早い流れではありませんでした。
そのモズスーパーフレアを直後の3番手でマークしていた3歳馬ピクシーナイトが、最後の直線にある坂でモズスーパーフレアを交わして先頭に立ちます。
モズスーパーフレアは馬群に呑み込まれ、代わりに浮上したレシステンシアとシヴァージがピクシーナイトとの差を詰めようと試みますが、ピクシーナイトの脚色は衰えず、そのまま2着以下に2馬身差をつけて、ピクシーナイトが先頭でゴール板を通過しました。
高松宮記念優勝馬で、1番人気に支持されていたダノンスマッシュは、最後の直線で伸びを欠き、5着に敗れました。
2021年のレースを動画でプレイバック
2022年のスプリンターズステークスを予想する上での2つのポイント
もう1頭の3歳馬に要注意
上記で成長力が見込める注目の3歳馬として、ウインマーベルを取り上げましたが、注意したい3歳馬がもう1頭います。
2走前のCBC賞を勝利したテイエムスパーダです。
2022年のスプリンターズステークスに出走を予定している馬たちを見ると、何が何でも逃げたい、という馬がテイエムスパーダ以外に見当たりません。
6ハロン戦のG1としてはかなり異例と言っていいでしょう。
テイエムスパーダはCBC賞を勝利した際、前半3ハロンを31秒8という超ハイペースでハナに立ちながら、最後まで後続に前を譲らず、1分5秒8という脅威的なレコードタイムで勝利しました。
当時は48キロという軽ハンデで今村聖奈騎手が騎乗していた点、平坦な小倉競馬場が舞台だった点など、恵まれた要素が大きかったことは確かです。
しかし、再び途中で絡みそうな馬がいない顔ぶれとなりそうな今回は、またテイエムスパーダに恵まれた展開となる可能性があります。
7着に敗れた前走の北九州記念を無視して、改めて注目すべきかもしれません。
当日の天候・馬場状態に要注意!!
2021年の勝ち馬ピクシーナイトですが、走破タイムは1分7秒1でした。
2022年も良馬場なら同様の高速決着となる可能性は十分にあります。
しかし、雨で道悪となった場合、走破タイムが1〜2秒違ってきます。
さらに9〜10月は台風シーズンですので、当日に良馬場だったとしても、コンディションがいいとは言えない、時計がかかる馬場になっている可能性もあります。
時計がかかると、高速馬場でのレースとは異なる馬が台頭する可能性が十分にあります。
当日の天候・馬場状態に要注意です。
スプリンターズステークスの予想オッズまとめ
メイケイエールに人気が集中しそうな2022年スプリンターズステークスですが、鉄板と言えるほどの馬ではありません。
そのメイケイエールが人気になればなるほど、波乱の可能性も高くなります。
馬券の面から非常に面白いスプリンターズステークスになりそうです。