
2021年5月30日に東京競馬場で日本ダービーが行われ、4番人気のシャフリヤールがハナ差の接戦を制し見事ダービー馬となりました。
1番人気エフフォーリアとの最後の叩き合いは見応え十分で、今年のダービーも盛り上がる内容でした。
残念ながらエフフォーリアの二冠達成はならず、三冠の夢は断たれてしまっています。
しかし、菊花賞で再び強い走りを見せてくれるのか、今後の動向に注目です。
日本ダービーでのレース内容を把握しておけば、秋のG1戦線での予想にも必ず役立ちます。
そこで、今回は日本ダービー2021年のレース回顧をして、勝負になった決め手やレースで見えた出走馬の今後の注目ポイントを紹介していきます。
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1:日本ダービー2021年のレース結果
日本ダービー2021年のレース結果とラップタイムについては、下記のとおりです。
1着は4番人気シャフリヤールで、ハナ差の接戦を制しました。
単勝オッズ1.7倍と圧倒的な支持を集めていたエフフォーリアは、惜しくも2着に敗れています。
1000mの通過タイムは1分00秒3で、前週のオークスと比べてもスローな展開だったと言えます。
スタート直後はポジション争いでラップタイムも早くなっていますが、800mで13.0秒とペースが緩みました。
勝ち馬のシャフリヤールも2着のエフフォーリアも、共に上がり3ハロン33.4秒と優秀な時計を出しています。
末脚勝負の日本ダービーだったことが、勝負の分かれ目になったようです。
1-1:払戻し
続いて、日本ダービー2021年の払い戻し結果は、下記のとおりです。
単勝は1番人気エフフォーリアが圧倒的な支持を集めていたため、4番人気シャフリヤールの単勝も1,170円と比較的配当が高くなっています。
3着には9番人気ステラヴェローチェが入ったので、3連単の配当は58,980円で万馬券となりました。
ただ、1番人気エフフォーリアがしっかりと2着に入っているので、全体的に馬券の配当は低めです。
馬連も1,010円と配当は低く、穴党よりも本命党にとって当てやすかった日本ダービーと言えます。
1-2:レース動画
それでは、日本ダービーのレース映像を見てみましょう。
1番人気エフフォーリアは好スタートを決めて、インコースの好位置に付けます。
勝ち馬のシャフリヤールは、エフフォーリアの後ろでマークをするような形になりました。
ペースがスローになったこともあり、エフフォーリアは若干行きたがっています。
騎手が手綱で抑えるような恰好になり、少し折り合いを欠いているようにも見えます。
前半でスタミナを消耗したことが、最後の直線でのもうひと伸びに影響しました。
勝ったシャフリヤールも少し口を割るシーンがありましたが、馬群の中で上手く脚を溜めることができています。
最後の直線ではシャフリヤールの進路が空くかというのも問題でしたが、鞍上の福永祐一騎手が見事な手綱捌きで馬群から抜け出し勝利しました。
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2:【勝負の決め手】日本ダービー2021年を回顧
日本ダービー2021年は比較的配当が低めの結果になりましたが、3連単は万馬券になっています。
3連単を的中させることができれば、それなりの配当が手に入る結果でした。
菊花賞や天皇賞(秋)などのG1戦線へ向けて、日本ダービー2021年の勝負の決め手となった部分を見ていきましょう。
2-1:騎手の経験が明暗を分けた
日本ダービー2021年では、騎手の経験がレース結果に影響したと考えられます。
1番人気エフフォーリアの鞍上は、22歳の横山武史騎手でした。
もしも横山武史騎手が勝っていたら、最年少のダービージョッキー誕生という記録がかかっていました。
勝ったシャフリヤールの鞍上はリーディングジョッキーにも輝いたことがある福永祐一騎手で、2018年の日本ダービーを勝っています。
経験には大きな差があり、福永祐一騎手の冷静な騎乗が冴えわたる結果となりました。
エフフォーリアは早め先頭に立ち粘りも見せましたが、最後の最後でシャフリヤールに交わされてしまいました。
少し追い出しを我慢していれば、と思わせる内容でもあります。
逆に、シャフリヤールは福永祐一騎手が冷静に進路を選びながら追い出してきました。
最後にエフフォーリアを交わすことができたのは、福永祐一騎手の冷静な進路選びと身体の軸がブレない見事な騎乗フォームが影響しています。
横山武史騎手の騎乗に大きなミスは見られませんでしたが、福永祐一騎手がベテランの味を見せて勝った日本ダービーと言えるでしょう。
2-2:スローペースからの瞬発力勝負
2021年の日本ダービーは800mあたりでペースが緩み、1000m通過タイムは1分00秒3とややスローの展開となりました。
ラスト3ハロンで33秒台を叩き出している馬が何頭もいて、まさに瞬発力勝負という結果です。
そのため、瞬発力のない馬は上位に来ることが厳しくなっていました。
勝ち馬のシャフリヤールはディープインパクト産駒であり、今年の日本ダービーはディープインパクト産駒に向いているレース展開でした。
末脚勝負に強いシャフリヤールにとって、絶好の展開だったと言えます。
逆に1番人気エフフォーリアは、スタミナ豊富な産駒が多いエピファネイア産駒です。
瞬発力勝負よりも、スタミナが求められるタフなレース展開の方が向いていたと考えられます。
ただし、エフフォーリアも上がり3ハロンのタイムは33.4秒を出しているので、決して末脚勝負が苦手だというわけではありません。
しかし、最後の僅かな差には、瞬発力の差が出てしまったと言える内容です。
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3:負けなお強し!皐月賞馬エフフォーリア
今年の日本ダービーで目立ったのは、負けたエフフォーリアの強さです。
圧倒的な1番人気に支持され惜しくも2着に敗れてしまいましたが、その強さが光る内容となっていました。
最後の直線で早めに先頭に立つ横綱競馬で、最後に交わされてしまいますが着差は僅かです。
最後は首の上げ下げで、どちらが勝ってもおかしくありませんでした。
瞬発力勝負でも問題ないことを証明し、レース展開の幅も広がったのが良い点です。
父は菊花賞を制したエピファネイアなので、血統面から考えると勝ち馬のシャフリヤールよりも、菊花賞に向いていると考えられます。
負けてなお強しの内容だったので、クラシック三冠の最後の菊花賞でもエフフォーリアを中心に馬券を買いたいところです。
また、同じエピファネイア産駒のデアリングタクトも夏の休養を経て大きく成長し、秋華賞を勝って牝馬三冠を達成しました。
エフフォーリアも同じように、秋へ向けての成長力に期待が高まります。
デビューは8月と早かったものの、キャリアは浅く上積みはまだまだあります。
秋のG1戦線で、日本ダービーの雪辱を晴らすエフフォーリアの走りに期待しましょう。