「ソダシはヴィクトリアマイルでの活躍が期待されますが、近2走がダートということもあり、芝への切り替わりが問題視されます。」
2022年のヴィクトリアマイルにおける最大の注目馬は、何と言ってもソダシですよね。
新緑の府中に映える白い馬体が躍動する姿を楽しみにしている競馬ファンは非常に多いです。
東京競馬場では前走のフェブラリーステークスに続いての出走となるソダシが、果たしてどのようなレースを見せるのか、様々な角度から検証します。
この記事を読み終わるころには「ソダシ」がヴィクトリアマイルでどのような動きを見せるのか、レース展開の予想を知ることができます。
ぜひ、最後までご覧ください。
ヴィクトリアマイル出走予定のソダシ徹底解析
まずはソダシという馬について、おさらいしておきましょう。
血統、これまでの戦績、脚質、それぞれの角度から改めて分析します。
ソダシの血統
ソダシはクロフネ産駒の4歳牝馬です。
母ブチコはキングカメハメハ産駒で、白毛に茶色のブチ毛がある馬として話題となりました。
そのブチコが2017年に現役を引退した後、最初に産んだ馬がソダシだったのです。
ブチコはホワイトベッセルやユキチャンといった、やはり白毛馬として活躍した馬たちの半妹にあたります。
つまり、ソダシはホワイトベッセルやユキチャンの近親ということになります。
過去のソダシの戦績
ソダシは2000年7月に函館競馬場の新馬戦でデビューしました。
この新馬戦からなんと9月の札幌2歳ステークス、10月のアルテミスステークス、12月の阪神ジュベナイルフィリーズ、翌2021年4月の桜花賞と5連勝を果たします。
この5連勝のうち4勝は重賞レースでした。
しかも阪神ジュベナイルフィリーズと桜花賞はG1です。
阪神ジュベナイルフィリーズを勝利した時点で「JRA史上初となる白毛のG1馬」として話題になりましたが、さらに桜花賞を勝利したことにより「JRA史上初となる白毛のクラシックホース」となったのです。
しかし、ここからソダシに試練が訪れます。
5月のオークスで8着に敗れて、初黒星を喫します。
8月の札幌記念を勝利しますが、10月の秋華賞では10着と大敗。
その後、血統面からダート戦線へ矛先を変え、12月にチャンピオンズカップに出走しますが12着。
そして2022年に入り、フェブラリーステークスで3着に入り、復調の兆しを見せました。
2022年のヴィクトリアマイルは、フェブラリーステークス以来となる、休養明けの一戦です。
ソダシの脚質
ソダシは逃げ馬の直後のポジションで道中を進み、4コーナーから最後の直線で抜け出して先頭に立ち、そのまま押し切るレースを得意としています。
脚質に少々変化が現れたのは、札幌記念を勝利した時でした。
向正面で早めにロングスパートしたソダシは3コーナーで早くも先頭に立ち、そのまま後続に前を譲らず、押し切り勝ちを決めたのです。
この勝利をきっかけに、ソダシの主戦騎手である吉田隼人騎手はより前を意識する騎乗をするようになりました。
秋華賞では2番手のポジションでレースを進めていました。
そしてチャンピオンズカップでは、デビュー以来初めてとなる、逃げる競馬を見せました。
さらにフェブラリーステークスでも2番手のポジションから3着に粘り込んだのです。
ヴィクトリアマイルでも展開次第では、逃げる競馬となる可能性はあります。
[banner file=’ad-banner27′]ヴィクトリアマイル2022でのソダシの成績予想
近年、5月の東京・芝コースは高速決着となるケースが多いです。
2019年優勝馬ノームコアは1分30秒5、2020年優勝馬アーモンドアイは1分30秒6、2021年優勝馬グランアレグリアは1分31秒0と、いずれも異次元のタイムで勝利しています。
良馬場なら2022年のヴィクトリアマイルも同様のタイムでの決着となる可能性が高いです。
ソダシは2021年の桜花賞を勝利した際、1分31秒1という速いタイムを叩き出しています。
コースは違いますが、こうした高速決着を得意とする馬ですので、状態が万全なら勝利する可能性は高いと判断して間違いありません。
東京・芝コースで高速決着となる場合、ハイペースとなっても前の馬がバテることがなく、そのまま流れ込むケースが多いので、逃げ馬の直後でレースを進めるソダシには有利となる可能性が高いです。
但し、近2走がダートコースでのレースでしたので、根本的な流れが違う可能性はあります。
ソダシの課題はダートから芝へのコース替わりということになります。
そもそも血統面からダート適性の高さを評価され、チャンピオンズカップやフェブラリーステークスに出走した経緯がありますので、3戦ぶりの芝コースでのレースに戸惑うことがないか、という点が懸念材料となります。
ヴィクトリアマイル2022のレース展開予想
2022年のヴィクトリアマイルで、ハナに立って逃げる可能性が最も高い馬はローザノワールです。
2021年12月のディセンバーステークスで逃げ切り勝ちを決めましたが、続く2022年3月の中山牝馬ステークスでは控える競馬で9着に敗れました。
ローザノワールは全5勝中3勝が逃げ切り勝ちという馬です。
中山牝馬ステークスの結果から、ヴィクトリアマイルでは逃げる競馬をする可能性が高いです。
ソダシはこのローザノワールを直後でマークする形となりますが、同様の競馬を試みると予測されるG1馬がもう1頭います。
2019年の阪神ジュベナイルフィリーズを優勝したレシステンシアです。
控える競馬でも結果を残していますが、前走の高松宮記念(6着)でも逃げの手に出ています。
1200mのG1でハナを切るスピードの持ち主ですので、マイル戦でもハナに立つ可能性は十分にあります。
ローザノワールにハナを譲ったとしてもレースの途中、早めに先頭に立つレースぶりとなった場合、レースの流れは速くなります。
ソダシはその速い流れの中、どのような駆け引きや立ち回りを見せるのかが、大きなポイントとなります。
前走で逃げる競馬をした馬が1頭もいないメンバーですので、展開が結果を左右することなりますので、手綱を取る吉田隼人騎手の手腕に注目が集まることになります。
ヴィクトリアマイル2022へ向けたソダシの追い切り内容
フェブラリーステークスの後、外厩調整されていたソダシですが、現在は帰厩して4月6日(水)から栗東トレーニングセンターの坂路コースでタイムを出しています。
注目したいのは4月14日(木)に5ハロン53秒5という、その週に出走する馬が出すような速いタイムを叩き出している点です。
かなりハードな調教を施されていることが、こうしたタイムからも理解できます。
21日(木)には、主戦の吉田隼人騎手が栗東に駆け付け、Bコースで4ハロンの併せ馬を馬なりで消化しました。
この時のラスト1ハロンは11秒6ですから、4週前の追い切りで既に実戦並みの状態にあると判断できます。
こうしたハードトレーニングから、陣営がこのレースに賭ける意気込みが伝わります。
要注目の1頭と考えていいでしょう。
今後の調整ですが、これまでと同様に坂路コースを中心とした調教となると思われます。
美浦所属の吉田隼人騎手が追い切り日の度に栗東に顔を出し、坂路コースで速い時計を出す形になると予測されます。
これまで、坂路での5Fの時計が51~52秒台を出してきましたが、51秒を切る時計が出るようだと、前年からの成長が感じられる状態となります。
最終追い切りでどのようなタイムを叩き出すのか、注目されるところです。
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